「いつ本を読めるんだ」と、たまに聞かれるが、活字好きは、
僅かな空き時間も読書に回せるのである。
今度は、「山岳遭難の構図」(青山千著、東京新聞出版局)を
読んだ。またまた1700円もする本だ。まったくアホだ。
しかし、本の中身はたいへん有意義。経験値や印象で語られる
ことが多い山岳遭難の現状、原因、傾向等を、実験に基づく
数値データで検証し、推論を組み立てていくので、説得力が
違う。日本の3主力山岳団体の、山岳保険の平均利用率は、
139回の山行に対して1回だとか、「へぇ~」と言わせる
ものであった。
それでいくと、ウチの山岳部は過去4年で個人山行を含め
約600回の山行を実施したが、山岳保険利用は0件、
傷害保険利用1件(社外会友の骨折)だけである。
単なる擦り傷、切り傷は確かによくあることだけどね。
なおも面白いのが、山岳遭難が起きる頻度は、自宅から勤務先に
通う途中で交通事故に遭う確率と大差ないというのだ。
山は危険というが、それは嘘であることが立証された。
自殺のほうが数倍多いという。ひょっとしたら会社で「戦死」している
率のほうが高いのではないかと疑うほどだ。
山岳遭難の原因で多いものの一つに「道迷い」が挙げられる。
巻末に提唱されているPLP法は、簡単にいうと「ランドマークを逃すな」
というもので、何がランドマークになり得るのか、どう記録・記憶して
道迷いを防ぐか、というアプローチだ。学者らしく、難しく書いてある
のが玉に瑕だが、主張はごもっとも。確かに、ウチの山岳部でも、
ランドマークの意識に疎い人は、まま、いる。
まずは、地図を読める、地形を読める、自然の情景に敏感など、
ランドマークを逃さないための素養が必要なのだ。
僅かな空き時間も読書に回せるのである。
今度は、「山岳遭難の構図」(青山千著、東京新聞出版局)を
読んだ。またまた1700円もする本だ。まったくアホだ。
しかし、本の中身はたいへん有意義。経験値や印象で語られる
ことが多い山岳遭難の現状、原因、傾向等を、実験に基づく
数値データで検証し、推論を組み立てていくので、説得力が
違う。日本の3主力山岳団体の、山岳保険の平均利用率は、
139回の山行に対して1回だとか、「へぇ~」と言わせる
ものであった。
それでいくと、ウチの山岳部は過去4年で個人山行を含め
約600回の山行を実施したが、山岳保険利用は0件、
傷害保険利用1件(社外会友の骨折)だけである。
単なる擦り傷、切り傷は確かによくあることだけどね。
なおも面白いのが、山岳遭難が起きる頻度は、自宅から勤務先に
通う途中で交通事故に遭う確率と大差ないというのだ。
山は危険というが、それは嘘であることが立証された。
自殺のほうが数倍多いという。ひょっとしたら会社で「戦死」している
率のほうが高いのではないかと疑うほどだ。
山岳遭難の原因で多いものの一つに「道迷い」が挙げられる。
巻末に提唱されているPLP法は、簡単にいうと「ランドマークを逃すな」
というもので、何がランドマークになり得るのか、どう記録・記憶して
道迷いを防ぐか、というアプローチだ。学者らしく、難しく書いてある
のが玉に瑕だが、主張はごもっとも。確かに、ウチの山岳部でも、
ランドマークの意識に疎い人は、まま、いる。
まずは、地図を読める、地形を読める、自然の情景に敏感など、
ランドマークを逃さないための素養が必要なのだ。