カンボジア経済

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新型コロナ カンボジアの状況 3月7日 治療薬の服用に注意喚起

2022年03月09日 | 経済
 カンボジアの新型コロナウイルスの感染状況は、ワクチン接種の進展に伴い市中感染は大幅に減少していました。しかし、2月に入ってオミクロン株の市中感染が拡大しています。3月6日の保健省の発表によれば、死者は累計3041名(2月27日から9名増)です。累計陽性者数は13万2402名(同2482名増)となっています。治癒数は12万6439名(同3086名増)です。先週の新規陽性者のうち、市中感染は2326名、海外帰国・入国者の新規陽性は156名でした。
 カンボジアで初のオミクロン株の陽性者は昨年12月14日に確認されました。当初は海外からの帰国・入国者のみでしたが、1月8日にオミクロン株初の市中感染確認が発表され、その後市中感染が拡大しています。3月6日発表で国内での市中感染は1万940例(2月27日から2326例増)が確認されているとしています。
 3月3日、カンボジア保健省は、PCR検査の料金が不当に高いところがあるとの批判を受けて、海外渡航用の証明書を発行するPCR検査については、料金を原則100ドルと指導するとの方針を発表しました。また、新型コロナ向けの治療薬「モルヌピラビル」について、予防の効果はないので、陽性となった場合にのみ服用することを求めました。妊婦、授乳中の母親、18歳未満はモルヌピラビルを服用してはならないとの指示も出しています。
 3月5日、マレーシアの運輸大臣は、タイ、カンボジアとの間でそれぞれ空路を対象に、新型コロナウイルスワクチンの接種を条件に隔離なしでの入国を互いに認める「ワクチントラベルレーン」を3月15日から導入すると発表しました。
 日本政府は3月1日から水際対策を緩和しましたが、カンボジアについては、2月5日から検疫所の宿泊施設での待機(3日間)の対象となっており、検疫所が指定する宿泊施設で3日間待機すること(待機3日目に受ける検査結果が陰性であれば退所でき、その後の自宅待機は不要)が求められています。この待機については、日本が認めるワクチンを3回以上接種していること、指定の証明書を準備する等の条件を充たすことで自宅待機に代えることが可能です。しかし、3回目のワクチンがモデルナかファイザーでなくてはならない等、またも各論反対の条件が付されているので、詳細は大使館のサイト等を十分にご確認ください。
 カンボジアでのワクチン接種については、世界的に見ても早いペースで接種が進んでいます。既に、5歳以上~成人についてはほぼ接種を完了していると言ってもよい状況と見られます。3月5日現在で、1468万7825人への第1回接種を完了しています。これは、カンボジアの人口(約1600万人)の91.8%に相当します。成人(18歳以上約1000万人)への接種について見ると、既に目標の102.5%に第1回接種を、99.0%に2回目を完了しています。また、世界に先駆けて、3歳~4歳児への接種を2月23日から開始しました。21万8574人への第1回接種を完了しています。
 ブースター接種(3回目)も実施が進められ、3月5日現在740万7017人(うち成人569万5399人)が接種を完了しています。1月3日以降、12歳~18歳に対しても3回目接種を行っており、110万9980人が接種を完了しています。更に、6歳~12歳についても2月21日から3回目接種が開始され、60万1638人が完了しています。また、オミクロン株対策の一環として、4回目の接種を1月14日から開始しました。3月5日現在で101万5532人が接種済です。
 カンボジアでは、感染拡大に歯止めをかけるために2021年はプノンペン等のロックダウンに踏み切る等、厳しい規制を行ってきましたが、秋以降、大幅緩和となっています。ただ、オミクロン株の動向次第で規制が変更される可能性もあることから、十分ご留意ください。日本大使館は、「カンボジアへ入国する際や日本へ帰国の際に、入国後又は帰国時の日程に影響が及ぶ措置が導入されることも想定し予定を計画することをおすすめします。」との注意喚起を発出しています。なお、カンボジアは、医療体制が脆弱という弱点があり、いわゆる医療崩壊の懸念がありますので、引き続きマスクやアルコール消毒といった対策の継続が必要と見られます。
(写真は、カンボジア政府が販売しているモルヌラピラビル)

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在カンボジア日本国大使館のサイト
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