英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『捜査一課9係 season11』 第6話「花の殺人」

2016-05-14 23:43:20 | ドラマ・映画
2話続けて、被害者の意味不明な行動、理解不能な心理だった

沙耶の人となりや信条を示す言葉と不可解な心情・行動
・「創作は生きている意味のすべて」
・「(作品が創れなくなったら)生きている意味がない」
→創作に対する情熱の裏に“生き急いでいるような危険な情念”を感じた(by静香)
・「愛とか希望を素直に表現する自然な創作姿勢だった」(by静香)
・「あなた(赤嶺)に作品を作る死角はない」と言いアシスタントの作品をぶち壊す
→「厳しい人でした」(by赤峰・アシスタント)……激しくてエキセントリック(by志保)
・「今の彼女のテーマは“永遠の命”。芸術家のテーマは移ろうものだ」(by香坂・ギャラリーオーナー)
・「あの女、田沢先生(美術評論家・パトロン)を寝取ったのよ」(byフラワーアーティスト・城崎)
・「私は城崎佳苗より葛城沙耶の才能を買った。それだけの事」(by田沢)……葛城沙耶との情事は不明
・「葛城先生は本当の作品を作っていない。葛城先生の原点は生の花なのです。人工保存花は先生の本当の作品ではない」(by超能力者・森屋千秋)
・「藤山聖子華道展から帰ってきた時、様子が変だった」(by赤峰)……後の捜査で、ギャラリーオーナ・香坂と聖子がデキていると沙耶が知ったことが判明
・「“本物の命を作らなければならない”と先生が言っていた」(by赤峰)
・最後の作品だけ生花のシロツメクサが使われていた
・「シロツメクサの花言葉は“復讐”」……復讐の意味……香坂に沙耶自身を殺させ、復讐のメッセージである生花を飾らせることだった

 創作がすべてという沙耶に静香(野際陽子)には“生き急いでいる”ようにも思えたとあるが、“いっぱいいっぱい”の余裕のなさはあるが、“生き急いでる”という印象に結び付けるのは無理がある。
 本来、沙耶の創作の原点は生の花だった。香坂がマネージメントするようになり、人工保存花を使用するようになったとのことだが、「作品を作れなくなったら生きている意味がない」言っていた沙耶が、愛する人の指示とは言え、テーマ(創作主義)を変えるのはおかしい。また、主義を変えるほど香坂を愛していたとも思えない。
 肉体などの疾患で創作ができなくなったのならともかく、香坂に捨てられたからといって、生を放棄して復讐に走るとは思えない。それに、フラワーアーティストの地位を確立していたので、愛情はともかく、香坂の支援はそれほど必要ないし、自分の意にそぐわない創作を強いる香坂と手が切れるのは、沙耶にとっては良いことである。

 自分に人口保存花を強いた香坂が選んだ女性が“生きた花”を使用する華道家だったことが怒りを増強させたという面はあるにしても、不可解な沙耶の心情・行動である。


香坂の不可解な心情・行動
 デッサン画に誘導されたとはいえ、沙耶を殺す必要があったのだろうか?
 仲人の美術評論家の田沢も「喰うか食われるかの世界で、色恋沙汰(不倫)など小さいことには拘っていられない」と言い切っているし、殺人の罪を犯すには動機が弱い。


 それに、最後の捨て台詞も意味不明
「美大を出て、仕事がなくて一文無しだった俺が、やっとの思いでここまで来たんだ。
 俺はこの世界の頂点に立つ才能があるんだ」
 才能がなくて一文無しで、現在の地位は沙耶の才能をマネージメントしただけ。

 さらに、倫太郎の糾弾も的外れ
「この世で唯一無二の稀有な才能を消し去った…お前、そのことの意味が分かるか」(by倫太郎)
 人工保存花と香坂のマネージメントで沙耶は台頭出来たと言える。
 そもそも、人に指示されて主義や作風を歪めてしまった沙耶は“唯一無二の稀有な才能”と呼べるのか?



それらしい台詞で“いい話”でまとめてしまった
【天使の羽の意味は懺悔】……
「生の花で終わりある尊い命を表現できなかった自分を戒めて懺悔するつもりで、もがれた羽を飾ったんではないでしょうか」(by赤峰)
「今この瞬間、あなた、沙耶さんが言う“作品を作る”資格を得たんじゃないでしょうか」(by倫太郎)
「沙耶さんは、香坂に殺されることで、自分の最後の作品を完成させたかったじゃないですかね。
 愛した男へ向けた命懸けの最後の作品を」(by浅輪)
「唯一、沙耶さんを理解したあなたが、彼女が創りたかった作品をあなた流に作ってあげる。それが沙耶さんに対する最大の供養になるんじゃないでしょうか?」(by倫太郎)

 主人公ふたり、倫太郎&浅輪に良い台詞を言わせたかったのだろう。
 特に、浅輪の台詞は酷い。なぜ、そこまで沙耶を賛美するのだろうか?


