漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

「模擬試験 第2回」中の機種依存文字について

2014-04-11 22:16:00 | 演習問題
 やはり機種依存文字があったとのご指摘をいただきました。複数のチェックサイトで事前に調べてはいるのですが、なかなか一筋縄ではいかないようです。スミマセン。

 いずれも直接設問とは関係なく、かつ漢検配当外の字ですが、以下の通りです。JIS第3・第4水準の字は基本的にダメなのかな?


(十)B

遮虜●(しゃりょうしょう)
3文字目は「章」+「おおざと」。

磽●(こうかく)
2文字目は「石へん」+「堯」。

●柳(かわやなぎ)
1文字目は「木へん」+「聖」。

です。


 なお、解答にも該当がありましたが、そちらは修正済みです。

 よろしくお願いいたします。

模擬試験 第2回

2014-04-11 11:11:11 | 演習問題
 第2回です。こちらは過去問が余り含まれていませんので、実際の本試験よりかなり難易度は高いと思います。私自身のことを言えば、基本的に私が知らなくて新たに学習したものがベースですので、例えば1年前に初見でこの問題をやったら、おそらく5~60点しか取れなかったでしょう。一方、こんな初見だらけの問題でも160点近くを取れるようになれば、実際の本試験で190点といったハイレベルな成果を得られるのではないかと思っています。

 前置きが長くなりますが、先に言い訳を幾つか。(苦笑)

★ 第一回の問題に、機種依存文字が含まれていました。今回、前回とは異なるチェックサイトで確認しましたので少なくとも直接問われている箇所は大丈夫だと思いますが、万が一まだありましたら、ご面倒ですがコメントないしメッセージにてご一報いただけたら幸いです。

★ 問題を作成して感じたことはまた別途記事にしたいと思いますが、「難しい問題」を作るのは簡単でも、「良い問題」を作るのは非常に難しいと痛感しました。ある問題の解答の漢字が別の設問の問題文に出ていたりしないようにといった初歩的なことも含め、個々の問題を質を追求しつつ、全体の整合性もとって・・・など、素人が一朝一夕にできるものではないですね。というわけでその手の不備や、問題文がこなれていないなど多々あろうかと思いますが、何卒ご容赦を。漢字そのものとは別のところで勉強になりました。

★ (十)の文章題の読みに、熟字訓が入ってしまいました。かつては本試験でもそういう問題もあったようですが近年はそんなことはないので避けたかったのですが、妥協してしまいました。スミマセン。


 さて、それでは問題です。解答は第一回同様、コメントに書きますので、そちらをご参照ください。



(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。

1  蹲循 している間に好機を逃した。
2  御神体の巨木は、神仏が 影向 せられた姿だ。
3  鮓荅 は解毒剤として用いられる。
4  瓶子 を傾けて旧懐を語り合う。
5  周囲が薄暗くなるばかりの 霾翳 だ。
6  屋外イベントは激しい 雹霰 に見舞われた。
7  蓑笠 の翁が釣り糸を垂れている。
8  壼訓 に定評ある学舎に志願者が集まる。
9  物語はいよいよ 蔗境 に入った。
10   塵寰 の人づきあいはとかく煩わしい。
11  長年悩まされた 痃癖 から解放された。
12  大型犬同士の 吽牙 に身が竦む。
13  帝の死を悼む民衆の 吼号 が国中に響きわたる。
14  休日を活用して 前栽 の手入れに勤しむ。
15  鶯囀 の声が春の訪れを告げる。
16  藐焉 たる大空を仰ぎ見る。
17  薈蔚 たる茂みが広がる。
18  かつて宮中では大晦日に 追儺 の儀式が執り行われた。
19  茶室に設えた見事な 城楼棚 に目が釘付けになった。
20  互いに激しい 駮議 が交わされた。
21  律令時代、公の労役を と言った。
22  裾を げて浅瀬を渡る。
23   った和音の調べが心地良い。
24  毛皮のコートを ねる。
25  世間の冷たさを う。
26  自責の念に自ら れて命を絶った。
27  火鉢にかぶせた の上で衣服を乾かす
28   やかな革の感触が高級感を醸す。
29  荊を き棘を斬る。
30   は碁盤の材料として使われる


