カンボジア経済

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カンボジア展望会議2018

2018年03月20日 | 経済
 3月15日にプノンペンのソフィテルホテルで「カンボジア展望会議2018:カンボジアの開発、経済成長、産業化のための科学技術」が開催されました。この会議は、毎年開催されており、今年で12回目となります。スポンサーは、研究機関のCDRIと、ANZ Royal銀行です。フン・セン首相ほか要人が参加され、会場は500名以上の参加者で埋まりました。
 3つのセッションが開催され、「成功する科学技術モデル」、「科学技術のための教育」、「産業化、イノベーション、成長のための科学技術」等について議論されました。
 フン・セン首相は、冒頭スピーチで、カンボジアのGDPに占める科学技術の割合は0.12%に過ぎず、タイの0.63%、マレーシアの1.3%に比べて見劣りすると指摘し、今後この比率を、2020年までに0.2%に、2025年までに1%に、2030年までに1.5%に引き上げたいと意欲を示しました。その一方で、科学技術の進歩により、ロボットに仕事を奪われていくことへの懸念を表明し、この問題に対応する社会的安全網の整備が必要だと述べました。
 カンボジアのような途上国は、先進国が開発した技術を一気に導入する「技術ジャンプ」で先進国に追いつき追い越していく可能性もあります。他方、カンボジアの主力産業を支える低廉な人件費による単純労働は、ロボット等により最も容易に置き換えられるという懸念もあります。ロボットに追い抜かれるまでには時間がかかるものと見られますが、なるべく早く科学技術教育を拡充し、人材の育成を図っていく必要が高いものと見られます。

CDRIのサイト(英文です)
https://cdri.org.kh/press-release-2018-cambodia-outlook-conference/


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