(先週の回です)
被害者・松浦の人物像
・写真(撮影・作品)には妥協を許さず、最優先させる。
・協調性がなく、他人に不快な思いをさせることがある
・長年、恋人・百々とのヒモ生活していたが、プロデビュー後、別れていた
そういう訳で、周囲には殺害の動機を持つ者が多かった
・元恋人の百々
・プロデビューをあんな奴(松浦)に先を越されてしまったと悔しがる寺崎
・上記二人ほどの動機はないが、彼の撮ったフィルムをくすねていた藤尾
実際は、3人とも殺害には関与せず、松浦自身も彼らの事を仲間や家族だと思っており、気持ちを表すことが苦手なだけだった…らしい。
最後に、松浦が密かにメンバーの写真を撮っていたことが分かり、しみじみとした“良い話”風にしてしまった。
でもね、人が命を落とした炎を「綺麗だった」と言い、「あの時、火事の写真が撮れて、ラッキーだった」と語る。まあ、芸術家の性(さが)から出た言葉であるが、娘をこの火事で亡くした母親がこれを聞けば、腹立たしいことこの上ないだろう。
その火事で人が亡くなったことは、おそらく知っていたと思われるので、そういうことを言葉に出してしまうのは、かなりの無神経さである。(≪松浦の仲間を大切に思っていた≫≪気持ちを伝えるのが苦手なだけ≫という松浦のキャラクターであるとするなら、彼にこの言葉を口に出させることは、矛盾が生じる)
さらに、松浦の写真集の表紙にその炎の写真が使われることを知った母親が、書店でアルバイトをしている息子の目に止まり、妹を焼き殺した炎を見て、苦しむかもしれないと、表紙の差し替えを懇願したが、
「その写真は、炎の写真。火事の写真じゃない」と主張(ある意味、正論)
「試しに見せてみたら……その写真を子供に見せて、どう反応するか」
「思い出すか(どうか)分からないのに、なんで、先回りするの!……本の表紙は変えないよ」
確かに、松浦の主張も、一応、筋は通っている。が、あまりにも非情な言葉。
母親は、写真集の発売を阻止するため、松浦を毒殺した。
確かに、母親の考え方や行為は、間違えてる……しかし、取り調べ中に
「あなたのしたことは、息子さんの為になったんでしょうか?」(by 倫太郎)
「松浦さんは放火の犯人ではありません。彼を殺しても、復讐したことにはならないんですよ」(by 浅輪)
主役二人の犯人への説教シーンは、制作サイドはこのドラマの見せ場だと思っているのだろう(あるいは主役特権かも)。
でも、母親の動機は、彼女の供述によると、写真集の発売の阻止である(もちろん、松浦への腹立たしさもあっただろうが)。息子の為になったかどうかは不明だが、復讐が第一目的ではないはず。
何を言ってるんだ、このふたりは?……と思っていると、さらに……
「悲しい事件ねぇ」(by 志保)
「松浦は、親の愛情を受けたことはない」(by 村瀬)
「息子を気遣う国枝浩子の心気持なんてよく理解できませんよねえ」(by 矢沢)
「“親心判らねえの?”なんて言われたら、ますます素直にならないよね。だって、分かんねえんだもの」(by 青柳)
お茶を飲み、アラレをバリボリ食べながら話す9係の面々て、いったい……
さらに、倫太郎&浅輪コンビが、写真仲間に対し、松浦の気持ちの推理を披露し、しみじみとさせ、得意満面……
確かに、殺人は許されないんだけれど、浩子と松浦、人間としてどちらが酷いのか?
こういう無理やりの“しみじみラスト”、多いよね。
【第7話・ストーリー】番組サイトより
新人写真家・松浦(神谷リク)が、自身の初個展の会場で倒れ、死亡した。青酸性の毒物による中毒死だが、控室の飲み物と紙コップから毒物は検出されなかった。倫太郎(渡瀬恒彦)は、控室に遺されていた二眼レフカメラの中にフィルムが入っていないことに疑問を抱く。
松浦が倒れた際、会場にいたのは、カメラという共通の趣味で集まった被害者の仲間、藤尾(松澤一之)、百々(原田佳奈)、公子、寺崎たち。だが青柳(吹越満)と矢沢(田口浩正)は、寺崎が警察の到着前に姿を消していたと聞きこんだ。いち早くプロになった松浦をライバル視していた寺崎が、自身の勤務する町工場で毒物を入手して混入、痕跡を持ち去ったのか?
志保(羽田美智子)と村瀬(津田寛治)は公子から、松浦が周囲を不快にする変人で、5年も貢いだ恋人の百々をプロになった途端に捨てたと聞き出した。百々に殺害の動機は十分にある。だが彼女は、将来のために自ら別れたので恨みはないと語った。
藤尾は、寺崎が現場にいたことを隠していた。藤尾自身はプロになる気はないと言うが、かつて自分の写真がカレンダーの表紙に使われたことを自慢していたと、藤尾の喫茶店の従業員・浩子(山下容莉枝)から聞いた直樹(井ノ原快彦)。もしや、藤尾も松浦に嫉妬していた…?
一方、二眼レフカメラにこだわり、自らカメラを購入していろいろな操作を試した倫太郎は、ある重要なことに気付く!
新人写真家を死へ追いやった意外な方法とは? そして、次々と浮かび上がるカメラ仲間の容疑者たち…。すべての真相は、松浦が残した写真の中に!?