(二) 次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。

1  船頭の唄う トウカ とともに舟が遠ざかる。
2  朝からの コヌカアメ がようやくあがった。
3  ケイシュウ とは、陰暦八月のことである。
4  我が国教育制度の カイコウ に多大な功績を残した。
5  コウゴ 年籍は我が国最古の戸籍と言われる。
6  長い タテガミ を靡かせて駿馬が疾走する。
7  本堂の ゾウヒツ 供養が盛大に催された。
8  彼は確かに優秀だが、その ゲンイク ぶりに周囲は辟易としている。
9  リュウリョウ たる笛の音が堂内に響く。
10  人の上に立つ シンシン の身にあるまじき蛮行だ。
11  神前に ミテグラ を捧げる。
12  国家は今や キタイ に瀕している。
13  余りに深刻な状況に キタイ を抱かざるを得ない。
14  潮の るのを待って歩いて島に渡る。
15  箕でふるって穀物を る。


(三) 次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。

1  シンシ を用いて布を染める。
2  磯の アワビ の片思い。
3  イサザ は琵琶湖に特産の淡水魚だ。
4  質量は僅か数 ミリグラム にすぎない。
5  ハヤ はコイ科に属する。


(四) 次の1~5の意味を的確に表す語を語群から選び、漢字で記せ。

1  プレアデス星団。
2  律詩の第五句・第六句
3  各地に英雄や豪傑が割拠して相対すること。
4  もらった手紙を繰り返し読むこと。
5  雪や細かい雨がしきりに降り続くさま。

<語群>
がんれん  きじ  けいふく  けいれん  しゅくさつ  ひひ  ふか  ぼうしゅく



(五) 次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。

問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を語群から選び漢字二字で記せ。

ア  ( 1 )棊処
イ  ( 2 )歳月
ウ  ( 3 )風生
エ  ( 4 )湛碧
オ  ( 5 )堂堂
カ  翼覆( 6 )
キ  発揚( 7 )
ク  鑿窓( 8 )
ケ  塵飯( 9 )
コ  朱墨( 10 )

<語群>
うく  きこ  けいゆう  こしょう  さた  ていこう  とうれい  ときょ  とこう  らんぜん


問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から1つ選び、記号(ア~コ)で記せ。

11  いたるところに悪人がいることのたとえ。
12  さまざまな考え方に学んで、見識を広めること。
13  ただ時間を無駄にして、むなしく過ごすこと。
14  いつくしむこと。愛撫すること。
15  学問や研究に専念することのたとえ。


(六) 次の熟字訓・当て字の読みを記せ。

1  蚕豆
2  黄瓜菜
3  水葱
4  睡菜
5  玉章
6  連枝草
7  地錦
8  土当帰
9  石首魚
10  桃花鳥


(七) 次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。

1  猝嗟
2  猝か
3  輒然
4  輒ち
5  惘然
6  惘れる
7  舁夫
8  舁ぐ
9  躱避
10  躱す


(八) 次の1~5の対義語、6~10の類義語を語群から選び、漢字で記せ。
語群の中の語は一度だけ使うこと。

対義語
1  刹那
2  不党
3  仕官
4  誕生
5  年甫
類義語
6  詩人
7  行脚
8  起居
9  境内
10  伉儷

<語群>
きょそ  けいかん  こうきゅう  こうごう  そうかく  そせい  ひしゃく  へんぱ  ぼんぜい  ろうげつ


(九) 次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。

1  ケンガク の節。
2  志士は コウガク にあるを忘れず。
3  ホンド の基(もとい)は高きを為すに能わず。
4  何処へ行っても、 カンゾウ の流れる川はない。
5  コシュ を編む。
6  ショウラ の契り。
7  シジ の端書き。
8  ホリュウ の姿は秋を望んで落ち、松柏の質は霜を経ていよいよ茂る。
9  シャミ から長老にはなれぬ。
10  若し薬 メンゲン せずんばその疾癒えず。


