カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

初雪の北アルプス

2020-10-22 | ヤマのこと

2020.10.17(土)~19(月) 北アルプス・パノラマ銀座へ


*10/18 朝の常念岳と常念小屋*

年に一度くらいは北アルプスに行きたいよね
恒例の秋休み、今年はいろいろ難しいので一番アクセスの楽な安曇野へ

いつものようにひと月以上前に有休申請をした後は天気予報に一喜一憂する日々
本当は金土日で燕⇒常念と小屋の予約を入れてあったけど
どうにも土曜日の雨&雪マークがとれない
今年はどうしても稜線歩きをしたかったから稜線雨はだめでしょう
よし、予定変更!雨の中を登り、晴れ予報の日曜日に賭けてみることにした

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10月17日(土)


土曜日の燕山荘は満室だったため(悪天候で直前空きが出たけど)ルート逆回り
一ノ沢から常念小屋を目指します
夜行バス・電車を乗り継ぎ穂高駅へ
既に雨はパラパラ降っている中、タクシーで一ノ沢登山口へ
今日の予報は雨1mm、標高が上がるとみぞれ&雪
夏以外で雨の中を登るのはめったにないので、気合入れて出発~


この雨でも3組ほど登っていきました
しとしと雨が降り続く中、笠原沢あたりで見上げる先に白いものが
あ~やっぱりきたかぁ・・・



胸突八丁からはみぞれが木の階段にうっすらついて
滑らないように気を使い



ここまでくれば最後のひと頑張り


ですが、みぞれから雪に変わって
しかもどんどん降ってきて、あたり一面雪景色



常念小屋に到着したときは雨と雪で頭からびしょ濡れ
乾燥室とストーブの恩恵ですぐに乾いたけど、まだ12時なのに窓の外はごんごん雪が積もり止む気配なし('Д')
勝手な自分の予想では、翌日は朝は雪が少し残る程度でも昼間は解けて楽しい稜線歩き、
だったんですけどなんだか怪しげな雰囲気・・・

ま、考えても仕方ないので朝起きてから考えましょ

常念小屋では感染対策のため、夕食時の飲酒は禁止
談話室でもあまり飲んだりおしゃべりしたりという雰囲気でもないので
さっさと寝てしまいましたが
18時過ぎに稜線で動けなくなった人の救助要請があって、バタバタしてました

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10月18日(日)


起きてみたら快晴!ヤッタネ~


槍様も赤く染まった

快晴は良かったのですが問題は雪の量 誰もが予想外の積雪となった朝、さてどうしましょ?
なんとかトレースはありそうだし、軽アイゼンももってるし、
ましてやこんなチャンスはそうそうないので、予定通りいきましょう!

といいつつも、小心者の私は小屋番さんに「燕方面、どんなイメージですかね」と聞いてみる
「新雪なので歩きなれた人ならアイゼンはなくてもOKですが、トレースはあると思いますがそれが正しいとは限らない。
吹き溜まりはかなり積もっているだろうから、ラッセルとルートファインディングができるなら行けるけど、自信がないなら下山ですね」

・・・はい。



ではラッセルはダンナにまかせて出発





うっひょーーなにこの美しさ☆
北アルプスの雪山なんて、そもそも登ろうなんて自分で計画しないから
こんな景色のなかに自分が立てるなんて思いもしなかった



これは雷鳥さんの足跡?
どこかにいないかとキョロキョロしてみたけどみつからなーい





稜線の美しさに見とれながら快適に歩く・・・ほど甘くはなかった
新雪に足を取られ、時々沈むは、吹き溜まりは膝くらいまであるから足上げがキツイ



横通岳を巻いていく
この先だいたいが巻き道なので、コケて落ちないように一歩一歩足元を確認しながら着実に進むと
時間がかかる・・・



無雪期ならお散歩のように下ってくるこのあたりも、
いつもと逆コースなので大天井までほぼ登り、自分では登ってるつもりなのにちっとも進まない
この東天井岳あたりが一番雪深かったかな



