■メイン写真
大窓展望所から琵琶湖を望む
■今回のコース
西浅井斎苑駐車場→山門水源の森事務所(森の楽舎)→湿原分岐→椿坂→北分岐→ジョーズ岩→
大窓展望所→分岐→520mピーク→分岐→守護岩→中窓展望所→ブナの森→小窓展望所→
南分岐→展望台→湿原分岐→事務所(森の楽舎)→西浅井斎苑駐車場
滋賀県長浜市西浅井町の山あいにひっそりとたたずむ山門(やまかど)湿原。
1966年、斎藤寛先生による湿原の植生調査がなされて以降、その貴重さが指摘されてきたが、
バブル時代にゴルフ場の建設計画が浮上、バブルの崩壊により建設計画し頓挫し、
予定地を滋賀県が買い取ったことから、エリア保全の動きが加速。
以来、「山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会」が中心となり、エリアの整備と保護を
続けている。
以前から気になっていた山門水源の森、いちばん長い周回ルートを歩いてきた。
山門水源の森事務所(森の楽舎)では、協力金を支払って敷地に入る。
森の楽舎の付属湿地を行く。
湿地ではアカハライモリが悠然と泳いでいた。
まずは沢道ルートで、山門湿地をめざす。
沢を何度か渡るのだが、木橋のすべてに、スリップ防止の荒縄がかけられており、
行き届いた整備と安全意識に感銘を受けた。
荒縄は数日前に、「山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会」の会長さんが取り付けたものだ。
山門湿地の入り口には、解説看板が立っている。
同様の看板は、周回ルート中の要所に設置され、自然解説が丁寧に書かれている。
この時期、花の種類は少ないが、コウヤボウキが気を吐く。
リンドウは今が旬。この日は快晴だったこともあり、あちこちで花が開いていた。
アカガシ分布の北限にあたる。複雑な株立ちがユニーク。
シマヘビちゃんが登山道の真ん中で日向ぼっこ。この日は2匹見かけたが、
変温動物には朝の冷え込みが堪えたのか、身体の動きはかなり鈍かった。
ジョーズ岩。口のところまでそっくり。
ジョーズ岩からほんのすぐ先、大窓展望所からは南東方面が大きく開け、
琵琶湖(メイン写真)から、伊吹山までが一望できる。
このあたりもシカの食害が悩みの種。シカ除けのフェンスが効果を上げており、
フェンス内はミヤコザサが一面に茂っていた。
守護岩に到着。地元では神聖な岩としていたが、ここに座って休憩するハイカーが
いるため、注連縄をつけたという。
守護岩のところで、いつもエリア内を整備しているというおっちゃんに会う。
ジョーク交じりの詳しい説明が最高。
エリアを離れ、10分ほど歩いた先の520mピークに寄ってみた。
360度の眺望がすばらしい。滋賀県と福井県の県境でもある。
すぐ西側は敦賀三山の一つ、岩籠山。ブナの純林と、山頂直下の雄大な平原が売りの
名山である。
そして、敦賀湾も意外に近く見える。180度、逆サイドには琵琶湖も見える。
伊吹山も、さっきとはまた少し違った雰囲気だ。金糞岳や横山岳も見える。
もとの守護岩に戻り、周回ルートを下る。
ブナ林が美しいところだ。ブナは純林群落としては南限に近く、これより南の
ブナ林は、多くはカエデ、ミズナラ、ヒメシャラなどとの混成林になることは
承知のとおりである。
この森の希少性は、北方系のブナと、南方系のアカガシの純林境界がここで隣接している
ことにある。
小窓展望所からは、山門湿原が上から眺められる。
ぐんぐん下っていき、湿原のすぐ脇にある南部湿原展望台へ。
このあたりの斜面はコアジサイの群落でもある。
夏場でもヤマビルは出ないというのがありがたい。
続いて、少し上がったところにある展望台へ。ウッドデッキのしっかりした造り。
湿原と、周回路の上部あたりの稜線が見渡せる。
ミヤマウメモドキの実。
ツクバネ。珍しい寄生種だそうだ。
今回、期待していたひとつ、センブリ。
薬草でもあり、健胃薬となるが、かなり苦いという。
下山後、道の駅「塩津海道あぢかまの里」に寄ってみた。
大福サンドイッチなる、非常に興味深い食べ物が置いてあったが、パンに挟む
意味があるのか、いまだ謎である。
