
函館市の中心部に、こういう町があります。
勿論前々から知ってたのだけど、今日、たまたま前を通りかかってふと思った。
「函館って城下町じゃないのに、なんでこんな名前の町があるんだろう・・・?」
そう、「大手町」と言えば、東京の中心部に代表されるように、城下町に特有の名前のはず。
函館(箱舘)には確かに五稜郭があるけれど、あれはお城ではないし・・・、
ということで調べてみた。
まず、「函館市大手町」とはこのエリア。
JR函館駅に近い、市の中心部です。
現在のこの地名になったのは、1965年(昭和40年)7月のことで、それまでこのエリアは、「真砂町」という名前の町と「鶴岡町」という名前の町があり、新たに町を編成して町名を考える際、面積的にはそれまでの真砂町のエリアが大部分であることから、そのまま「真砂町」としようとしたところ、鶴岡町側が猛反対して収拾がつかなくなり、市議会は、解決するためには、全く別の新しい町名を考えるしかないとの結論に至った。
そこで考え付いたのが、この「大手町」という名前で、その理由としては、
・この地域には、大手の問屋、商社が集中している。
・市役所から近く、市役所をお城に見立てれば、城下町的な意味合いも持てる。
ということだったそうです。
そんなわけで、城下町でもないのに「大手町」という町ができるという、珍しいことが起こったのだが、実際これに対しては、
「城下町でもないのに『大手町』とは何事だ!日本の歴史を冒とくしている!」
という趣旨の批判もあったそうです。
でも、制定されてから今年でちょうど50年、現在でも変わらずに名前が残り続けています。