■メイン写真
シェール槍への急な岩場。短いが、ちょっぴりスリリング
■今回のコース
六甲駅⇒(タクシー)⇒長峰堰堤登山口→(山寺尾根)→掬星台→天上寺→(アゴニー坂)→
まや/ありま標石→穂高湖堰堤下→シェール槍→穂高湖堰堤下→まや/ありま標石→
新穂高→まや/ありま標石→杣谷峠→(カスケードバレー)→長峰堰堤登山口→
護国神社前バス停
六甲山地、摩耶山のさらに奥に、あまり有名ではないが、「槍」と「穂高」がある。
ちょと古いが、2019年7月号で紹介した「シェール槍」と「新穂高」を
久しぶりに歩いてきた。
初夏を感じさせる暑さで、掬星台で飲み物を買い足せて本当にラッキーだった。
長峰堰堤登山口をスタート。杣谷堰堤を右に見て、摩耶東谷を渡り、少し登ったところに
山寺尾根への分岐がある。
山寺とは、もともと摩耶山の南側直下にあった天上寺を指す。
天上寺は、1976(昭和51)年1月に起きた、賽銭泥棒による放火で全焼し、現在は北側の
摩耶別山近くに移っている。
山寺尾根は、約1.7kmの間に標高差約500mを登る急峻なルートだが、
六甲らしい岩尾根は歩きやすい。
路傍の岩に、大きなガがいた。調べたら「イボタガ」という種類らしい。
ミツバツツジが満開。急登の苦しさを和らげてくれる。
掬星台の直下、ラストの急坂は、なかなかすごい。
といっても、三点確保が必要なほどの角度ではないので、二本足だけで登ることに
なるが、それが却ってきつく感じる。
おつかれさま、掬星台に出た!!
ここからの眺めはもちろん最高。
オテル・ド・摩耶が閉館したあと、解体されるのか、工事が始まっていた。
あとは何になるんだろう。
とう利天上寺(とうりてんじょうじ:「とう」の字はりっしんべんに刀)。
ご本尊は、十一面観音菩薩と、釈迦の生母である摩耶夫人。
摩耶夫人を本尊とする寺は、日本でここしかない。
アゴニー坂を下り、車道を渡る。
「すぐまや/すぐありま」の古い標石の分岐からササが濃い道に入り、
一度渡渉して、シェール道に出る。穂高湖直下の休憩所に到着、ここでランチとした。
「シェール」は、明治時代のお雇い外国人の名前だという説や、貝(シェール貝)化石が
出たとか諸説あるが、どうも決定打に欠けるので、詳しいところが知りたい。
カエデの若葉が目にまぶしい。
穂高湖を左から巻くように進み、ほどなくシェール槍の岩峰へと舵を切る。
急な岩場だが、山頂までの距離は短い。
シェール槍の山頂に到着。
山頂はたいへん狭いので、順番に絶景ポイントに進んでいただく。
逆方向には六甲山牧場が近くに見え、何かイベントをしていたのだろうか、
マイク放送の声が響いていた。
別の道で、先ほど通った「まや/ありま」標石に戻り、徳川道を西へ少し進む。
ササに隠れそうな踏み跡が、新穂高へのルートである。
ずっとササを分けなずら、尾根に出て、小さいコブを2つ越えたら新穂高の山頂だ。
途中、新穂高の三角形の山容が垣間見える。
山頂は山名表示板はなく、展望もよくないが、木の葉がまだ茂っていないこの季節なら
六甲山牧場が見える。
同じ道を戻り、途中で車道に逃げて杣谷峠へ。
ここにトイレがあるのは、本当にありがたい。
杣谷沿いの道を下る。このルートは、カスケードバレーとも呼ばれ、その名の通り
小滝が連続し、何度か、渡渉を繰り返す。
対岸のパックマン岩。名前は勝手に呼んでいるだけ。
誰が作ったか知らないが、けっこう前からある。なかなかの遊び心。
もう一つは登山道沿いにある。横顔がモアイみたい。
渡渉も、何度か続くと、だんだん皆んな、慣れてくる。
この日は「ドボン」することもなく、全員クリア。
シロバナウンゼンツツジかな?
そのまま下り続けると、長峰堰堤登山口に戻ってくる。
すぐ下の灘丸山公園前バス停は、バスの時間が合わなかったので、護国神社前バス停
下り、バスで六甲駅へ向かった。
バスの座席に座って何気なくズボンを見たら、1cm以上のマダニちゃんがくっついていた。
ズボンの生地のおかげで実害はなく、六甲駅に着いてからピンセットで引っぺがし、
しっかり退治。このサイズのマダニを初めて見たお客様もおられたので、
これもまあ、いい機会だ。