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■メイン写真
冷たいみぞれが去ったあと、あっという間にクリアに晴れた龍王山からの展望
■今回のコース
長谷寺駅→初瀬山→竹林寺→笠荒神→そば処本家「荒神乃里」→龍王山→柳本駅
日本一古い"ヤマト"の地の里山をめぐり、途中で地産地消食材の笠そばを楽しんできた。
山行の途中でお店に入って昼食をとるという機会も珍しい。
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まずは長谷寺へ向かう参道からアプローチ。草もち、地酒等、いろいろ古いお店が並ぶ。
さっそく、草もちを買い求める人も。
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崇蓮寺の前を通って山道に入ると、イチョウの巨木の真下が黄色に染まっていた。
墓地の横を抜け、うっそうとした雰囲気のカシの群落の中を進むと、
アンテナが立つ分岐に出る。直進し、山腹の道を行く。植林の中の、ちょっと広い平坦地を
経て尾根道に入ると、やがて笹薮を分けながら歩くようになる。
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ヤブと言っても、いわゆる困難な薮こぎの部類には入らない程度だ。
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目立たないピークをひとつ踏み、最後に緩い登りをこなせば、初瀬山(はせやま)に到着する。
植林に囲まれて展望がないので、なんとも物足りないが、登頂したことには間違いない。
ところで初瀬(はせ/はつせ)は、古来より和歌に詠まれてきた。
百人一首にも2首、当地ゆかりの歌がある。
・うかりける 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものを
(千載集 源俊頼朝臣)
この歌は、まさに「初瀬」の文字が含まれているのでわかりやすい。
・ひとはいさ 心もしらず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける
(古今和歌集 紀貫之)
この歌は、一見、初瀬の文字は出てこないのだが、紀貫之が、ずいぶんご無沙汰して
初瀬にある宿を訪れたときの歌なのだそうだ。ふーん。知らなかった。
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初瀬山の東側の道へ下り、県道に出る。しばらくは舗装道を歩くことになる。
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竹林寺経由で、笠荒神へ向かう途中、石垣の上からフユイチゴの赤い実が下がっていた。
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トイレ休憩した竹林寺。元加佐寺という。
聖徳太子または良弁僧正の創建。かつては長谷寺の奥の院といわれたそうだ。
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すぐ先にあるのが天満神社。祭神は菅原道真。
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そして笠荒神に到着。日本三大荒神の一つだ。
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仏・法・僧の三宝の守護神であり、山野辺の道に散在する社寺の奥の院として栄えたという。
明治時代に神仏分離で、竹林寺から本殿が笠山山頂に遷座された。
また、初めて火を起こし物を煮て食べる事を教えられた、 興津彦神、興津姫神、
土祖神を祀っていることから、台所のカマドの神様としても知られている。
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笠荒神の向かいにある、そば処本家「荒神乃里」。
付近は広大なそば畑で、地産地消のおいしいそばが大人気。
この日も寒い中、長い行列ができていた。
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少し待って、梅とじそばを注文。
関西風のダシ汁、ふわふわの玉子。あったまったー!!
店内でそばをすすっていると、外でバラバラと音がする。見ると、アラレが降っていた。
道理で寒いわけだ。やがて雨に変わったので、あがるのを待ってから出発した。
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午後は天理の龍王山をめざす。
そば処本家「荒神乃里」で、すでに標高500mほどあるので、標高565mの龍王山へは
たいして登る必要がない。
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途中にある、享保年間の標石。古くから、ここには人の往来があったのだ。
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ほどなく龍王山に到着。
空は灰色に曇っていて、奈良盆地の展望も白くかすんでいたが、一息ついていたら
パラパラと雨粒が落ちてきて、すぐにアラレに変わった。
さて困った、カッパを着ようかと思っていたら、今度は一気に天気が回復し、
嘘のように晴れ渡った。なんという目まぐるしさだ。
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柳本へ下山にかかる。途中の雑木林でナメコを見つけて一瞬、心が躍ったが、
近づいてみると既に老菌だった。
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怖い顔の不動明王。
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唯一のフィックスロープ箇所は、ほんの少し滑りやすい。
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天理トレイルセンターに下りてきた。お土産を買って、最後の休憩をとる。
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夕暮れの柳本駅に到着。駅舎はまるで「くら寿司」みたい。