(十) 文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、波線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。


 隴西の李徴は博学(1 サイエイ )、天宝の末年、若くして名を(2 コボウ )に連ね、ついで江南尉に補せられたが、性、狷介、自ら恃む所頗る厚く、賤吏に甘んずるを潔しとしなかつた。いくばくもなく官を退いた後は、故山、略に(3 キガ )し、人と交を絶って、ひたすら詩作に耽った。下吏となって長く膝を俗悪な大官の前に屈するよりは、詩家としての名を死後百年に遺そうとしたのである。しかし、文名は容易に揚らず、生活は日を逐うて苦しくなる。李徴は漸く焦躁に駆られて来た。この頃から其の容貌も(4 ショウコク )となり、肉落ち骨秀で、眼光のみ徒らに(5 ケイケイ )として、曾て進士に登第した頃の(6 ホウキョウ )の美少年の(ア  )は、何處に求めようもない。数年の後、貧窮に堪えず、妻子の衣食のために遂に節を屈して、再び東へ赴き、一地方官吏の職を奉ずることになった。一方、これは、己の詩業に半ば絶望したためでもある。曾ての同輩は既に遥か高位に進み、彼が昔、鈍物として歯牙にもかけなかったその連中の下命を拝さねばならぬことが、往年の(イ 儁才 )李徴の自尊心を如何に傷つけたかは、想像に難くない。彼は(ウ 怏々 )として楽しまず、狂悖の性は(エ 愈々 )抑え難くなった。
 (中島敦 『山月記』)


 漢の武帝の天漢二年秋九月、騎都尉・李陵は歩卒五千を率い、(7 ヘンサイ )遮虜鄣(しゃりょしょう)を発して北へ向かった。阿爾泰(あるたい)山脈の東南端が(オ 戈壁 )沙漠に没せんとする辺の磽确(こうかく)たる丘陵地帯を縫って北行すること三十日。(8 サクフウ )は戎衣を吹いて寒く、いかにも万里孤軍来たるの感が深い。漠北・浚稽山の麓に至って軍はようやく止営した。すでに敵匈奴の勢力圏に深く進み入っているのである。秋とはいっても北地のこととて、苜蓿も枯れ、楡や檉柳(かわやなぎ)の葉ももはや落ちつくしている。木の葉どころか、木そのものさえ(宿営地の近傍を除いては)、容易に見つからないほどの、ただ砂と岩と(カ  )と、水のない河床との荒涼たる風景であった。極目人煙を見ず、まれに訪れるものとては曠野に水を求める(キ 羚羊 )ぐらいのものである。(ク 突兀 )と秋空を(ケ  )る遠山の上を高く雁の列が南へ急ぐのを見ても、しかし、将卒一同誰一人として甘い懐郷の情などに唆(そそ)られるものはない。それほどに、彼らの位置は危険極まるものだったのである。 (中略)
 浚稽山の山間には十日余留とどまった。その間、日ごとに(コ 斥候 )を遠く派して敵状を探ったのはもちろん、附近の山川地形を剰すところなく図に写しとって都へ報告しなければならなかった。報告書は(9 キカ )の陳歩楽という者が身に帯びて、単身都へ馳せるのである。選ばれた使者は、李陵に(10 イチユウ )してから、十頭に足らぬ少数の馬の中の一匹に打跨がると、一鞭あてて丘を駈下かけおりた。灰色に乾いた漠々たる風景の中に、その姿がしだいに小さくなっていくのを、一軍の将士は何か心細い気持で見送った。
 (中島敦 『李陵』)


