英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『謎解きはディナーのあとで』 第5話 「アリバイをご所望でございますか」

2011-11-16 21:46:11 | ドラマ・映画
 今回はアリバイがテーマ。
 犯人と目される男・被害者のパートナーの作画担当の江崎建夫(中村俊介)のアリバイが焦点となった。いくつかの証言が江崎のアリバイを完璧なものにしていた。
1隣の住人による被害者・原作担当の菅野由美(マイコ)の目撃証言(9時半)
2出版社の担当者が江崎と一緒にいたという証言(9時~9時半)
3江崎が喫茶店にいたという事実(9時45分~11時)
4犯行現場をランニングした柔道部の証言、10時ごろには遺体がなかった
5被害者住居から犯行現場の距離から所要時間が15分という事実
6現場から走り去る女性用のバッグを持って走り去る男が目撃されていたのが10時半
1~6により犯行時間が9時45分~11時、さらに10時~10時半と絞られ、江崎のアリバイは完璧なものとなっていた。

 という訳で、執事・影山(櫻井翔)の推理だよりになるのだが、影山に聞くのは麗子(北川景子)は過去の苦い思い出がよぎり躊躇する。
 と、このドラマの見せ場である二人のやり取りが展開される。今回は特に冴えていた。

 
「「あほ」だの「節穴」だの「引っこんでろ」など無礼な発言を連発するのではないかと、案じていらっしゃるのですか」
「もう連発しちゃってるし」
「お嬢様の逆鱗に触れること4回。この影山も、多くのことを学びました。もはやお嬢様がお気を悪くすることなど、一切申し上げません」
と言っていましたが……
 
「失礼ですがお嬢様……相変わらずお嬢様はアホでいらっしゃいますね…いい意味で」
「確かにあなたは成長したみたいね。今は「いい意味で」というフォローの言葉を入れるだけ、分別が付いたんですもの。この進歩は称賛に値するかも♪……ふざけんじゃないわよ、この暴言執事が!」
「おや、「いい意味で」はフォローになっておりませんでしたか」
「アホに言意味なんかあるかっつうの」
「どうも日本後は難しい」
「難しくない!」
「無礼の段は、平にお許しを」

 麗子の乗り突っ込みも面白かったし、小馬鹿にしてはへりくだる影山ののらりくらりさも冴えていた。

 で、推理のポイントは

 1は由美が用意した偽装の証言(推測・告白)
 2は江崎が用意した偽装の証言(推測)
 4は絵馬の存在による誤認(推理)
 6の走り去った男は別の男だった
この辺りの整理の仕方は、よかった。

 2は犯人の心理を突いていた。犯人は真の犯行時刻を知っており、その時刻を重要と思い、自ずとその時刻のアリバイを詳細に語ってしまう。
 そのことには同意できるが、あくまでも想像の域。嘘の矛盾を突く推理が欲しかった。

 1の由美が隣人に偽証させた理由を2段階の推理をさせた。
 間違った推理を麗子が推理し得意になっている様を、影山が小馬鹿にするのも面白かった。
「ど~お、私の推理、完璧でしょ。…あ、先に私に謎を解かれて悔しいんでしょう。おいしいところを持ってっちゃって、ごめん遊ばせ」
「失礼ながら、お嬢様。のうのうとくつろぎ、ガバガバと紅茶を飲みながら、これにて一件落着みたいなグダグダな顔をされていますが、本当にそれでよろしいのでございますか」
「影山、もういっぺん言って御覧なさい」
「のうのうとくつろぎ、ガバガバと飲み、グダグダの顔を…」
「本当に2回言わなくていい!」
……傑作でした。


 由美は江崎を殺すため偽証を頼んだのは、江崎を殺すためではなかった。江崎に最終回の絵を描かせるため江崎に自分を殺させることで江崎を追い詰め、最終回を描かせるためだった。その時に江崎が容疑者とならないよう江崎のアリバイを用意したのだった。
 常軌を逸した由美の執念だった。納得しがたいものであるが、由美の作品への愛情と、式が近いことで、まあ、納得することにするが、江崎の行動が理解できない。
 一番不可解なのは、江崎が何故かたくなに最終回の絵を描くことを拒んだのか?理解できない。語られてもいない。二人が決別した理由も語られていない。
 それに、第2の殺人を犯そうとしたのは安直過ぎる。殺人を2回行えば、発覚する可能性は2倍になるはず。第2の殺人で第1の殺人が完全犯罪になったとしても、第2の殺人が発覚する可能性は1回目の殺人より高いはず。両事件に共通する関係者が疑われるから。

今週の風祭警部
・女物のバックを持って走っていく、格好つけた、二枚目風の、優男(やさおとこ)って、
風祭警部だった。朝一番の会話が、繋がっていたとは、不覚にも気づかなかった。
 それにしても、全く自分の行動に自覚がないというか、なんというか……ナイス、ボケ!
・「うまいね。これは新鮮な野菜がたっぷりだね」……冷凍のミックスベジタブルだそうです(笑)
・移動時間の検証。的外れな検証だったが、再度の検証(実際の犯行時間)には、少し感心。
コメント (2)
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