カンボジア経済

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カンボジア政府 導入したばかりの外国人就業規制を撤廃

2019年10月09日 | 経済
 10月5日、カンボジア労働・職業訓練省は、8月に導入したばかりの外国人就業規制を撤廃すると発表しました。撤廃の理由は、カンボジアへの外資誘致のためにサービスセクターでも外国人の専門性や技術が必要とされるためとしています。
 同省は、8月28日に外国人の就労を規制する省令第360号を制定・公布していました。この省令で、全てのタイプの車両の運転手(2輪・3輪・自動車・トラック・バス等)、公の場での商品販売(徒歩・屋台等含む)、マッサージ師、理髪・理容・美容師、裁縫サービス(紳士服・婦人服の仕立て等)、車・タイヤの整備工、靴磨き、クメール土産製造、クメール楽器・托鉢鉢・仏像等の製造、金細工師・宝石加工業等について、外国人が自営業(self-employed)を行うことを禁止し、これらの職業については外国人に労働許可証を更新・発給しないとしていました。
 今回の規制の背景は、シアヌークビル等に大量流入している中国人が、カンボジアの貧困層の就業に悪影響を与えているとの批判を抑えることにあったものと見られます。しかし、規制の導入後、労働省に対して数多くの批判・質問が殺到したとのことで、このままでは経済に悪影響を与えかねないと判断した模様です。また、中国人問題については、オンラインカジノの禁止によって、多くの中国人が出国する状況となっているため、外国人就業規制の必要性が低下したものと見られます。
 労働組合等からは、外国人がカンボジアの貧困層の職を奪っているとの批判があり、今回の規制撤廃に対する批判の声も上がっています。他方、日本人で個人事業主となっている方々からは、安心したとの声もあるようです。

ブログ「カンボジア経済」2019年9月3日「外国人就業規制 省令公布」
https://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/cf54a5eb97efc17fb8b4e90fef5ad1a3



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