英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『相棒season12』 第14話「顔」

2014-02-06 20:51:00 | ドラマ・映画
テーマは「見せかけ」
 美容整形による「見せかけの顔」で顔認証システムをごまかし、殺人事件をも「見せかけの殺人事件(自殺)」でごまかそうとした。
 着眼点やその利用の仕方は面白かったが、それにこだわりすぎて、ドラマとしての登場人物の行動や右京の激昂の方向(相手)が歪んでしまった

 この話自体が「見せかけの面白さ」であった。

★無理がある登場人物の行動
①最初に起こった事件は、殺人ではなく事故(過失致死、障害致死)であろう。普通の人なら、消防や警察に通報するであろう。
 整形による顔認証システムの突破を考えたのは、その場の思い付きではなく、窮地に追い込まれ必死に知恵を絞った苦肉の策であろう。にしては、整形外科医と被験者(整形希望者)が必要で、システム突破後に事件(事故)が露見してしまうことは必至である。実際、露見時点で、更に殺人を重ねてしまった。
 また、先の協力者2名が揃うことにも無理がある。
②“顔認証システムに挑戦”という技術者の野望に囚われてしまったが、事件には無関係である。発覚した時点で通報すれば、倫理観を問われるだけで済むのではないだろうか。
③ドメスティック・バイオレンスの父親に自分が似てくるのが、自分にとっても母親にとっても苦痛であるということは理解できるが、顔を変えても根本的な解決にはならない。
 顔を変える前に、母親、あるいは、恋人に相談するのが先であろう。顔を変える、しかも、全く別人の顔になって「息子だよ」「恋人だよ」って、母親や恋人に姿を見せるのであろうか?

★方向違いの右京の激昂
 今回の事件、ストーカー行為の慰謝料と上野をATM扱いし、金をゆすっていたホステスの元彼が元凶で、最もいむべき奴である。
 また、事故を隠ぺいしようとし、さらに殺人を犯してしまった炭谷も発端は同情できるが、右京の激昂を受けても仕方がないと言える。
 なのに、巻き込まれた感が強い院長・聡美が右京の激昂を受けた。先の二人の方が罪が重いと思う。巻き込まれたうえに、右京に怒られてしまった。とんだトバッチリである。(一番の被害者は児玉であるが)

【その他の突っ込み】
・部下がシステムを変更でき(削除は簡単なのかもしれないが)、上司が修正できないというのは変
・資料(データ)の保管庫が9室しかない。それに、1室が広すぎる。保管システムも単なる顔認証システムを使っただけの倉庫である。
・ホステスが享を巻き込んだのも無理がありすぎる。
・米沢さんは、右京が元の顔を確かめに行くことを見抜いていた。相棒以上である。


【ストーリー】番組サイトより
 上野という男の遺体が自室で発見された。首つり自殺に見せかけた他殺と判明、享(成宮寛貴)が偶然第一発見者となったことから右京(水谷豊)も捜査に乗り出す。
 パブのホステスに片思いし、しつこく付きまとったことから、ホステスの元彼から金を脅しとられていたという上野。企業の重要書類などを保管する倉庫会社に勤務していたが、上司の炭谷(遠山俊也)によると友人も少なく、一人黙々と仕事をしては昼休みもスマホでゲームばかりしていたという。

 司法解剖の結果、上野が美容整形を受けていたことがわかった。事件と関係があるとは考えづらいが、こだわる右京は上野の実家から上野の過去の写真を借りてくる。しかし、どの写真と比較してもどこを整形したのか右京にはわからず…。

 右京と享は上野の会社のクライアントでもある美容外科クリニックを訪ね、院長の白鳥(有沢比呂子)に意見を求めるのだが…。
 殺害された上野に隠された真実とは?思わぬ方向へと進展する事件、その意外な動機と犯人とは?