 
正体不明、謎の人工保存花
「これ本物の生花じゃない。よくできてるなあ」(by倫太郎)……匂いや手触りが違うらしい
「保存の為、人工的につくられた花で“人工保存花”と呼んでいる」(by香坂)……人工的に造られたというのだから、天然の花を加工したというモノではないと考えられる。でも、どうやって造るのだろう?原料は?
 もし、一から加工して花弁1枚1枚作っているのだとしたら凄い!でも、誰が造っているのか?

破壊力抜群のキャラ……超能力者・森屋千秋(梅舟惟永)
 青柳と矢沢を「痩せてる人、太っている人」と呼び掛け、不思議な力で二人を抑圧し、見えなくても感知してしまう超能力者。
 意味なしの盛り上げキャラかと思ったが、「香坂がマンションの裏口から出てきた」という千秋の証言に対して、「嘘だ、彼女は目を瞑っていた」と反論し、墓穴を掘ってしまうというところに繋がるとは……

 ただ、葛城沙耶のマンションの防犯カメラをチェックして、誰も最後のデッサン画を持ち込めなかったという謎を提示したが、実は、「カメラが裏口をカバーしていなかった」というのは酷いんじゃない?


“面倒な女”キャラに格下げされた倫子(中越典子)
 第1シリーズからしばらく、事件第一で過程を省みなかった倫太郎を憎んでいた倫子だったが、徐々に倫太郎を理解し、和解していったが、シリーズによってその距離が大きく変化する(原因となるエピソードなし)。
 また、しょっちゅう職場を変えたり、時には海外へと浅輪を置いてけぼりにしてしまったこともあった。第9シリーズでは味覚障害になり浅輪と別れようとしたり、今回は「愛がない」と指摘されパティシエをあきらめてしまい、浅輪の良い妻であることに固執する。
 アクセント的存在であるが為、シリーズによってキャラが激変する非常に気の毒なキャラだが、今回は夫婦生活に執着するというキャラらしい。
 しかし、これだけキャラがブレルのはどうかと思う。正直、不快である。




【ストーリー】番組サイトより
 独特の花のオブジェに囲まれた前衛芸術家・沙耶(青山倫子)の遺体が発見された。手首には切創、傍らには作業用カッターが落ちている。自らの作品の中で自 殺したのか? しかし、沙耶は睡眠薬を飲んでいるうえ、工房の鍵は開いており、自 殺とも断定できない。
 第一発見者のギャラリーオーナー兼マネージャーの香坂(渡邉紘平)によると、「永遠の命」をテーマにした沙耶の作品はすべて人工保存花を使用しているという。しかし、倫太郎(渡瀬恒彦)は、花のオブジェの中で唯一シロツメクサだけ生花であることに気づき、疑問を抱く。

 倫太郎と直樹(井ノ原快彦)は、沙耶の部屋で沙耶と静香(野際陽子)が写る写真を発見。さっそく静香を訪ねて沙耶について聞くと、無名時代の沙耶は生き急いでいるような危険な情念を感じさせたという。また、無名だった当時の沙耶は自然の花だけを使った作品作りをしていたとか。
 志保(羽田美智子)と村瀬(津田寛治)は、人気の落ちたフラワーアーティスト・佳苗(奈良富士子)が沙耶とトラブルを抱えていたと聞きこんだ。佳苗は、美術評論家の重鎮、田沢(不破万作)を寝取られたため立場が逆転したのだと主張する。その恨みで佳苗が殺した…?
 そんな折、青柳(吹越満)と矢沢(田口浩正)は、沙耶の魂と交信してると言い張る熱心なファン・千秋を連行してきた。自分は沙耶に代わって本当の作品を創っているという千秋。その作品が人工保存花ではなく、生の花を使っていることに疑問を抱いた倫太郎は、直樹と改めて沙耶の自宅マンションを調べ、意外な物を発見する。

 自 殺か、他殺か? 花に込められたメッセージを読み解いた倫太郎たちがたどり着いた、事件の結末とは?

ゲスト
葛城沙耶 … 青山倫子
田沢君也 … 不破万作
香坂亮一 … 渡邉紘平
城崎佳苗 … 奈良富士子

脚本:保正和之
監督:吉田啓一郎
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【歳時メモ】 フランス菊、アヤメ、イモカタバミ

2016-05-14 10:51:03 | 歳時メモ
「歳時メモ」と勝手に銘打っていますが、このカテゴリーの意味は、植物の様子や気候などをメモして、翌年以降に現記事を振り返ると、季節の進み具合が分かりやすいかなと思い、記事にしています。

 春紫菀(ハルジオン)、紫蘭、ギシギシorスイバ(どちらかというと「スイバ」っぽい)は引き続き最盛期。
 アヤメ(花菖蒲、杜若)、も、最盛期に突入。
 イモカタバミも最盛期です。この花は、真夏と真冬を除いて年中咲いているような気がします。それと、綺麗な色なので、除草される率が低く、割と目のつくところ(植え込みや前庭の脇)で観ることも多いようです。

 山法師も咲き始めました。
 
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