カンボジア経済

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イーレックス 海外発電事業に参入 カンボジアで水力

2019年10月29日 | 経済
 10月23日、日系新電力のイーレックス株式会社は、カンボジアにおける出力80MW規模の水力発電所建設プロジェクト「The Stung Pursat #1 Hydroelectric Project」の事業権をカンボジア政府から取得しているSPHP-Singapore社に、Asia Energy Power Co.Ltd.(カンボジア)及び ISDN Energy Pte Ltd.(シンガポール) とともに、出資参画すると発表しました。既に、SPHP-Singapore社の100%子会社である、SPHP-Cambodia社は、発電所建設の事業権を取得し、売電についてはカンボジア電力公社への固定価格(1キロワット時(KWh)7.9セント)による電力引取について、カンボジア政府より保証を得ています。なお、本事業は、BOT方式で、運転開始の35年後には、同発電所をカンボジア電力公社に譲渡する計画です。
 建設予定のダムは、高さ 100mのロックフィルダムで、堤長687m、最大水深180m、有効落差148mです。貯水池の面積は85平方キロメートル、貯水量12億立方メートルに及びます。総投資コストは2億3100万ドル(約247億円)で、2023年2月の運転開始を目指すとしています。資金調達は、出資30%、借入70%の予定で、イーレックス社は、出資のうち34%に当る2350万ドル(約25億円)を負担します。
 イーレックス社では、「これまで培ってきた発電事業の開発、運転保守、及び燃料調達の海外での知見を活かし、初の水力発電事業、海外発電事業へ参画するものであり、新たな事業分野の開拓への第一歩と位置付けております。本プロジェクトへの参画により、カンボジアのエネルギー問題の解決に寄与するとともに、 同国の低炭素化社会実現に貢献していきたいと考えております。」としています。
 本プロジェクトは、80MWと規模は小さいものの、十分な貯水量を有する水力発電事業であり、一年を通じて発電が可能であることから、電力の安定供給にある程度の役割を果たすことが期待されます。
(写真は、プノンペン西変電所)

イーレックス社の新聞発表
http://www.erex.co.jp/news/wp-content/uploads/2019/10/press_release_20191023.pdf


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