「模擬試験 第1回」中の機種依存文字について

2014-04-09 21:52:00 | 演習問題
 昨日アップした「模擬試験 第1回」ですが、機種依存文字が含まれていて機種によっては正しく表示されないとのご指摘をいただきました。ご指摘に感謝するとともに、ご不自由をおかけしましたことをお詫びいたします。
 該当箇所及び本来表示したかった問題は以下の通りですので、正しく表示されなかった方は、ご参照ください。


(一)読み
4  蜂●の毒に犯さるるが如し。

 2文字目は、「萬」の下に「虫」と書く字(=さそり)です。



(六)熟字訓・当て字
7  蜚●

 2文字目は、「虫へん」+「廉の旧字体」です。


 よろしくお願いいたします。

模擬試験 第1回

2014-04-08 22:12:25 | 演習問題
 本試験と同じ形式・問題量での模擬試験問題をアップします。2回分を予定していまが、きょうはその1です。第1回・第2回、それぞれ形式は同じですが中身は大きく違っていまして、

第1回  15-1~25-3まで33回分の過去問での頻出問題のみを集めて再構成したもの。
第2回  この1年ほどの期間に、私が「辞典」やネットの情報から作成した自作問題。

です。前者は、基本的に出題された回数の多いものから抽出していますので、普段から過去問や「完全征服」「分野別精選演習」に取り組んでいらっしゃる方にとっては、繰り返しやったことのある問題ばかりのはずです。なので、私の勝手な感覚からすると、目標とすべき得点はリピーターの方であれば「200点」ということでしょう。では次回 26-1 の本試験で初合格を目指す方はどのくらい取れているべきなのか? 正直良くわかりませんが、少なくともこれで合格点の160点を取れなければ、本試験での合格はかなり難しいでしょう。

(ご覧いただくとわかるかと思いますが、問題文は基本的に本試験出題時のものそのままです。著作権的なことが少々気にはなりますが、自分で調べた出題頻度に基づいて再構成していますし、商用に供するわけでもないので、許容いただけるかなと、勝手に思っています。)

 前置きはこのくらいにして、問題です。どうぞやってみてください。解答は、この記事へのコメントとしてアップします。



(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。
1   旧弊を廃却して新しい道徳を 提撕 する。
2   山野に禽獣を 豢養 する。
3   挙止 蘊藉 にして礼節あり。
4   蜂蠆 の毒に犯さるるが如し。
5   山巓 から霧が滑り降りてきた。
6   トルストイは写実小説の 巨擘 であった。
7   濃霧の中に 倏忽 として氷山が現れた。
8   郷党は凱旋した兵士を 囲繞 した。
9   地殻固結するにしたがいて所々に 罅隙 を生ず。
10   天下の 彝倫 を国民の良識に求める。
11   悖戻 の尤もなる、誰か憫然一笑せざらんや。
12   人々を 蠹毒 する虞がある。
13   官私を問わず 翕然 と新制度に循った。
14   過去の 罪咎 を数え立てる。
15   君、政を為すに 鹵莽 にすること勿れ。
16   両者の間に 釁隙 を生じた。
17   不測の事態が前途を 壅塞 した。
18   卓犖 たる論弁の才が具わる。
19   日夜 黽勉 して倦むところがない。
20   理非曲直を 甄別 する。
21    なことはしない方がよい。
22    に学問のみならず、武芸にも長ず。
23    詩人文士の事にあらざらんや。
24   糧を んで万里の征途に上る。
25   会員達は 一齣 議論を交わした。
26   終日風吹いて且つ る。
27   諸凶すでに去るに ぶ。
28    も合い容れらるることを求めて。
29   蚕棚の下で の音が響いている。
30   人、之を知る者 なり。


