英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

警視庁・捜査一課長 第7話

2016-05-29 11:46:01 | ドラマ・映画
高レベルの残念な脚本だった……
 過去に、夫の事件で警察に不信感を持つ家政婦・西崎波留美が、自分が殺人犯に仕立て上げられようとしていることに気づき、逃れようと一計を案じた。
 まあ、ここまではサスペンスにはよくある脚本の手段であるが、そこからの波留美のの行動が不可解極まるものだった。

 遺体を別の現場に運び、その後、自首。
「そのまま警察に通報するつもりでしたけど、どうせ私が疑われるだけと思いましたから、
 土地勘のある浅草まで遺体を運んで…
 とにかく捜査を混乱させようと思ったんです。
 きっと誰かが、真実を明らかにしてくれるんじゃないかって
……そう願いながら」


“きっと”と言える根拠が全くない。
 波留美は「自首→逮捕→殺人罪確定」という筋書きは浮かばなかったのだろうか?警察の捜査を信用してないなら、尚更である。
 少なくとも、自首した時点で、『死体遺棄』や『捜査妨害』の罪は確定してしまっている。
 全く不合理な波留美の行為で、捜査を混乱というよりは、フェイク・ミスリードなどの脚本の為としか言えない。
 綿密に構成したミスリードは素晴らしいが、小手先だけで楽をしたミスリードで、ご都合主義の極地の脚本だった。
 波留美の台詞を書いていて、≪おかしい≫と思わなかったのだろうか?



このドラマ、いくつかのお約束シーンを挿入している
・トゥルルルル…「一課長大岩、ん?○○の死体が△△?」
・「勘は頭の片隅に置いておく」
・現場付近で平井真琴(斉藤由貴)が不審な人物を発見
・捜査開始時に一課長の檄
・一課長付きの運転手の刑事に、ダメ出しっぽい台詞を言っておいて、褒める
・大福を食べる
・刑事部長の叱咤激励(何気なしのヒント)
・一課長の妻との会話(励ましとヒント)
・相当無理難題な広域一斉捜索

 一般的に、お約束シーンは嫌いではないが、このドラマの場合、ストーリーの足枷になっている気もするし、それほど面白くない。

第7話・ストーリー】番組サイトより
 捜査一課長・大岩純一(内藤剛志)は、東京・田園調布で起きた強盗殺人事件の現場に駆けつけた。刺殺されたのは個人資産100億円の大手商社社長・屋敷博史(坂口進也)で、現場の豪邸からは総額2億円の金品が持ち去られていた。
 莫大な遺産を相続することになる若妻・和歌子(三輪ひとみ)は、顧問弁護士・臼井直人(羽場裕一)の自宅に泊まっていたとアリバイを主張する。屋敷の死体を発見した時、玄関の鍵は閉まっていた。犯人は鍵を持っていたということになるが…合鍵を持っていた家政婦が今日はまだ出勤していない!?
 凶器の和包丁から家政婦・西崎波留美(洞口依子)の指紋が検出された。行方不明の波留美を早急に探す方針で捜査会議は決まった矢先、「私、人を殺しました。逮捕してほしいんですけど…」と波留美が自首してきた!
 早期解決かと思われたが…なんと彼女は屋敷の殺害を否認。同じ時刻、浅草で別の殺人を犯したと自供する…!そして、彼女の供述どおり、フリーライター・多田野民夫(湯江健幸)の遺体が浅草で発見された。

 田園調布の事件の容疑者が、同じ時刻に浅草で事件を起こした…。2つの事件をつなぐものは何なのか!? 手がかりを求め、平井真琴(斉藤由貴)は波留美の過去を調べるが…!?

【ゲスト】洞口依子、羽場裕一、三輪ひとみ、湯江健幸

脚本:石原武龍 守口悠介
監督:濱龍也
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする