漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 565

2024-11-01 05:31:20 | 貫之集

あふことを つきひにそへて まつときは けふゆくすゑに なりねとぞおもふ

逢ふことを 月日にそへて 待つときは 今日行く末に なりねとぞ思ふ

 

逢うことを月日とともに待っているときは、今日すぐに、逢える日になれば良いのにと思う。

 

 逢える日が早く来れば良いのにという、シンプルな思いをストレートに詠んだ歌ですね。この歌は拾遺和歌集(巻第十一「恋一」 第680番)に入集していて、そちらではよみ人知らずの歌とされていますが、そう考えるとすこし貫之らしくない歌のようにも思えます。