ゲスト:有沢比呂子、遠山俊也、芦川よしみ

脚本:真部千晶
監督:橋本 一
コメント (10)
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A級順位戦8回戦 全敗……

2014-02-06 17:48:20 | 将棋
羽生三冠が名人位挑戦権を獲得しました(3期連続)。
3期連続はすごいのですが(2期連続挑戦して失敗、失冠を含めると3期連続敗退している)、4期連続を狙うようなことにはならないで頂きたいです。


 羽生三冠、渡辺二冠がともに敗れての決定というパターンは意外でした。もちろん、勝って挑戦を決めてほしかったのですが、昨夜の場合、早々と負けてしまい、渡辺二冠は激戦を繰り広げており、こういう難解な将棋は「最後に時間切迫の中、三浦九段が力尽きる」というイメージがあったので、≪最終局はかなりドキドキすることになりそうだ≫と覚悟しました。
 そして、≪最終局も「羽生三冠負け、渡辺二冠勝ち」の図を思い浮かべ、この流れでプレーオフになったら……あぁ…≫
 控室の検討は、難解から渡辺有利に傾いていったようですが、実際は逆だったようで、局後の感想戦では、渡辺二冠はかなり悲観していたようです。

 最近、圧倒していた深浦九段に先手番で完敗という意外な敗局でした。
 通常の形より△9二飛と▲3九飛の2手を加わった形での開戦でしたが、この2手の交換は先手の損だったようです。1筋に香車2枚と桂馬を投資して1筋突破でしたが、8筋を2枚の香車で攻められるという反撃を食らい、後手の方が1筋中央寄り、また、角の成り込みと飛車の成り込みの差、さらに先手の飛車銀が後手の角により、動きを押さえられてしまっているなど、先手ばかりマイナス面が目立ち、勝ち目の薄い将棋でした。
 「痛い1敗」とならなかったことを、良しとしましょう。

 少し冴えない挑戦権決定でした。しかし、それよりも、遥かに冴えなかったことが……
「A級順位戦 ~谷川九段がA級陥落(在籍連続32期)~」
 いやぁ…また、やってしまいました。
 よせばいいのに、8回戦の勝敗予想(プラス降級予想)をしました。……予想、全敗……………



 8回戦の組み合わせは
▲羽生 善治三冠(7勝0敗)-△深浦 康市九段(4勝3敗)
▲渡辺 明 二冠(5勝2敗)-△三浦 弘行九段(2勝5敗)
▲谷川 浩司九段(1勝6敗)-△行方 尚史八段(4勝3敗)
▲久保 利明九段(3勝4敗)-△郷田 真隆九段(3勝4敗)
▲屋敷 伸之九段(3勝4敗)-△佐藤 康光九段(3勝4敗)

 予想は「久保九段を除く先手4人が勝利、後手番は郷田九段のみ勝利」でしたが、結果は……

羽生 善治三冠(7勝1敗)●-○深浦 康市九段(5勝3敗)
渡辺 明 二冠(5勝3敗)●-○三浦 弘行九段(3勝5敗)
谷川 浩司九段(1勝7敗)●-○行方 尚史八段(5勝3敗)
久保 利明九段(4勝4敗)○-●郷田 真隆九段(3勝5敗)
屋敷 伸之九段(3勝5敗)●-○佐藤 康光九段(4勝4敗)



(完敗にめげず、記事を続けます)
最終局は組み合わせは次の通り。
△羽生 善治三冠(7勝1敗)-▲郷田 真隆九段(3勝5敗)
△渡辺 明 二冠(5勝3敗)-▲佐藤 康光九段(4勝4敗)
▲行方 尚史八段(5勝3敗)-△屋敷 伸之九段(3勝5敗)
▲深浦 康市九段(5勝3敗)-△谷川 浩司九段(1勝7敗)
△久保 利明九段(4勝4敗)-▲三浦 弘行九段(3勝5敗)


 成績下位の三浦九段と久保九段が勝ったため、陥落の可能性があるのは4人と熾烈な状況。降級の危険性は、屋敷九段、郷田九段、三浦九段=久保九段の順に危ない(降級二名のうち、ひとりは谷川九段に決定している)。
 通常は成績最下位者には自力残留の眼はないが、最終局に久保ー三浦戦が組まれているため屋敷九段も自力で残留出来る
 屋敷九段は敗れると、即降級決定。
 郷田九段は敗れても、屋敷九段が敗れれば残留。
 三浦九段と久保九段は敗れても、屋敷九段と郷田九段の両者とも勝った場合だけ降級。
 単純に降級の確率を計算すると、屋敷九段1/2、郷田九段1/4、三浦九段と久保九段は1/8。

 通常、当事者同士の△久保 利明九段-▲三浦 弘行九段が大一番になるのだが、先に郷田九段か屋敷九段のどちらかが敗れてしまうと、降級には関係なくなってしまう。

 私の予想は………日が近づいてきて気分が高まれば、いえ、「名誉挽回を」と懲りずにすると思います。
コメント (11)
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