漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

十干十二支

2013-12-23 19:14:57 | 雑記
 巳年ももうすぐ終わり。来年は午年ですね。詳しく言えば、「十干」の方が丁度区切りになって 【甲】 に戻り、来年は 【甲午 (こうご/きのえうま) 】 の年ということになります。

 漢検でも、時折十干十二支が読み問題で出題されますね。全部そのまま覚えても60個しかありませんし、 「十干」 と 「十二支」 の組み合わせですから実質的には22個だけ覚えれば良いのですが、 【己】 【癸】 、 【辛】 【辰】 【申】 など、同じ読みの漢字もあるので定期的に復習しないと記憶が曖昧になります。 【戊】 と 【戌】 を混同せずにきちんと書き分けられるようにもしておきたいですね。


 年賀状の準備をしながらこんなこと(↑)を考えていたのですが、いちいち漢字や漢検のことが気になってしまって、なんだか 「漢検中毒」 みたいですね。(笑)

【琳琅】 と 【玲瓏】

2013-12-21 09:09:35 | 雑記
 【琳琅】 と 【玲瓏】 。どちらも私の好きな熟語です。玉が触れ合う透き通った音が聞こえてきそうな気がします。「漢検 漢字辞典」 から、意味を引用してみましょう。

 【琳琅】 (P.1569)
1.美しい玉。宝石。
2.美しい詩文などのたとえ。
3.玉が触れあって鳴る音の形容。

 【玲瓏】 (P.1579)
1.玉のように輝くさま。美しくすきとおるさま。
2.金属や玉が触れ合って澄んだ音で鳴るさま。また、そのような人の声のたとえ。



 四字熟語では、両者を含んだものとして以下の4つが 「漢検 四字熟語辞典」 に掲載されています。どれも美しい言葉ですね。

 【八面玲瓏】 (P.387)
 【百様玲瓏】 (P.405)
 【琳琅満目】 (P.474)
 【琳琅珠玉】 (P.474)


 漢検対策という点では、【ロウ】 の字の区別も含めて、しっかり覚えておきたいと思います。

発見

2013-12-16 20:07:19 | 雑記
 久しぶり(?)に、恥ずかしい種類の新発見がありました。

 【獰】 【嚀】 【濘】 【檸】 といった字の旁(つくり)は、常用漢字の 【寧】 と同じ字体だとばかり思っていたのですが、中ほどの部分が 【寧】 では 【罒】 なのに対し、前者の各文字では 【皿】 なんですね。

 想像するに、【寧】 ももともとは 【皿】 だったのではないかと思いますが、いずれにしてもかなりびっくりしました。似たようなこと(私が気づいていないこうしたこと)は、きっとまだまだたくさんあるんでしょうねぇ・・・



<「漢検 漢字辞典」初版の掲載ページ>

【獰】  P.1156

【嚀】 【濘】 【檸】 【寧】  P.1193

気まぐれ演習問題 2

2013-12-15 11:52:22 | 演習問題
 最近の学習で見つけたもの及び復習で間違えた問題です。
 個人的には、1級配当漢字の訓読みがまだまだですね。身についていない読みがたくさんあります。


<音読み>

1. 【枸杞】 の葉は食用に、実は薬用に供される。

2. 過去の出来事を 【追蹤】 する。

3. 退く敵を 【追躡】 する。


<訓読み>

4. 律令時代、公の労役を 【徭】 と言った。

5. 火鉢にかぶせた 【篝】 の上で衣服を乾かす。


<語選択書き取り>

6. 非常に忙しいこと。

7. 葬儀の前夜。また、命日・忌日の前夜。

8. ふつかよい。

9. 官を去り職を辞すること。

10. 害のある点。

(語群) けいかん  たいや  そうげき  へいとう  しゅくてい



<四字熟語>

11. 【すいはん】 画塗

12. 【ついいん】 落溷




<解答>
(かっこ内の数字は、1~10は「漢検 漢字辞典」初版、11~12は「漢検 四字熟語辞典」初版の掲載ページです。)

1. くこ/こうき  (366)

2. ついしょう   (1069)

3. ついじょう   (1069)
 【追蹤】 と 【追躡】 の読みを混同してしまい、いつもわからなくなります。

4. えだち  (1516)
 22-3で 【調(みつぎ)】 が出題されていますね。関連で調べました。

5. ふせご  (509)
 「かがり」 はおなじみですが、こちらは初めて知りました。難しいですね。本当の語源がそうなのかどうかはわかりませんが、火鉢などの上に 「ふせたかご」 だから 「ふせご」 と覚えておこうと思います。

6. 【怱劇】  (925)
 25-1で 【繁劇】 が 【倥偬】 の類義語として出題されましたが、こちらもおさえておきたいところです。 【劇】 は 【激】 と同義で、はげしい・いちじるしい意ですね。 【劇しい(はげ・しい)】 との表外読みもあります。 (繁劇:1256、劇:403)

7. 【逮夜】  (976)
 仏教用語。逮夜につとめる読経 【逮夜経(たいやぎょう)】 と併せて覚えておきたいと思います。

8. 【宿酲】  (701)
 【酲】 の項(1088)には字義のみで熟語の記載はありませんが、【宿】の項にはこの熟語が見出し語として掲載されています。こういうのが曲者ですねぇ・・。

9. 【挂冠】  (387)
 本来は 「かいかん」 で、 「けいかん」 は慣用読み。

10. 【弊竇】  (1357)
 音読み問題の過去問(21-2他)ですが、書けと言われると難しいですね。多くのリピーターの方々が指摘されていますが、読み問題の過去問を書き問題として練習するのは非常に勉強になります。などと言いながら、大変なのでほとんどやれてないですけど・・(汗)

11. 【彗氾】画塗  (279)
 きわめて容易なことのたとえ。

12. 【墜茵】落溷  (344)
 人には運不運があるということ。【茵】 の訓読み (しとね) 、【溷】 の字義 (かわや) も併せて覚えておきたいところです。


三種の神器

2013-12-14 15:26:43 | 雑記
 皇位の象徴とされる三種の神器、具体的には

【八咫鏡】   やたのかがみ

【八尺瓊曲玉】   やさかにのまがたま

【天叢雲剣】   あめ(あま)のむらくものつるぎ
( 【草薙剣】 / 【草那芸之大刀】 )

のことですね。

 私はもともと皇位や皇室に興味があったのですが、これらの名称を初めて調べたときは 「難しい漢字が入っていて、読み方も難しいなぁ」 と思ったものです。 【咫】 と 【瓊】 は1級配当、 【叢】 は準1級配当の漢字ですね。今はどれも書けて読めるようになり、改めてその名称の意味の理解が深まりましたが、漢検の勉強に取り組んで良かったなと感じる場面の一つです。




<「漢検 漢字辞典」初版の掲載ページ>

【八咫鏡】   P.1237  (咫:P.605)

【八尺瓊曲(勾)玉】  P.1237  (瓊:P.398)

【天叢雲剣】   P.1098  (叢:P.942)