昼に行列に並んだり、雨上がりを待ったりして、ちょっと時間がかかったが、
のどかな、古い"ヤマトの里山"を楽しめた。
冷たいみぞれが去ったあと、あっという間にクリアに晴れた龍王山からの展望
■今回のコース
長谷寺駅→初瀬山→竹林寺→笠荒神→そば処本家「荒神乃里」→龍王山→柳本駅
日本一古い"ヤマト"の地の里山をめぐり、途中で地産地消食材の笠そばを楽しんできた。
山行の途中でお店に入って昼食をとるという機会も珍しい。
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まずは長谷寺へ向かう参道からアプローチ。草もち、地酒等、いろいろ古いお店が並ぶ。
さっそく、草もちを買い求める人も。
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崇蓮寺の前を通って山道に入ると、イチョウの巨木の真下が黄色に染まっていた。
墓地の横を抜け、うっそうとした雰囲気のカシの群落の中を進むと、
アンテナが立つ分岐に出る。直進し、山腹の道を行く。植林の中の、ちょっと広い平坦地を
経て尾根道に入ると、やがて笹薮を分けながら歩くようになる。
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ヤブと言っても、いわゆる困難な薮こぎの部類には入らない程度だ。
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目立たないピークをひとつ踏み、最後に緩い登りをこなせば、初瀬山(はせやま)に到着する。
植林に囲まれて展望がないので、なんとも物足りないが、登頂したことには間違いない。
ところで初瀬(はせ/はつせ)は、古来より和歌に詠まれてきた。
百人一首にも2首、当地ゆかりの歌がある。
・うかりける 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものを
(千載集 源俊頼朝臣)
この歌は、まさに「初瀬」の文字が含まれているのでわかりやすい。
・ひとはいさ 心もしらず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける
(古今和歌集 紀貫之)
この歌は、一見、初瀬の文字は出てこないのだが、紀貫之が、ずいぶんご無沙汰して
初瀬にある宿を訪れたときの歌なのだそうだ。ふーん。知らなかった。
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初瀬山の東側の道へ下り、県道に出る。しばらくは舗装道を歩くことになる。
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竹林寺経由で、笠荒神へ向かう途中、石垣の上からフユイチゴの赤い実が下がっていた。
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トイレ休憩した竹林寺。元加佐寺という。
聖徳太子または良弁僧正の創建。かつては長谷寺の奥の院といわれたそうだ。
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すぐ先にあるのが天満神社。祭神は菅原道真。
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そして笠荒神に到着。日本三大荒神の一つだ。
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仏・法・僧の三宝の守護神であり、山野辺の道に散在する社寺の奥の院として栄えたという。
明治時代に神仏分離で、竹林寺から本殿が笠山山頂に遷座された。
また、初めて火を起こし物を煮て食べる事を教えられた、 興津彦神、興津姫神、
土祖神を祀っていることから、台所のカマドの神様としても知られている。
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笠荒神の向かいにある、そば処本家「荒神乃里」。
付近は広大なそば畑で、地産地消のおいしいそばが大人気。
この日も寒い中、長い行列ができていた。
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少し待って、梅とじそばを注文。
関西風のダシ汁、ふわふわの玉子。あったまったー!!
店内でそばをすすっていると、外でバラバラと音がする。見ると、アラレが降っていた。
道理で寒いわけだ。やがて雨に変わったので、あがるのを待ってから出発した。
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午後は天理の龍王山をめざす。
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途中にある、享保年間の標石。古くから、ここには人の往来があったのだ。
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ほどなく龍王山に到着。
空は灰色に曇っていて、奈良盆地の展望も白くかすんでいたが、一息ついていたら
パラパラと雨粒が落ちてきて、すぐにアラレに変わった。
さて困った、カッパを着ようかと思っていたら、今度は一気に天気が回復し、
嘘のように晴れ渡った。なんという目まぐるしさだ。
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柳本へ下山にかかる。途中の雑木林でナメコを見つけて一瞬、心が躍ったが、
近づいてみると既に老菌だった。
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怖い顔の不動明王。
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唯一のフィックスロープ箇所は、ほんの少し滑りやすい。
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天理トレイルセンターに下りてきた。お土産を買って、最後の休憩をとる。
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夕暮れの柳本駅に到着。駅舎はまるで「くら寿司」みたい。
昼に行列に並んだり、雨上がりを待ったりして、ちょっと時間がかかったが、
のどかな、古い"ヤマトの里山"を楽しめた。