英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『99.9-刑事専門弁護士- SEASON Ⅱ』 第8話

2018-03-12 15:54:08 | ドラマ・映画
★ドラマを盛り上げる為と判事・川上(笑福亭鶴瓶)の狡猾さを描写する為、一審で深山が敗訴!……敗訴が前提のせいか、一審での深山の裁判への準備がいつもより甘かった
1・毒を盛ったという決定的な証拠を挙げられなかった
 ・混入した毒がニシカワメッキのモノと違うという科学的検証データ
 ・クラブのママにニシカワメッキから贈られてくる羊羹と同じ羊羹をを購入させた
 ・“その羊羹が家にあった”という藤堂の妻(森口瑤子)証言
 ・当日、事務所で羊羹のすり替えが可能だった
 ・無差別殺人ではなく、対象者(標的)を絞って殺害も可能だった(ただし、成功する可能性は“確実”と言えるほ高くはない。一審の法廷では触れなかったのもそのせい?)
これらは状況証拠で、裁判官・川上の巧みな誘導によって、有効な証拠とはならなかった。

2.犯行に使用された毒がニシカワメッキのモノではないという立証が甘かった
 劇薬を厳しく管理していたのだから、その使用結果も詳細に残されていたはず。社員の証言は信憑性が低いとは言え、沢渡清志郎(白井晃)に鑑定と使用データと合わせれば、社員の証言の信憑性が高くなる。
 さらに、直近の劇薬セトシン使用時期が2か月前で、社長と議員がもめた時期よりも前というのも、説得力を高める。

3.“ニシカワメッキの社長犯人説”の矛盾点
 毒を使用できたのは社長のみという状況にもかかわらず、その毒を犯行に使用するのはおかしい


★≪羊羹のすり替えの可能性≫や≪標的限定の毒殺≫の考察・検証・立証は面白かった
 爪楊枝のトリックは既視感があるが……


★妻が協力した動機が面白いというか、凄いというか…
 愛人を作っていた夫の為に、自らの命を危険にさらして協力する……その理由が「“国会議員の妻”ではなくなり“ただの男の妻”になるのが耐えられなかった」からというのは凄まじい。
 羊羹の目撃証言の際、“たぶん”と何度も口に出し、検察に誘い水を出す悪賢さにも感心。


 それにしても、裁判員なんて悪賢い裁判官に掛かれば、簡単に思い通りの判決に誘導されてしまいそう。
 しかも、裁判官はその判決を裁判員のせいにできるし。



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【ストーリー】番組サイトより
 選挙を目前に控えた、元文部科学大臣・藤堂正彦(佐野史郎)議員の選挙事務所で、毒物による殺害事件が起きた。事務所に送られてきた羊羹ようかんを食べた藤堂議員と妻の京子(森口瑤子)、後援会長の金子源助、第一秘書の上杉の4人のうち、上杉が死亡し、藤堂の妻・京子は意識不明の重体になった。事件後、羊羹の送り主である、ニシカワメッキ社長・西川五郎(おかやまはじめ)は逮捕・起訴されていた。
 羊羹に混入されていた毒物は鑑定の結果、依頼人の会社が保有するものと一致していた。しかも、新規事業のために西川は、藤堂議員に陳情に行き断られていたという動機まで発覚。絶対的不利な状況の中、別人のように乗り気な佐田(香川照之)。一方、深山(松本潤)はある矛盾に気付く。そこで、斑目所長(岸部一徳)の紹介で、個人で鑑定をやっている元科捜研・沢渡清志郎(白井晃)に鑑定を依頼し、重要な証拠を見つける。

 そんな中、舞子(木村文乃)は、この裁判の裁判長が川上(笑福亭鶴瓶)であることを知る…。

 不気味な笑顔を見せる川上。そして、川上から深山たちに予期せぬ判決が—

脚本:宇田学
演出:岡本伸吾
トリック監修:蒔田光治

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