(二) 次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。
1   鋤を持つ手が フシクレ 立っている。
2   新興勢力が頭を モタ げてきた。
3   日曜と祝日が ち合った。
4   扉の シンチュウ の取っ手を引いた。
5   フクイク たる梅の香が漂う。
6   夜風が優しく頬を クスグ った。
7   苦しさのあまり ウメ き声を上げた。
8   ヒッキョウ 、人は死を免れぬ。
9   師の ケイガイ に接する。
10   カタジケナ いお言葉を戴いた。
11   外交交渉が モツ れてきた。
12   毎年 ヨウラン の品評会が開催される。
13   ここは古代文明 ヨウラン の地だ。
14   犯した罪を アガナ う。
15   書物一巻を アガナ う。


(三) 次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。
1   湖や 渺々として  ニオ 一つ
2   あら磯や はしり馴れたる 友 チドリ
3   笑いを コラ えるのに苦労した。
4   カザリ 職人としての腕が試される。
5   デシリットル 単位で計量する。


(四) 次の1~5の意味を的確に表す語を語群から選び、漢字で記せ。
1   旗などが風にひるがえっている様子。
2   性質が残忍で荒々しい。
3   横合いから口を出す。
4   驚いて目をみはる。
5   気分が少しすぐれないこと。軽い病気。

語群
かいしゃ  けんかい  どうじゃく  どうもう  びよう  へいげい  へんぽん  ようかい


(五) 次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。
問1  次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を語群から選び漢字二字で記せ。
ア   ( 1 )鮮明
イ   ( 2 )同穴
ウ   ( 3 )裸裎
エ   ( 4 )咨嗟
オ   ( 5)無欠
カ   桃李( 6 )
キ   老驥( 7 )
ク   造次( 8 )
ケ   繁文( 9 )
コ   暴虎( 10 )

語群
かいろう  きし  きんおう  じょくれい  せいけい  せんぼう  たんせき  てんぱい  ひょうが  ふくれき

問2  次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から1つ選び、記号(ア~コ)で記せ。
11   はなはだ失礼なこと。
12   人が年老いてのなお大きな志をいだくことのたとえ。
13   主義・主張・態度などがはっきりしていること。
14   夫婦の契りがかたく、仲むつまじいこと。
15   徳がある人のもとには黙っていても自然に人が集まってくるということ。


(六) 次の熟字訓・当て字の読みを記せ。
1   秧鶏
2   樹懶
3   蟀谷
4   吃逆
5   豪猪
6   香蕈
7   蜚蠊
8   踏鞴
9   翻筋斗
10   花楸樹


(七) 次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。
1   芟除
2   芟る
3   均霑
4   霑う
5   薨去
6   薨る
7   戡定
8   戡つ
9   覬覦
10   覬む


(八) 次の1~5の対義語、6~10の類義語を語群から選び、漢字で記せ。
語群の中の語は一度だけ使うこと。
対義語
1   剛毅
2   少壮
3   野趣
4   諠擾
5   雇傭
類義語
6   正鵠
7   逆睹
8   専有
9   鶴首
10   慙愧

語群
かくしゅ  がち  きょうだ  ぎょうぼう  こうけい  じくじ  せいひつ  たんげい  ろうだん  ろうもう


(九) 次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。
1   カショ の国に遊ぶ。
2   ヤスリ と薬の飲み違い。
3   イツボウ の争い。
4   クンユウ は器を同じくせず。
5   トソウ の人何ぞ算うるに足らんや。
6   アザミ の花も一盛り。
7   カンナン 汝を玉にす。
8   アウン の呼吸。
9   リュウジョ の才。
10   法螺と ラッパ は大きく吹け。


(十) 文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、波線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。
1   ゴウ も痛苦と悲哀とを感ぜざるなり。
2   シュユ も懈ることなし。
3   夜気陰森のうちに ホウフツ として仏法僧の啼くを聞く。
4   麕至 フクソウ せる外船舶は新思潮を我が港湾に汪溢せしめて・・・
5   吾人の頭部は大勇猛の権(ちから)を以て、現象以外の別 ケンコン にまで挺立せしめ・・・
6   情けは則ち然りと イエド も、・・・
7   気骨稜々たる コウガイ 家の公良孺。
8   如何に罩心精考して工夫を凝らすも、到底之に キッコウ し得べからず。
9   ハクセキ の青年は頬を紅潮させ、声を嗄らして叱咤した。
10   古今廟堂の諸賢日夜 オウショウ する所以の者、・・・
ア   朝暾 門前の渓流に砕けて、・・・
イ   万斛の黄塵に頭を埋むる都府 熱鬧 の汚濁なる、・・・
ウ   ・・・鞺鞺(とうとう)声あり、 澎湃 浪を起こす。
エ   ・・・此月十三日午後 溘焉 として遂に起たず。
オ   ・・・虫声路傍に 喞々 たるの頃なりき。
カ   ・・・現政府にして万一猶前政府のごとく冷々澹々此の事件を 藐視 せば、・・・
キ   ・・・近歳 凶歉 打ち続き、人心恟恟安ぜず、・・・
ク   ・・・田沼意次父子君寵を んで威権赫灼たる時となす。
ケ   ・・・四面遊目に足りて丘壑の富を にし、・・・
コ   ・・・曲折紆余 にその変を窮む。



【庶民】 【推敲】 の類義語

2014-04-04 20:05:24 | 雑記
 本試験 25-3 で 【庶民】 の類義語を問う出題がありました。正解は 【黎元】 で、これまで 【庶民】 を意味する熟語はたくさんあるなぁと漠然とは思っていたにもかかわらずきちんと整理したことがなかったため、正解できなくて悔しい思いをしました。

 と、いうことをふと思い出した(笑)ので、列挙しておきたいと思います。ここにあげた以外にもまだあると思いますので、お気づきのものをご指摘いただければ幸いです。

(かっこ内、「漢検 漢字辞典」初版の掲載ページです。)


【庶民】【人民】 の類義語

【民草】  (1442)
【黎元】  (1582)
【黎民】  (1582)
【黎首】  (1582)
【黎庶】  (1582)
【蒼氓】  (936)
【蒼生】  (936)
【黔首】  (430)
【黔庶】  (-)
【烝民】  (767)
【蒸民】  (771)
【布衣】  (1311)
 最後の 【布衣(ふい)】 は、 【布衣の友】 の項に 『「布衣」は木綿または麻の衣服のことで、庶民をいう。』 とあります。【布衣の友】 は、 『地位身分や貧富などのちがいを越えてつきあう友人のこと』 。

 手元にある過去問では、

18-2  【民草】→【蒼氓】
23-2  【黔首】→【蒼氓】
25-3  【庶民】→【黎元】

と、3度出題されています。



同じく、【推敲】 にも多くの類義語がありますね。こちらもまとめておきます。

【推敲】【添削】 の類義語

【点竄】  (-)
【添刪】  (-)
【斧鉞】  (1313)
【斧正】  (1313)
【斧鑿】  (1313)
【雌黄】  (619)
 最後の 【雌黄(しおう)】 は類義語と言えるかどうか微妙かもしれませんが、「辞典」には意味の2番目として、「詩文を添削したり改竄したりすること。」とありますので、あげておきたいと思います。「辞典」には記載がありませんが、 【口中の雌黄】 (一度言った言論や意見を変えて訂正すること。)という故事・成語もありますね。

 過去問では、

16-2  【斧鉞】→【推敲】
22-1  【点竄】→【斧鉞】
23-3  【添刪】→【斧鉞】

と、こちらも3度の出題ですが、3回とも【斧鉞】がらみですね。



 26-1 まで80日を切りました。そろそろ試験当日から逆算して計画的に準備を進めなければいけません。そうは思いつつ、やっぱり復習よりも新しいことの方が勉強していて楽しいので、いつもなかなか「復習モード」への切り替えができません。困ったものです。(笑)