英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『相棒 Season 10』 第6話 「ラストソング」

2011-11-25 16:39:50 | ドラマ・映画
 今回は、安城瑠里子(研ナオコ)の歌手の性(さが)が主題でした。

 焦点は二つ。
①瑠璃子は何故、「When love kills you」を唄わなかったのか?
②なぜ、瑠璃子は事件の真相を隠す工作をしたのか?

 ①この曲はサックスの減音器を使用しなければならなかったが、消音器は犯行現場に置き去りにされていて、演奏できない。
 ②サックス奏者の森脇とのコンビでないと唄えない。「唄いたい」という欲求が、サックス奏者の犯行を隠そうとした。

 2つのポイントと言っても、①は②に追従していて、②が大命題であった。①は実践的な命題で、ドラマ全体からすると大した事ではないが、真相を究明する大きなポイントであった。
 観客のアンコールに応えずに去っていく彼女の姿は、もう唄うことが出来ない悲しさがあふれていた。
 警察をものらりくらりかわす、ひねくれたジャズ歌手の老練さと、歌手のかなしい性(さが)が感じられ、見ごたえがあった。

とは言え、今回はそれに力が入りすぎて、『相棒』の魅力のシャープさがやや欠けていたように感じる。

 吸殻の工作、携帯電話によるアリバイ工作の不完全さをつく辺りは、『相棒』としては「当然」の範疇。
 気になったのは、犯行現場を屋内と踏んだ右京(水谷豊)は、備品室が真の犯行現場であることを突き止めたが、この推察は、瑠璃子が高所恐怖症だから非常階段での犯行は出来ないという理由。ということは、この時点では、瑠璃子が犯人だと思っていた。かなり早い段階で犯人の目星をつける右京とは、異なる今回。
 それに、瑠璃子は被害者を非常階段から投げ捨てている。犯行現場にわざわざ非常階段を選ぶことはしないと思うが、犯行自体は不可能とは言えない。海外進出の話を蹴るほどの高所恐怖症だったのだろうか?
 真犯人追求のシーンも、決定的な証拠をつかんでの展開ではなかった。一応、減音器に被害者の血痕がついていたらしいが、血痕がついていたという確証はないのでは?

 ドラマとしては面白いが、『相棒』としては物足りなかった。

 尊くん(及川光博)は、細野さん(檀れい)を誘ったのでしょうか?コンサート終了後、電話していたのも彼女だと思われる。今後、登場してくるのかなあ。
 あと、正確には尊くんは、第一発見者ではないと思うのだけど、現場にいた者をひっくるめて「第一発見者」にしてしまうのかな。
コメント (2)
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