カンボジア経済

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日本経済新聞 国際交流会議「アジアの未来」 フン・セン首相が講演

2019年06月04日 | 経済
 5月30日~31日、日本経済新聞社主催の国際交流会議「アジアの未来」が開催されました。「アジアの未来」は、アジア大洋州地域の各界のリーダーらが、域内のさまざまな問題や世界の中でのアジアの役割などについて率直に意見を交換し合う国際会議で、1995年から毎年開催されています。今年も、カンボジア、フィリピン、マレーシア、バングラデシュ、ラオス等の各国の首相が参加しました。カンボジアからフン・セン首相も参加して、基調講演を行いました。
 フン・セン首相は、米中貿易戦争を念頭に「アジアと世界は前例のない危機に直面している」と述べ、今後両国の対立がさらに激化すれば「アジア諸国が過去、数十年間にわたって築いてきた成果を台無しにしてしまう」と危機感を表明しました。米中貿易戦争は「それぞれの国同士の経済に悪い影響を与えるだけでなく、企業活動にも影響する」と指摘し、米中両国に自制を求めました。カンボジアへの「影響は今のところは少ない」としましたが、「象(米国と中国)が戦えば、草は踏みにじられてしまう」とし、長期的な影響に懸念を示しました。米中による追加関税によって、最も悪影響を受けるのは両国の消費者だとも指摘し、両国に「ウィンウィンの解決策を見つけてほしい」と呼びかけました。「一国で生き残れる国はない」とも述べ、「大国だけでなく、途上国も参加する多国間の制度が必要だ」と協調したとのことです。
 対中依存の強まりについては「私たちの考え方をいつも尊重してくれる」と強調し、中国からの支援を引き続き受ける考えを示しましたが、その一方、「私たちはどこかの国に依存することなく、自立していく」と語り、日本やインドなど中国以外のアジアの大国とも連携していく姿勢を強調しました。
 また、自らの政権の強権的対応が欧米を中心に国際的な批判を浴びていることに関しては、「民主主義には、それぞれの国のあり方がある」と反論し、「国家が自身で最適だと思う道を選んだら他国は尊重すべきだ」と主張しました。
(写真は、AKPより)

日本経済新聞社の「アジアの未来」
http://future-of-asia.nikkei.jp/asia2019/index.html


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