登り切ってやっと大天井岳が見えた、ふー



ちょっと曇ってきてしまいましたが、雪の東鎌尾根をこの目で見れるなんて、ね




キレイな大天荘に到着
くたびれちゃったのでここに泊まってしまおうか?と一瞬よぎりましたが、
明日中に下山して帰らないと火曜日は何が何でも出社しなければならないのでムリよね・・・

今回、いつもと逆コースの励みにしたのは大天荘の”インディアンランチ”を食べること
小屋に上がってしまうともう歩くのが嫌になってしまいそうですが、
さすがに外は風が寒いので中で頂きました
いつも燕山荘からくると時間が早すぎて食べれなかったので
10年越しの念願がかないました、美味しかったーーー♪

がしかし、時刻は12:30
ここまでで予定のCTより1時間ほど多くかかってしまった
ということは、この先も1時間オーバーと予想すると到着は!!



だからと言って下りビビりの私が早く歩けるはずもなく
大天荘からの急斜面をそろりそろり



切通岩を越え


時折吹く強い風に雪が舞い上がり、隠されがちなトレースを辿り



大下りの頭へ やっと半分かぁ



為右衛門吊岩あたりからは焦っててあまり覚えがないけど



蛙岩越えたら



よっしゃ~あと少し!



やっと燕山荘が見えた~急げ~~
こちら側は午後になって雪の量が減ったのもあり、歩きやすかった



常念小屋から9時間かかってようやく燕山荘到着
ほっとした~





到着は16時ちょっと前でした
こんな快晴なのに時間切れで燕岳のピークには行けなかった・・・
山男が「雪のアルプスを快晴の日に歩けたんだからいいじゃない」と慰めてくれました

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手続きを終えサンルームへ
時間も遅いですがいつもなら座る場所確保も大変なのに、今年は静かですね



予約時にはなかったgotoキャンペーンが10/1から適用されるとのことで
初めて見た1000円チケット、さっそく利用しました
宿泊代金もずいぶんお安く済んじゃったので、その分お買い物


食後はいったん片付けを終えてから赤沼オーナーTIME
今回は約一時間もお話してくれました、
何度か聞いてもいつも違うお話が聞けて本当に勉強になるんですよね
一般客室、真ん中にロールスクリーンがそれぞれに付いていました

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10月19日(月)


土曜日の天気予報では月曜日まで晴れだったけど、変わったみたいでどんより曇り空
天気予報通りになった昨日の穏やかな快晴は、私にとってはキセキのような一日でした



さて、十分楽しみました、下山です



合戦小屋まではところどころ雪が残って凍っていましたが、そこから下は秋





中房登山口へ降り、湯原の湯に入って帰りました。

思いがけずの雪山体験で楽しかったこと・いろいろ学んだこと・勉強になったことあったけど
中でもビックリだったのが燕山荘で真夜中に目が痛くて痛くて目が覚めて、
少ししか開かない目でスマホ検索したら雪目だと知ったこと・・・あーぁ。
途中曇ったりしたからうっかり胸ポケットのサングラスをかけないまま歩いた自分が悪い
下界に降りてからも仕事に支障が出るほど眼が辛かったのが、一番の勉強だったかも(*´Д`)

おしまい。




【行程】
バスタ新宿23:05⇒信濃大町駅5:02/5:30⇒JR穂高駅 タクシーにて一ノ沢登山口(約¥5,900)

10/17(土)一ノ沢登山口6:50⇒胸突八丁10:00⇒第一ベンチ10:40⇒常念小屋11:32
10/18(日)常念小屋7:00⇒東天井岳鞍部9:15⇒中天井岳11:13⇒大天荘・山頂11:25~12:25⇒切通岩12:45⇒大下りの頭14:30⇒蛙岩15:05⇒燕山荘15:47
10/19(月)燕山荘6:45⇒合戦小屋7:00~7:15⇒中房登山口9:30 湯原の湯で入浴

中房温泉BS10:45⇒穂高駅11:40/11:54⇒松本12:24/13:10⇒あずさ⇒新宿15:41

★この日の美しい画像は大天荘のブログからどうぞ



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