カンボジア経済

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鉄道空港線 運休長期化に 国道の踏切はアスファルト化

2020年12月18日 | 経済
 カンボジアの鉄道「空港線」は、2018年4月10日に開通したプノンペン駅とプノンペン空港を結ぶ路線ですが、新型コロナの影響で2020年7月から運休中です。運転再開の目途が立たないことから、国道4号線との踏切について、アスファルトで線路の溝が埋められてしまいました。空港駅の駅舎内も、デスクやベンチが取り払われてがらんどうとなっています。
 プノンペン駅から、鉄道は西に延びており、約9キロの地点でシアヌークビルに向かう南線と、タイ国境のポイペトに向かう北線に分岐します。その手前で、プノンペン駅から約7キロのポーチェントン駅付近から分岐する新線約1.5キロを建設して、プノンペン空港まで連結しました。分岐した後の新線は、105K通りを、道路と鉄道の併用軌道(路面電車のような感じ)で進み、国道4号線を平面交差して空港に到着します。当初は客車をディーゼル機関車で牽引する形でしたが、2019年1月からメキシコ製のディーゼル車3両を導入していました。
 新型コロナの終息までには相当の期間を要するとみられることや、2023年にはプノンペン南部に新国際空港が開業する予定で工事が始まっていること、併用軌道周辺の住民から振動や交通事故への不満も出ていること等から、空港線については強い逆風が吹いている状況で、運転再開にこぎつけるまでには様々な困難も予想されます。空港までの新線建設や新車導入に必要な費用は数億円程度と見られ、大変コストパフォーマンスに優れた案件と見られていましたが、残念な状況となっています。

プノンペン国際空港近くの国道4号線との踏切(上の写真と同じ場所)を渡るメキシコ製のディーゼルカー(2019年2月22日撮影)





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