英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

ソチ五輪雑感②「それぞれのコメント」……ジャンプ女子高梨選手、カーリング小笠原選手

2014-02-12 22:49:18 | スポーツ
(「ソチ五輪雑感①」は『ソチ五輪 女子モーグル 残念上村4位 「達成感マックス」 ~清々しいインタビューだが、競技としては疑問~』です)

女子ジャンプ(ノーマルヒル)……残念4位、高梨選手

 ワールドカップ13戦中10勝と、抜きんでた実力を示していた高梨選手だが、惜しくも4位に終わった。
 上位4選手の中で2階とも追い風だったのは高梨選手だけという不運さがあった。

        合計得点 1回目得点 飛距離 飛型点  風点   2回目得点 飛距離  飛型点  風点
1位 フォクト  247.4  126.8点   103m   53点  -2.2点   120.6点   97.5m  53点  +2.6点
2位 イラシュコ 246.2  120.2点   98.5m  54点  -0.8点   126.0点  104.5m  49点  -2.0点 
3位 マテル   245.2  125.7点   99.5m  56点  +0.7点   119.5点   97.5m  55点  -0.5点
4位 高梨    243.0  124.1点   100m   51点  +3.1点   118.9点   98.5m  50点  +1.9点
5位 インサム  242.2  120.5点   98.5m  52.5点 +1.0点   121.7点   99m   52点  +1.7点

 (飛距離1mに付き2点の差)

 便宜上、上記では「風点」表記したが、ウインドファクタのこと。向かい風が有利なのでその差を解消するための調整点、向かい風が強いほどマイナスになる。
 上位5選手の風点は、フォクト +0.4点、イラシュコ -2.8点、マテル +0.2点、高梨 +5.0点、インサム +2.7点と高梨選手がダントツで追い風(飛びにくい)の条件で飛んだことになる。しかも、高梨は2回とも追い風だった(5位のインサムも2回とも追い風)。
 その風の条件の中、飛距離の合計はフォクト 200.5m(追風0.4点)、イラシュコ 203m(向風2.0点)、マテル 197m(追風0.5点)、高梨 198.5m(追風5.0点)、インサム 197.5m(追風2.7点)と、高梨選手は追風の悪条件下でも頑張って飛んでいる
 飛距離点に風点を加えると、フォクト 141.4点、イラシュコ 144点、マテル 134.5点、高梨 142点、インサム 137.7点と2位の得点になる。

 このように、風点(ウインドファクタ)の調整があるので公平じゃないかと思えそうだが、それは飛距離について調整が為されるだけなのである。
 追い風下では空気に押さえつけられるので着地の際の難易度は上がって、飛型点のポイントであるテレマーク姿勢を取るのが難しい。転倒を防ぐのが第一になる。その分、追風では飛型点が伸びなくなる。

 ただ、2位のイラシュコの2回目の飛型点が低いのは、大ジャンプの為で、≪じゃあ、向かい風でも飛型点が伸びない≫と考えられそうだが、大ジャンプでの飛距離点が飛型点の低さをカバーできてしまう。ただ、あまり飛び過ぎると転倒の危険があるので、風の条件が良い場合は低い所から飛ぶという措置を取ることもある。
 今回の場合の飛型点の合計は、フォクト 106点、イラシュコ 103点、マテル 111点、高梨 101点、インサム 104.5点となっており、高梨選手は飛型点の低さが致命傷となった。
 確かに、高梨選手の着地は腰が落ちてしまっていて、それが減点対象になったようだ。しかし、空中姿勢は非常に美しく、テレマークの足を前後に広げるという動作も入っていた。他の選手の採点と比較すると、2回合計で4~5点ぐらい評価が低かったように思う。
 なんとなく、いろいろと日本に不利な判定や採点が多いような気がするのだが……

 
さて、インタビューでの高梨選手の受け答えが素晴らしかった。
 高梨選手は、落胆や悔しさで一杯のはずなのに
「今この舞台に自分が立てたことは、すごくいい経験だったんですけど、今まで支えてくださった皆さんに感謝を伝えるためにこの舞台に来たので、そこでいい結果を出せなかったのがすごく残念です。
 自分では、やることは一緒なので、どの試合も変わらず挑んだつもりだったんですけど、やはりどこか違うところがあるなと感じました。一本目も二本目も、納得行くジャンプができなかったので残念です。
 また、このオリンピックに戻ってこれるようにもっともっとレベルアップしていきたいと思います」


 
 さらに、先の私の疑惑を打ち消すように
「本当に実力があれば関係はないと思うので、実力が足りなかったのだと思います」

 実に素晴らしい!


一方、カーリング女子
 セカンドの小野寺選手がインフルエンザで出場できないというアクシデントの中、初戦の韓国戦を落としてしまった。

試合後の小笠原選手のインタビュー
「(小野寺佳歩が)インフルエンザにかかってしまったのはどうしようもない。(欠場の影響は感じられた?)そうですね。やっぱりセカンドは、相手のガードを崩す重要なポジションなので、ここを重点的にやってきた彼女が抜けるというのは非常に厳しかったです。(自分の番では迷っていたようだが)ヒットして2点取るか、フリーズして1点取るかというところですね。最後はピンポイントでここというのが続いていました。

(第6エンドのショットが、かなり手前で止まってしまったが)あれはミスです。先攻だったので、センターで勝負したかったんですけど、リードからセカンド、サードとショットがあまりつながらなかったので、自分のところでどうにか2点コースをつかみたかったんですけど……。自分のミスは敗戦に直結してしまうので、良くなかったですね。