大窓展望所から琵琶湖を望む
■今回のコース
西浅井斎苑駐車場→山門水源の森事務所(森の楽舎)→湿原分岐→椿坂→北分岐→ジョーズ岩→
大窓展望所→分岐→520mピーク→分岐→守護岩→中窓展望所→ブナの森→小窓展望所→
南分岐→展望台→湿原分岐→事務所(森の楽舎)→西浅井斎苑駐車場
滋賀県長浜市西浅井町の山あいにひっそりとたたずむ山門(やまかど)湿原。
1966年、斎藤寛先生による湿原の植生調査がなされて以降、その貴重さが指摘されてきたが、
バブル時代にゴルフ場の建設計画が浮上、バブルの崩壊により建設計画し頓挫し、
予定地を滋賀県が買い取ったことから、エリア保全の動きが加速。
以来、「山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会」が中心となり、エリアの整備と保護を
続けている。
以前から気になっていた山門水源の森、いちばん長い周回ルートを歩いてきた。
山門水源の森事務所(森の楽舎)では、協力金を支払って敷地に入る。
森の楽舎の付属湿地を行く。
湿地ではアカハライモリが悠然と泳いでいた。
まずは沢道ルートで、山門湿地をめざす。
沢を何度か渡るのだが、木橋のすべてに、スリップ防止の荒縄がかけられており、
行き届いた整備と安全意識に感銘を受けた。
荒縄は数日前に、「山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会」の会長さんが取り付けたものだ。
山門湿地の入り口には、解説看板が立っている。
同様の看板は、周回ルート中の要所に設置され、自然解説が丁寧に書かれている。
この時期、花の種類は少ないが、コウヤボウキが気を吐く。
リンドウは今が旬。この日は快晴だったこともあり、あちこちで花が開いていた。
アカガシ分布の北限にあたる。複雑な株立ちがユニーク。
シマヘビちゃんが登山道の真ん中で日向ぼっこ。この日は2匹見かけたが、
変温動物には朝の冷え込みが堪えたのか、身体の動きはかなり鈍かった。
ジョーズ岩。口のところまでそっくり。
ジョーズ岩からほんのすぐ先、大窓展望所からは南東方面が大きく開け、
琵琶湖(メイン写真)から、伊吹山までが一望できる。
このあたりもシカの食害が悩みの種。シカ除けのフェンスが効果を上げており、
フェンス内はミヤコザサが一面に茂っていた。
守護岩に到着。地元では神聖な岩としていたが、ここに座って休憩するハイカーが
いるため、注連縄をつけたという。
守護岩のところで、いつもエリア内を整備しているというおっちゃんに会う。
ジョーク交じりの詳しい説明が最高。
エリアを離れ、10分ほど歩いた先の520mピークに寄ってみた。
360度の眺望がすばらしい。滋賀県と福井県の県境でもある。
すぐ西側は敦賀三山の一つ、岩籠山。ブナの純林と、山頂直下の雄大な平原が売りの
名山である。
そして、敦賀湾も意外に近く見える。180度、逆サイドには琵琶湖も見える。
伊吹山も、さっきとはまた少し違った雰囲気だ。金糞岳や横山岳も見える。
もとの守護岩に戻り、周回ルートを下る。
ブナ林が美しいところだ。ブナは純林群落としては南限に近く、これより南の
ブナ林は、多くはカエデ、ミズナラ、ヒメシャラなどとの混成林になることは
承知のとおりである。
この森の希少性は、北方系のブナと、南方系のアカガシの純林境界がここで隣接している
ことにある。
小窓展望所からは、山門湿原が上から眺められる。
ぐんぐん下っていき、湿原のすぐ脇にある南部湿原展望台へ。
このあたりの斜面はコアジサイの群落でもある。
夏場でもヤマビルは出ないというのがありがたい。
続いて、少し上がったところにある展望台へ。ウッドデッキのしっかりした造り。
湿原と、周回路の上部あたりの稜線が見渡せる。
ミヤマウメモドキの実。
ツクバネ。珍しい寄生種だそうだ。
今回、期待していたひとつ、センブリ。
薬草でもあり、健胃薬となるが、かなり苦いという。
下山後、道の駅「塩津海道あぢかまの里」に寄ってみた。
大福サンドイッチなる、非常に興味深い食べ物が置いてあったが、パンに挟む
意味があるのか、いまだ謎である。