先日の「ブラタモリ」でも紹介された、阿寒摩周国立公園内にある「硫黄山」へ行ってきました。
白い煙がもうもうと上がっています。
できるだけ近づいてみましょう。
「ブラタモリ」で、「宝」として紹介された、黄色い硫黄。
無数ともいえる噴出口から、熱い煙が立ち上っています。
いや、本当にそのとおりだと思います。
私は、思いっきり煙に包まれて、メガネが曇ってしまいました。
この「硫黄山」は、アイヌ語で「裸の山」と呼ばれる「アトサヌプリ」という山の通称。
「アトサヌプリ」は、標高508mの溶岩円頂丘で、約2万年前に誕生した直径約4kmのカルデラの中心に形成された溶岩ドーム群の一つです。
明治10年(1877年)、この地での硫黄採掘の権利を獲得していた、かの佐野孫右衛門による採掘が開始され、明治20年(1887年)、安田財閥の祖である安田善次郎が権利を引き継いだ後は、採掘した硫黄を運搬するための鉄道を敷設し、標茶町まで鉄道で輸送した硫黄を、標茶町からは釧路川を通って船で釧路へ輸送し、釧路港から輸出する体制を整えることで、この地域の硫黄産業は隆盛を極めました(その鉄道の跡地も、「ブラタモリ」で紹介されていましたね。)。
しかし、限られた資源を大量輸送した結果、程なく硫黄は枯渇してしまい、明治29年(1896年)に安田財閥は事業から撤退してしまいました。
現在はこうして山麓まで立ち入りが可能な観光スポットとして、摩周湖や屈斜路湖と並ぶ、弟子屈町の人気スポットとなっています。
人が立ち入ることができるのは、このロープのところまで。
かつては登山ができたそうなのだけど、落石事故で死亡者が出てしまったのを契機に立ち入り禁止となってしまいました。
なんか、獣の口のような大きな噴出口ですね。
そのまま怪物となって人々に襲いかかってきそう。
写真だとちょっとわかりにくいけど、グツグツと温泉が湧き出ている源泉です。
何度くらいあるんだろう?三桁はいっているかも?
山から反対側に向けて一枚。
植物も生息していない、「荒涼」という表現がピッタリです。
(「硫黄山」の場所はこちら。)