英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『相棒 Season 10』 第5話 「消えた女」

2011-11-19 18:46:19 | ドラマ・映画
 今回は、劇場版1に登場した守村やよい(本仮屋ユイカ)が再登場。相当悲しい思いをし、寂しい境遇になってしまった彼女だが、強く、しっかり生きているようで、私も嬉しい(笑)。
 その彼女が、奇妙な体験をして、真相を究明するため、特命係を頼ってきたのだ。その奇妙な体験とは、ふとしたことである女性・山原京子(森口彩乃)と関わったが、その女性が消えてしまった。それが、単なる行方不明ではなく、その女性の存在自体がなかったという。彼女の住居にも、社員証の会社にも、彼女の存在を示すものはなかった。

 「奇妙な話」が今回のひとつのテーマだった。『世にも奇妙な物語』を連想させる興味深い展開だった。しかし、派遣会社でコールガールも陰で行い、麻薬にも絡む社長が殺人を犯し、目撃者がそのコールガールで、買春行為をした政治家が絡んだため、会社ぐるみで彼女の存在そのものを消してしまうというのは、かなり無理がある。彼女の存在にかかわる者が多過ぎ、秘密を保持するのは困難であろう。ショッカーのような悪の組織で、構成員(社員)すべてが悪の手先だったら可能かもしれないが。
 現実的に考えるなら、やはり口封じで殺してしまうか、監禁するなら旅行に行ったなどの細工をする方が良いように思う。

 それはともかく、重い話が続いた今シリーズ、真相究明が主の今回のストーリーにはホッとした。それに、劇場版1、亀山時代の登場人物で懐かしさも感じた。(個人的には劇場版1は残念な出来だった)
 さて、今回のもう一つのテーマは、やよいの真実を追求する強い意志。そのせいで彼女自身怪我を負うことになるが、それでも、ひるまないのは先の彼女の信念と、それ以上に、存在不明の女性を心配する彼女の優しさゆえだった。これは、なかなか良かった。
 やよいが心配して、彼女に声を掛け、硬かった彼女の顔が緩み、「ごめんね」と言ったシーンはなかなか良かった。

その他いろいろ
①冒頭、特命係の部屋に謎の女性がいて、「暇か課長」以下、尊君(及川光博)、その他の面々がやけにオドオドしているのが面白かった。ただ、予告や前情報でその女性の正体を私が知ってしまっていたという点。≪その女性が誰なんだろう?≫というワクワク感を感じられなかったのが残念。
②態度が豹変した女・山原京子に、やよいが携帯番号とメールアドレスを教えてしまうのは、うかつというか、ストーリー上、仕方ないとは言え、無理がある。
③やよいが死体を運ぶムービーの添付ファイルを見た時点で、右京達にそれを知らせるのが自然な展開で、そんな肝心なことをあとから告げるというのは、やはり強引なストーリー展開。
④怪しげな会社への右京の探りの入れ方は面白かった。相変わらず、機転が利くなあ。
⑤死体が変形するまで殴ったのは、凶器が特定されないようにするためだったが、絶妙なミスリードだった。
⑥捜査一課トリオと右京さんの絡みは、相変わらず面白い
⑦『相棒』を観ていると、警察上層部は腐りきっているが(今回も簡単に圧力を掛ける)、実際もこうなのかと心配になってしまう。
コメント
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