英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『家政婦のミタ』 第8話

2011-12-01 21:50:09 | ドラマ・映画
 今回は二つのテーマ
①義之(平泉成)のガチガチの心の融解
②ミタさん(松嶋菜々子)の過去

①義之(平泉成)のガチガチの心の融解
 娘を自殺に追いやった恵一(長谷川博己)を許せない。しかし、それだけではなく、恵一の妻を不幸にしたのではないか、自分に関わった者が不幸になるのではないかと恐れているたのだ。
 ミタはそんな義之の心を理解し、解きほぐしていく。そして、孫たちに「おじいちゃんは家族だ」と言われ、自ら「おじいちゃんの石」を希衣(本田望結)の缶の中に入れた。
 今までの流れから言うと、義之の件はおまけみたいなものだと思っていたが、感動してしまった。
 ミタさんにモノマネさせるのは浅はかな行為であったが、極限状態の義之とミタさんを対峙させるお膳立てとなった。ミタさんは恵一とうらら(相武紗季)を電話で呼んでいたので、計略がばれるのもミタさんの思惑だったのだろう。
 後日、義之がミタさんを食事に誘う際、コロ助言葉(「なり~」)をつっかえながらも駆使してお願いしたのも、よいシーンだった。平泉さん、いい味出すなあ。だてに忍者ではなかった。(意味分からない方は『第5話』のレビューを)
 夕食会の前にバタバタするうららに、「何をやってるなり~」って(笑)

②ミタさんの過去
 阿須田一家に勧められ、モナカを口にしたミタさん、しばらく目を閉じて、おもむろに自分の過去を告白する。目をカッと見開いて。
 父の死、母の自分に対する憎悪。
「お前のその笑顔が悪いんだ。その笑顔が周りの者を不幸にする」
 それでも懸命に笑顔をつくっ、いつか自分を愛してくれる人と巡り合えると信じて。そして、主人と巡り合い、長男と3人で笑顔に満ちた幸せで心から笑って過ごした。
 しかし、腹違いの弟がつきまとい、横恋慕、ストーカー行為、それがこじれて、弟が逆上し、家を火をつけ二人を失う。「お母さん助けて、お母さん助けて」と言う声に助けようとしたが、消防隊員に制止され、最愛の二人を失ってしまった。弟も、それをあざ笑うかのように自ら命を絶った。
 残された母や夫の両親が
「お前が悪い。お前のその笑顔が結局、周りの者を不幸にする。もう謝らなくていい。ただ、死ぬまでに度と笑うな」と
 こうして、人生から、光が、希望が、夢が、愛が、喜びが、幸福が、未来が消えました。


 自分のことはすべて話した。約束通り、お暇をいただくと阿須田家を去っていった。


 壮絶な人生だ。自分の過失で家族を失ったと思っていたが、違った。
 人生のどん底の最高峰?にいるからこそ、恵一や結や義之の気持ちも見えたのであろう。

 回想シーンが全くなくミタさんの告白のみながらも、ミタさんの感情を殺しながらも悲しみがにじむ表情が、その悲痛さがひしひしと伝わってきた。


 なぜ、モナカを口にし、自ら告白したのか?
 「もう笑わない」というミタの決意、生き方が、阿須田家にいることで揺らいでしまう。そう考えたのではないか。あるいは、阿須田家は自分がいなくても大丈夫だと判断したからなのかもしれない。


 それにしても、このドラマに登場する母親は母性に乏しいのではないか?/
 恵一の妻は4人の子どもたちを置いて、即行で自殺。
 ミタさんの母親は、夫の死は娘が原因だとして、娘を憎んだ。

 私の思い込みかもしれないが、「夫と子どもどちらを選ぶか」としたら、女性は子どもを選ぶと思うのだが、どうなんだろう?(私の妻の場合、絶対、子どもだな)
 もし、そうでなかったとしても、愛する夫が命を懸けて守った命……娘を守ろうと、愛そうとするのではないか?
 ミタさんの母親は根性がねじ曲がっているので逆恨みするとして、ミタさんも母親を恨んでもいいのではないか?やはり、父親の死に責任を感じているのだろうか。

 最後の最後に、ミタさんはその笑顔を取り戻すのだろうか?笑顔を見せてくれるのだろうか?


今週のミタさん
・ジャンケンは勝率100%(エスパーか?)、神技のルービックキューブ、3ポイントシュートにダンクショット。取りあえず、ロンドン五輪を目指して欲しい。
・希衣がミタさんのことが知りたくていろいろ尋ねる時、ミタさんの背中に回ったので、危ない!と思ったが、さすがに幼児は投げ飛ばさないか?恵一の時は、恵一の情けなさにイラついていたんだよね。
・モノマネは本人そのもの。やはり、ターミネーター。ターミネーター(液体金属)なので、変形し姿もそっくりになるのかと、一瞬、期待した。それどころか、エプロン姿のままだった。
・業務を超えた行動はしないというポリシーだが、けっこう、私情が入る。義之の場合もそうだが、隣のおばさんに対しては、必要以上に反撃する。


今週のうらら
 相変わらずドジで不運でうざいが、最近はその真っ直ぐな性格が補って余りある状態。
 夕食に誘われて、その席は(あななたちの)お母さんの席だからと、立ち去ったのはいじらしく思えた。

その他
・隣のおばさん(佐藤仁美)の片眉ぴくぴくは欧米人並に上手だ
・ミタさん、うららの逆転現象は、やはり、夢オチ。ただ、かろうじて、結(忽那汐里)にミタさんの本来の姿を想像させるという意味を持たしている。まあ、そんな理屈より、面白かったから良し!希衣が「これはお姉ちゃんの夢なの」とばらすのも、潔い。
コメント (8)
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歳時メモ……遅い落葉

2011-12-01 19:04:33 | 歳時メモ
 暑くて長い残暑の上、11月の一日の最低気温が高めに推移したので、紅葉は遅く、色も薄めであったようだ。
 そういう訳で、当然、落葉も遅れている。12月に入っても紅葉が残っていて、一週間以上は遅れている感じがする。
 紅葉の他、秋の名残があちこちに見られる。遅咲きのコスモスのほか、野菊の仲間も咲いている。特に目立つのは、初夏~夏の花のヒメジョオンで、かなりあちこちで咲いている。昨年までは咲いていなかったように思うのだけれど。
 例年、しつこく頑張るセイタカアワダチソウは、今年はあっさりしていたようにも思う。

 サザンカが咲き始めた。
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