橋の名前

2011年10月14日 | 徒然
東京は、川や運河が意外と多く
当然そこに道があれば橋が架かるので
橋の数も多くなる。

しかし、江戸時代から政治の中心でもあったことから
都市防衛上、何処も彼処も橋だらけというわけではなく
計画的に水路が掘られ
計画的に橋が架けられてきたのだが
その橋の名前は便宜的なものから
情緒的なものまでいろいろあって面白い。

あしたのジョーでもおなじみの泪橋は
もともと山谷の北端、思川に架かる橋で
この橋の向こうは小塚原の刑場。

つまり、罪人がこの世との別れをする場所であり
家族や身内にとって被処刑人との今生の別れの場所であったころから
その名前がついたとされている。

ちなみに、江戸の刑場として有名なもう1箇所
鈴ケ森にも泪橋は存在していたけれど
こちらは現在改称されている。

こういう情緒的につけられた橋の名前は
良くも悪くも昔の暮らしが垣間見れて面白い。
泪橋が悲しい「負」なら
下世話な「負」の代表、思案橋も面白い。

現在の八丁堀にある思案橋は江戸時代に
この橋に立って、芝居街にいくか遊郭に行くか思案したことから
命名されたとのこと。
(長崎の思案橋は、「行こか戻ろか…」でおなじみ)

橋の名前に歴史あり。


コメント
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