塗料メーカー大手「日本特殊塗料」(日特)が石綿(アスベスト)を含まないとして製造・販売し、東京メトロの鉄道車両に使われた断熱塗料に、基準値超えの石綿が含まれるとの分析結果が出ていたことが2日、訴訟記録で分かった。2006年に石綿の規制が強化され、17年の検査で発覚。違法な状態での流通が一定期間続いていた可能性がある。
厚生労働省は「流通後に含有が発覚するケースがあるのは遺憾。規制を引き続き周知する」とした。断熱塗料はシートの下部など車両内装の内側に使われ、乗客が触れる可能性は低い。東京メトロはこれまで健康被害はないとしている。
石綿は、肺がんなどの健康被害の原因物質となっていることが判明し、国の規制対象となった。労働安全衛生法などは06年改正で、禁止対象となる含有量をそれまでの1%超から「0.1%超」とし、厚労省は、過去に問題がなくても新基準では規制対象になり得るとして注意を呼びかけていた。
訴訟は群馬県の解体業者が20年4月、東京メトロや日特に損害賠償を求めて東京地裁に起こした。
感想;
アスベストによる肺がんになっても、まさか原因が地下鉄の車両の塗料だと気がつかないでしょう。
「健康被害はない」⇒「健康被害についてはわからない」
が正しいコメントです。
一番の大きな問題は、「日本特殊塗料」がいつ知り、知った後も販売を続けていたことでしょう。
裁判を起こしているのですから、解体業者の社員がアスベストによる肺がんなどあったのではないでしょうか。