しきしまの やまとにはあらぬ からころも ころもへずして あふよしもがな
しきしまの 大和にはあらぬ 唐衣 ころもへずして あふよしもがな
日本ではなく唐の衣(ころも)ではないが、その頃も(ころも)経ずにまた逢うことはできないものだろうか。
「しきしまの」は「大和」にかかる枕詞、上三句は次の「ころ(も)」を導くための序詞になっています。従って実質的な歌意は下二句だけということで、こうした手法はきっと現代短歌では使われないのでしょうね。(現代短歌にはまったく知見がないので、私の勝手な想像です ^^;;)
この歌は、古今和歌集(巻第十四「恋歌四」 第697番)に入集しています。