Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2008年2月17日(日)深い深い雪の大峰・観音峰

2008年02月24日 | 山登りの記録
山岳部の2月例会は、大峰・観音峰。
なんと新入部員2名、体験参加4名を加えた総勢20名!

ウチの山岳部は、部員登録者が全国+一部外国を含め、100名近い
大所帯になっている。遠い拠点の支部のメンバーとは顔すら知らない
人もいる。近畿圏内だけでも40名程度の「実働」メンバーがいるので、
うまくツボにはまれば、こうなる。

そんな中、部としては、衰えが隠せないMr.Dashに続く、
次の世代のリーダーを育成することが急務である。というわけで、
今回から例会の幹事は輪番制。初の女性支部長であるG嬢(奈良支部)がCLだ。
SLは、伸長著しいN尾クン。持て余していたヒマと可処分所得を惜しみなく
つぎ込み、裸踊りを含むMr.Dashのマンツーマンの”シゴキ”にも耐え、
早くも奈良支部のエース格にのし上がってきたホープである。

それでもいきなり、体験参加を含む20名を、新雪の大峰に連れて行くという
プレッシャーは結構あったようだ。

車5台で、近鉄下市口を出発。今日はMベルさんのツアーも観音峰行きだと
いうので、彼らより早く登山口に着いておきたい。

ところが前日までの大雪である。川合の交差点を曲がったローカルコンビニの
ところで、チェーン装着。チョイ悪M居氏の新車マークXは無理。少し戻った
路肩に駐車、K浦さんの車で回送し4台に。ツルツルの急坂をローギアで
上りきり、虻トンネルを出たところの観音峰登山口で全員を降ろす。
さらにHがしさん、Mr.Dashの2台で洞川温泉センターに向かい、
Hがしさん車をデポ。Mr.Dash車で再び観音峰登山口に回送。
こんなことをしていたら、歩行開始は10:00過ぎとなった。

ゾロゾロと雪の吊り橋を渡り、ゾロゾロと観音の水を通り過ぎる。
第1展望台は我々のパーティだけで満員となる。雪雲が垂れ込めた中、
弥仙川方面は、辛うじて見ることができた。


観音平のあずまやでは先客が休憩していたので、休み無しで急坂を登る。
先頭を行くN尾クンのペースは、ゆっくりではあるが、なかなか安定していてよい。


観音峰展望台では、我々を軽く凌ぐ40名のシルバーパーティが先着していた。
彼らの記念写真を待ってから、我々もパチリ!
残念ながら稲村ヶ岳、大日岳の勇姿は拝めなかったが、この天気では仕方ない。

観音峰ピーク12:13着。ここから先はトレースが急に薄くなる。
そういえばMペルさんのパーティは追いついてこなかったな。
我々は、この積雪の中、昭文社地図のコースタイムほどで来ていた。

霧氷の樹林帯が美しい。

少し先で昼食。山岳部メンバーの昼食の手際よさに、体験さんたちは
遅れ気味。ベテランのK浦さんやMr.Dashは、こうした積雪・気温の
場合、座り込まずに立って食事を済ませる。過酷な雪山に慣れていない
人ほど、地べたにゆったり座って手袋も外し、雪面に装備を広げてくつろぐ。


先日、高見山のツアーでもお客さんにレクチャーしたのだが、突風が
吹いたりしたらどうするのか、知らぬ間にザックの中に雪が入り込んで
いたり、脱いで放置した手袋に雪が積もったりして使えなくなっていたら
どうするのか、まだまだ「甘い」。
対策が自然にできない連中は、まだ本格的な冬山には誘えないかぁ。

一部メンバーが寒さに震え始めた頃、ようやく出発。
当初、後ろから2番目を歩いていたMr.Dashは、ここでN尾、T橋の
すぐ後、3番手に身を置いた。いうまでもない、ラッセルの整地役。
N尾、T橋は、懸命に薄いトレースをたどり、時に太腿まで埋もれて前進する。
しかし、ルート工作まではできない。Mr.Dashは黙ってそれを「整地」。
4番手のエレガントF原嬢からはかなり歩きやすくなっているはず。


ますます深くなる雪の中、三ツ塚を過ぎ、フィックスロープのある急な下りへ。
「踵でキックステップを切って、左手でロープをしっかり握って!」と
注意をしたものの、5番手の体験参加S口さんが転倒。落下を防ぐために
上体を振ったため胸を強打した。肋骨の骨折癖があるとのことで、
かなり痛そう。ここはキーポイント。彼は何とか動けそう。Mr.Dashは
T橋クンに貸していたピッケルをひったくり、ヘルプに向かう。
一人ひとりをサポートして降ろさせる。これほど雪が深いと、キックステップや
フラットフッティングがシッカリできていないと、リスクは高まる。

このすぐ先で、北向きの間違い尾根に入ってしまうも、ものの30mほどで
N尾クンが異変に気づく。末尾を歩いていたともちゃんが偵察し、すぐに
正しいルートを発見、みんな、なかなかやるな。

グリセードを楽しみつつ、法力峠へ。もう15:30になっていた。
あとは簡単なルートだ。長い長いダラダラ坂を下り、16:25、母子堂。
明るいうちに、車道に出た。車道といっても除雪されず、結構な積雪だ。
しばらく歩いていたら、ワゴンが1台スタックしていた。まあ強引に突っ込んだ
ものだ。JAFのトラックさえ、手前で停まっていた。



洞川温泉の湯船に浸かると、指先がジワーンとした。夏山用の靴だったメンバーに
とっては、足先もかなり冷えていたことだろう。
露天風呂も雪の中。風流である。

翌日、病院に行ったS口さん、どうも肋骨にヒビがいったようで、3日間
会社を休むハメに。体験参加なのに申し訳ない。
でも、痛い中、がんばって歩き通したファイトは、山岳部向きだぞ。
治ったら、もっと楽しいコト、一緒にやりましょう。


ひたすら気遣いしたG嬢、交代無しでラッセルを貫いたN尾クン、
おつかれさま。気力の勝利である。
チャレンジャブルな登山は、いつまでも記憶に残る。
そして実力につながっていくのである。

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