ゲスト
藤尾治郎 … 松澤一之
国枝浩子 … 山下容莉枝
玉木百々 … 原田佳奈
松浦麻人 … 神谷リク
脚本:真部千晶
監督:吉田啓一郎
被害者・松浦の人物像
・写真(撮影・作品)には妥協を許さず、最優先させる。
・協調性がなく、他人に不快な思いをさせることがある
・長年、恋人・百々とのヒモ生活していたが、プロデビュー後、別れていた
そういう訳で、周囲には殺害の動機を持つ者が多かった
・元恋人の百々
・プロデビューをあんな奴(松浦)に先を越されてしまったと悔しがる寺崎
・上記二人ほどの動機はないが、彼の撮ったフィルムをくすねていた藤尾
実際は、3人とも殺害には関与せず、松浦自身も彼らの事を仲間や家族だと思っており、気持ちを表すことが苦手なだけだった…らしい。
最後に、松浦が密かにメンバーの写真を撮っていたことが分かり、しみじみとした“良い話”風にしてしまった。
でもね、人が命を落とした炎を「綺麗だった」と言い、「あの時、火事の写真が撮れて、ラッキーだった」と語る。まあ、芸術家の性(さが)から出た言葉であるが、娘をこの火事で亡くした母親がこれを聞けば、腹立たしいことこの上ないだろう。
その火事で人が亡くなったことは、おそらく知っていたと思われるので、そういうことを言葉に出してしまうのは、かなりの無神経さである。(≪松浦の仲間を大切に思っていた≫≪気持ちを伝えるのが苦手なだけ≫という松浦のキャラクターであるとするなら、彼にこの言葉を口に出させることは、矛盾が生じる)
さらに、松浦の写真集の表紙にその炎の写真が使われることを知った母親が、書店でアルバイトをしている息子の目に止まり、妹を焼き殺した炎を見て、苦しむかもしれないと、表紙の差し替えを懇願したが、
「その写真は、炎の写真。火事の写真じゃない」と主張(ある意味、正論)
「試しに見せてみたら……その写真を子供に見せて、どう反応するか」
「思い出すか(どうか)分からないのに、なんで、先回りするの!……本の表紙は変えないよ」
確かに、松浦の主張も、一応、筋は通っている。が、あまりにも非情な言葉。
母親は、写真集の発売を阻止するため、松浦を毒殺した。
確かに、母親の考え方や行為は、間違えてる……しかし、取り調べ中に
「あなたのしたことは、息子さんの為になったんでしょうか?」(by 倫太郎)
「松浦さんは放火の犯人ではありません。彼を殺しても、復讐したことにはならないんですよ」(by 浅輪)
主役二人の犯人への説教シーンは、制作サイドはこのドラマの見せ場だと思っているのだろう(あるいは主役特権かも)。
でも、母親の動機は、彼女の供述によると、写真集の発売の阻止である(もちろん、松浦への腹立たしさもあっただろうが)。息子の為になったかどうかは不明だが、復讐が第一目的ではないはず。
何を言ってるんだ、このふたりは?……と思っていると、さらに……
「悲しい事件ねぇ」(by 志保)
「松浦は、親の愛情を受けたことはない」(by 村瀬)
「息子を気遣う国枝浩子の心気持なんてよく理解できませんよねえ」(by 矢沢)
「“親心判らねえの?”なんて言われたら、ますます素直にならないよね。だって、分かんねえんだもの」(by 青柳)
お茶を飲み、アラレをバリボリ食べながら話す9係の面々て、いったい……
さらに、倫太郎&浅輪コンビが、写真仲間に対し、松浦の気持ちの推理を披露し、しみじみとさせ、得意満面……
確かに、殺人は許されないんだけれど、浩子と松浦、人間としてどちらが酷いのか?
こういう無理やりの“しみじみラスト”、多いよね。
【第7話・ストーリー】番組サイトより
新人写真家・松浦(神谷リク)が、自身の初個展の会場で倒れ、死亡した。青酸性の毒物による中毒死だが、控室の飲み物と紙コップから毒物は検出されなかった。倫太郎(渡瀬恒彦)は、控室に遺されていた二眼レフカメラの中にフィルムが入っていないことに疑問を抱く。
松浦が倒れた際、会場にいたのは、カメラという共通の趣味で集まった被害者の仲間、藤尾(松澤一之)、百々(原田佳奈)、公子、寺崎たち。だが青柳(吹越満)と矢沢(田口浩正)は、寺崎が警察の到着前に姿を消していたと聞きこんだ。いち早くプロになった松浦をライバル視していた寺崎が、自身の勤務する町工場で毒物を入手して混入、痕跡を持ち去ったのか?
志保(羽田美智子)と村瀬(津田寛治)は公子から、松浦が周囲を不快にする変人で、5年も貢いだ恋人の百々をプロになった途端に捨てたと聞き出した。百々に殺害の動機は十分にある。だが彼女は、将来のために自ら別れたので恨みはないと語った。
藤尾は、寺崎が現場にいたことを隠していた。藤尾自身はプロになる気はないと言うが、かつて自分の写真がカレンダーの表紙に使われたことを自慢していたと、藤尾の喫茶店の従業員・浩子(山下容莉枝)から聞いた直樹(井ノ原快彦)。もしや、藤尾も松浦に嫉妬していた…?
一方、二眼レフカメラにこだわり、自らカメラを購入していろいろな操作を試した倫太郎は、ある重要なことに気付く!
新人写真家を死へ追いやった意外な方法とは? そして、次々と浮かび上がるカメラ仲間の容疑者たち…。すべての真相は、松浦が残した写真の中に!?
ゲスト
藤尾治郎 … 松澤一之
国枝浩子 … 山下容莉枝
玉木百々 … 原田佳奈
松浦麻人 … 神谷リク
脚本:真部千晶
監督:吉田啓一郎