Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2018年4月23日(月) [友ヶ島]沖ノ島へ、役行者ゆかりの「観念窟」、「五所の額」へ!

2018年04月24日 | 山登りの記録
■メイン写真
五所の額、観念窟のある長さ50mのスラブのてっぺんにて


■今回のコース
加太港⇒(友ヶ島汽船)⇒沖ノ島・野奈浦桟橋→神島遥拝所→閼伽井跡→虎島堡塁跡→
役行者像→五所の額→観念窟→(往路を戻る)→野奈浦桟橋


沖ノ島、虎島、神島、地ノ島の4島からなる友ヶ島。
唯一、定期船が出ている沖ノ島に隣接する虎島には、役行者ゆかりの
「葛城第一番経塚 序品窟」がある。
そのほか葛城行場のひとつで、ロープによる懸垂下降が必要な「観念窟」もある。
これらを観に行くのが長年の夢だった。

なぜ、これまで行く機会に恵まれなかったか。
(1) 加太港から沖ノ島まで船に乗らないといけないが、荒天等で欠航しやすい。
(2) そもそも加太港に行くまでが遠い。
(3) 序品窟があるのは沖ノ島の隣にある虎島で、引き潮の時だけ陸続きになる。
(4) 岩場の面倒なトラバースが続く。

といった理由があった。
しかし、とっくの昔に行った屋久島や利尻島よりは格段に行きやすいはずであり、
これまでこちらが怠慢だったというのが本当のところ。



友ヶ島汽船で沖ノ島の野奈浦桟橋へ。
夕方から海が荒れるとの予報だそうで、16:30の最終便の欠航が朝から
決まっており、この日の「最終便」は13:30。

行動時間が3時間も短くなると、予定していたルートをすべて歩くことはできそうにない。
この日は観念窟に備えて、ロープを含めて登攀装備を完備してきたので、
そうなると必然的にこれを優先しようということになる。



ウバメガシ林の向こうはもうキレイな海。
クルマが通れるほどの広い幅の道を一路、沖ノ島の東端をめざす。



路肩は岩が削られて、ていねいに道が作られたようだ。このあたりは礫岩が多い。



神島遥拝所。ここも葛城行場のひとつ。



ここから神島が見える。この島は、自然公園法国立公園第1種特別地域に指定されて
いて、通常は上陸できないのだ。



クスノキも多いが、中でもこれは最大級。



この島で持っても多い樹、ウバメガシは、ちょうど開花期だ。



島は断崖絶壁に囲まれており、海面が直下に見える。
大きな魚の大群がみえる。これにはビックリ。



沖ノ島の東端、閼伽井跡。ここも葛城行場だ。
にわかには信じられないが、こんなところに水が湧いていたのだろうか。



引き潮の時だけ、このように虎島と陸続きになる。
かつては石橋でつながっていたが、今では波に洗われ、飛び石状態になっているため
滑らないように注意して渡る。



虎島に上陸。
右へ行けば序品窟だが、迷わず左の観念窟をめざす。



ルートは明瞭。道なりに登っていくと、まず虎島堡塁跡に出る。
これはトイレ跡だろうか。



堡塁跡。
紀淡海峡の防備のため、明治政府が築いた由良要塞の一部。
明治30年2月に完成し、詳しくは知らないが「スカ式9センチ速射カノン砲4門」が
明治34年11月に備えられたという。



入口で、コウモリが熟睡していた。



これが砲台の跡なのかな?



さらに奥へ進む。前方が明るく開けると、地ノ島と加太方面が一望できる。



そして、待望の役行者像とご対面。ただし、ここはまだゴールではない。



上機嫌で海を眺めたら、海鳥たちの大群が水面近くを飛んで行った。
この群れは、そのあとすぐに、我々の目の前の樹林に留まったかと思うと、
再びバッと海面に向かって飛び立っていった。



この日のクライマックス、50mのスラブ(一枚岩)に到着だ。
慌ただしく登攀装備を整え、ともちゃんのビレイでまずはMr.Dashが懸垂下降。



30mほど下りたところに、岩に大きく彫られた文字がある。



これが五所の額だ。
紀州徳川初代藩主の徳川頼宣の命により、藩の儒学者・李梅渓が、島内にある
役行者の5つの行場名を、スラブに刻んだもの。
「禁摂政穢悪 友島五所 観念窟 序品窟 閼伽井 深蛇池 劔池 寛文巳酉離」と
書かれている。かなりデカい。海風と日光に400年さらされて、よく劣化していないものだ。



さらに20mほど懸垂下降すると、波に洗われた洞窟が見える。観念窟だ。
よくもまあ、こんな場所を見つけたものだと感心させられる。

選手交代して、ともちゃんも下まで降りてみる。
二人して、想像以上のすばらしさに気分はアゲアゲ。

13:30の船に間に合わせるため、序品窟ほか、沖ノ島の最高峰・タカノス山(コウノ巣山)
にも行けなかったが、それは次回までのお楽しみということで。


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