英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

甲府114㎝、前橋73㎝、熊谷62㎝(最深積雪) …関東甲信地方、大雪

2014-02-15 20:23:32 | 気象
 大雪、甲府は「豪雪」と言っていいのではないでしょうか。
 昨夜の10時ごろ、レーダーを見ていたら広域にわたって発達した雪雲(雨雲)が、伊豆半島あたりから山梨県方面に流れ込む気配があり、その時既に甲府は57㎝の積雪があり、これは大変なことになるかもしれないと思っていましたが、まさかここまで降るとは。日本海側と雪の降る仕組みが違うのを実感しました。(これについては、後述)
 福井も何回か1mを超えた積雪はありましたが、1日でこれだけ積もったことはないと思います。2日続けて50㎝ずつ増えたこと(2日で1m)は、何回かあります。
 福井でも1日で50㎝の積雪があると、相当、生活に支障が生じます。2日で1mを超えた時は、交通はマヒします。それが、雪が少ない地方で一気に114㎝(15日午前9時)も積もると、パニック状態になったのではと想像します(14日零時では積雪2cm)。
 甲府のこれまでの最深積雪は、1998年1月15日の49㎝。大雪の備えも経験もなく、行政の除雪体制も確立されていないと思われます。
 各地の最深積雪は前橋73㎝、熊谷62㎝、宇都宮32㎝、東京26㎝(アメダスの観測地の名称が「東京」になっています)、横浜28㎝、軽井沢94㎝、長野62㎝。

☆日本海側の雪と過去における福井の積雪
 太平洋側の雪は、低気圧が南岸沿いを進み(南岸低気圧)、その低気圧が北の寒気を巻き込みながら雪雲(雨雲)を発達し、雪を降らせます。短時間で大量降雪がありますが、低気圧が遠ざかれば止みます(通常半日以下)。
 今回の低気圧は動きが遅いうえ、早めに発達したので、甲府では丸1日降り続けました。

 北陸は西高東低の気圧配置によって、北西の風が寒気を伴いながら日本海から吹き付けます。この際、日本海の水蒸気を補給して、雪雲が発達するので、日本海は筋状の雪雲で一杯になります。
 この雲が日本列島にぶつかり、日本海側に雪を降らせます。低気圧による厚みのある発達した雲ではないので、単位時間に降る雪の量はそれほどではありません。強い冬型で1日30㎝程度です。
 しかし、寒気が強いと、局所的に雪雲が発達して猛吹雪になり、2、3時間で50㎝ほど積もることもあります。ただ、低気圧が通りすぎれば止む太平洋側の降雪と違い、西高東低の冬型が続く限り、筋状の雪雲が流れ続けます。通常は2~3日。

 寒気があるため西高東低の気圧配置になるのか、西高東低の気圧配置が寒気を引き込むのか、微妙ですが、寒気が南下すると西高東低の気圧配置になるように思います。
 寒気が大規模だと、いつまでも西高東低の続き、1週間ほど雪が降り続けます。

 なので、太平洋側の雪は慣れていない分、しかも、人口が多いため、影響も大きいと思いますが、≪どうせ、せいぜい1日で終わるし、そのあと晴れて融けちゃうじゃん≫と思っていましたが、今回は本当に大変だったと思います。

 ちなみに、ここ約50年の福井市の最深積雪(80㎝以上)は
1961年  93㎝ (2月 3日)
1963年 213㎝ (1月31日)
1967年  97㎝ (1月17日)
1968年 112㎝ (2月12日)
1977年 147㎝ (2月17日)
1978年  80㎝ (2月 2日、3日)
1980年  82㎝ (2月 7日)
1981年 196㎝ (1月15日)
1984年  95㎝ (2月 9日、10日)
1985年  83㎝ (1月31日)
1986年 127㎝ (1月28日)
2001年  93㎝ (1月17日)
2006年  95㎝ (1月 8日)
2011年 119㎝ (1月31日)
 2011年の様子はこちらです。
コメント (2)
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