(今大会こそ初戦は、という思いがあったと思うが)私はとてもリラックスしました。気負いなくやっていたんですけど、やはりこの(小野寺を含めた)4人でと固定してやっていたので、アクシデントに対応できていなかったなと思います。(小野寺の復帰の見通しは)昨日の練習は休んだんですけど、そのときは大丈夫だという話でした。でも夜に検査を受けたところ、『やっぱりダメだ』となってしまいました。カーリングだけじゃなく、ほかの日本選手団に迷惑をかけるわけにはいかない。きちんと治して戻ってきてもらわないと困るので、待ちたいと思います。

 今日はショットがみんな緊張して良くなかった。そこを良い形に近づけられるように背中を押してあげたいと思います。(代わりに入った吉田知那美は)緊張しているのが目に見えて分かったので、それは仕方ない。日本を代表して来ているので、いろいろなミスをなくして、もっと集中するようにしたいと思います」



 敢えて、コメントはしません。
 なぜ、このふたつのインタビューを並べたのか、かみしろさん辺りだとすぐピンと来るはずです。
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魅力で釘づけ ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2013年7月号

2014-02-12 19:06:59 | 詰将棋
「さくさくっと ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2013年7月号」
「さくさく2 ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2013年7月号」
 に続いて、第3問です。



 この作品には、◎印を付けています。(私の好みが基準です)
 
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『福家警部補の挨拶』 第5話「相棒」

2014-02-12 00:46:48 | ドラマ・映画
現場に誰か居たのではないか?
①植木鉢の下に鍵が隠してあった(被害者以外のいえの使用者の鍵?…実際は内海の物だった)
②前日に投函したチラシに踏まれた跡があった
③買い物した酒のツマミが1人分にしては多く、相方の好物であった
④呼び鈴を押した(様子のおかしい内海を心配していたタクシーの運転手が、内海のある行動を見て安心したが、その行動は?という推理は面白かった)

その誰かとは?相方の立石か、マネージャーの浜本であるが、
立石にはピンの仕事の依頼があり、精彩のない内海とはコンビ解散の話があり、立石が怪しい。

内海の気になる行動
⑤タクシーの中で独り言が多かった
⑥仕事をすっぽかしたり、ネタを忘れたり、仕事の意欲も輝きもなくしていた
⑦ステージでの二人の立つ位置が逆になったり、何度も聞き返すボケが増えた

この段階で、内海の左耳が聞こえないのではないか?と推測し、その原因がふたりの喧嘩の際の怪我にあったことを突き止める。しかし、その奥に更なる真実があった

内海の真実
なぜ?仕事がいい加減になっていた内海が、解散に応じなかったのか?
なぜ?植木鉢の下の鍵を使わなかったのか?
なぜ?大賞を取った時の衣装を着てきたのか?

その理由は、内海の自宅を見て明らかになった。
内海はアルツハイマー型認知症だった
そして、部屋中に貼ってあるメモやレコーダー(忘備録やネタの練習)から、師匠が訓じた「死ぬまで漫才師」を厳守しようとしていたのだった。


今週の決定的な証拠
 胸に付けていたバッジはレコーダーだった。
 それに犯行時の様子が録音されていた。
 突き飛ばされた際、それが外れ雨どいに落ち、雨で排水パイプに流されていた。

内海の死ぬ間際の言葉
「待て、捨てな…」は、レコーダーのことで、相方を庇おうとしたのだった。



内海の努力もむなしく、漫才は散々なものになっており、続ける価値のないレベルだった。
それでも漫才を続けたいのなら、相方の立石に病状を打ち明けるべきであろう。
打ち明けられなかったのは、内海も立石の相方になっていなかったと言えるのではないだろうか?


サブタイトルは「相方」でいいのでは?

ドラマとしては「待て、捨てな…」で良いと思うが、推理ドラマで視聴者が推理するなら「レコーダーを捨てな…」の方が、推理の材料が提示されて親切である。(一長一短だが)


【その他の感想や突っ込み】
・内海の自宅をずっと捜索しなかったのは、ネタバレを先延ばしにするためなのだろうが、捜査本部はともかく、福家警部補なら真っ先に調べそうだ。
・オール巨人阪神さんの扱いが……

【ストーリー】番組サイトより
 ベテラン漫才コンビ、京阪のぼり・くだりは、かつてのような人気を失っていた。原因はボケ担当のくだりこと内海珠雄(ほんこん)が“天才”と呼ばれた精彩を欠いたこと。反対に相方の、のぼりこと立石浩二(板尾創路)には、単独仕事の話も来ていた。酔ったまま舞台に上がる内海の傍若無人ぶりに、事務所社長(笑福亭鶴光)やマネージャーの浜本雅志(福田転球)もあきれ果てている。
 ある日、立石は内海にコンビを解散して欲しいと頼む。だが、内海は半年待てと強い口調で答える。立石は何か内海に負い目がある様子で、それ以上解散を迫れない。すると立石は漫才を続けるのならば練習をしようと内海をある場所に誘う。
 その夜、郊外の一軒家で立石は内海を待っていた。そこに、内海がやってくる。内海は玄関を開けようとするがカギがない。立石があらかじめかすめ取っていたのだ。仕方なく、内海は塀を伝い木に移って2階のベランダの手すりに飛び移る。と、そこに立石がいた。立石は、手すりから内海を突き落した。すぐさま立石が様子を見に行くと、内海は虫の息。大きな石をつかみ、とどめを刺そうとする立石に内海は「捨てな」と言い残して息を引き取った。
 翌日、内海の死体が見つかり、警察が状況見聞。石松和夫警部(稲垣吾郎)らは事故による転落死と見るのだが、福家警部補(檀れい)は玄関内に落ちていたチラシ、そして玄関先の植木鉢の下に隠してあった合鍵に疑問を持つ。
コメント (2)
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