5月21日(金)晴【福岡龍國寺 その4『まだ、まにあうのなら』】
『まだ、まにあうのならー私の書いたいちばん長い手紙』(甘蔗珠恵子著、地湧社)は、チェルノブイリの原発事故(1986年4月26日未明、ウクライナ共和国にあるチェルノブイリ原子力発電所(原発)の4号炉で起きた爆発事故。この爆発により一瞬のうちに原子炉が破壊され、火災が発生。火災は爆発から10日後の5月6日にようやく収まる)の後に、書かれました。
原発の事故により、まきちらされた放射能汚染の恐ろしさに、黙っていることはできなくなった二児の子を持つお母さんが書いた原発に対しての抗議の書です。
このまま、日本の原発を黙って受け入れていたら、いつなんどき放射能が日本中にまき散らされるか分からない恐怖を、私も改めて思いました。原発は安全だ、という安全神話はマスコミの誘導でしょうか。今でもテレビでエジプト学の先生が原発をいかにも安全なように宣伝しています。それもピラミッドの中のなにかと結びつけて話しています。まさに安全神話を植え付けようとしているかのようです。
一旦事故を起こせば、放射能がまき散らされるのは間違いありません。いつ地震が起こるか分からない日本列島に、いったい何基の原発があるのでしょうか。五十五基あるそうです。また原発から出される高放射性廃棄物の大問題があります。その上、この原発はかなりの金食い虫なのです。
なぜ、このような原発が日本のあちこちにあるのでしょうか。不思議としかいえないことです。八場ダムの工事を続行しても、原発は取りやめた方がよいのです。長い目で見れば、水力発電の方が、経費は安いでしょうし、事故のリスクと、必ず起こりうる事故後にかかる経費(当然、被害は想像を絶する規模となるでしょう)を考えれば、原子力以外の発電のほうが、人類にとってよいに決まっているのです。
それなのに何故??????
さらに「プルサーマル計画」(「プルトニウムをウランとの混合酸化物燃料にして、それ用には設計し、つくられていない、ふつうの原発で燃やすことをプルサーマル」文中より引用)というのがあって、こんなことはどこの国でもしていないのだそうです。日本が実験的にやろうとしているようです。
原発の廃棄物にしても厳重に蓋をして、地中に埋めるとか、海中に投棄するとか言っているそうですが、いつ蓋がはずれるかわかりません。地球自体が小さな天体だということを、原発学者は知っているのでしょうか。これ以上地球を汚染してどうしようというのでしょう。
この本は、出版以来五〇万部も出ているそうですから、多くの方が関心を持っていてくれることは有り難いことです。また2006年に増補新版が出ています。内容が増補されていますので、前に購入された方も是非再び手に取ってみてください。
この度、龍國寺様にお伺いして、この本の著者に会うことができました。このお寺の奥様がこの本の著者です。
なにをどうしたら原発を止めることができるのでしょうか。私には分かりません。皆さん、せめて原発は安全だという口車に乗らないようにだけでも致しましょう。
日本はかつて広島、長崎に原爆を落とされただけではなく、自分たちでも原発事故により、放射能をまき散らそうとしているのだということを、認識したほうがよいとあらためて思った次第です。
未来の子ども達に、この日本を、放射能で汚染されない日本の大地を、渡さなくてはならない責任が現代人にはあるのです。勿論現在の子どもたちに、チェルノブイリの子どもたちと同じような目に合わせてはならないでしょう。私も勿論その害を受けたくはありません。しかし、いつそのような目にあうか分からない状況でしょう。今の日本は。
問題山積の日本です。政治家の皆さんにしっかりしてもらいたいですし、私たち一人一人、しっかりしなくてはなりませんね。
『ガイアの園』(小田まゆみ著、現代思潮新社)福岡から帰って、たまたまこの本を読みました。この本の著者も、日本のプルトニウム輸送反対運動をなさり「プルトニウムのない未来」という団体を設立して活動なさったそうです。地球を包み込むような女神たちを描いている世界的な画家です。アメリカのサンフランシスコ禅センターで長く坐禅修行の日々を送ったこともあります。
「私は、自分がなぜ、アメリカやヨーロッパの友人たちとカリフォルニアで仏道を修行しているのか理解できました。日本にいる時の私にとって、仏教は、仏壇ではほこりを被っている経典のようなものでした。ここでは仏の教えが生き生きと新しい形をとって育っています。道元禅師の言葉が生きた言葉になって、私たちの心にひびきます」(『ガイアの園』121頁)
この本の随所に『正法眼蔵』が引用されています。
またこの本には、著者の作品が、多く収録されています。その女神や、自然農法で育った大根や蕪やキャベツなど野菜の絵もたくさん入っています。生きることを教えられる本でした。
たまたま感性の豊かな二人の女性の本から、学ばせて頂いたことの一端を書かせて頂きました。とても紹介しきれませんので、皆さん、是非ご一読くださいませ。
『まだ、まにあうのならー私の書いたいちばん長い手紙』(甘蔗珠恵子著、地湧社)は、チェルノブイリの原発事故(1986年4月26日未明、ウクライナ共和国にあるチェルノブイリ原子力発電所(原発)の4号炉で起きた爆発事故。この爆発により一瞬のうちに原子炉が破壊され、火災が発生。火災は爆発から10日後の5月6日にようやく収まる)の後に、書かれました。
原発の事故により、まきちらされた放射能汚染の恐ろしさに、黙っていることはできなくなった二児の子を持つお母さんが書いた原発に対しての抗議の書です。
このまま、日本の原発を黙って受け入れていたら、いつなんどき放射能が日本中にまき散らされるか分からない恐怖を、私も改めて思いました。原発は安全だ、という安全神話はマスコミの誘導でしょうか。今でもテレビでエジプト学の先生が原発をいかにも安全なように宣伝しています。それもピラミッドの中のなにかと結びつけて話しています。まさに安全神話を植え付けようとしているかのようです。
一旦事故を起こせば、放射能がまき散らされるのは間違いありません。いつ地震が起こるか分からない日本列島に、いったい何基の原発があるのでしょうか。五十五基あるそうです。また原発から出される高放射性廃棄物の大問題があります。その上、この原発はかなりの金食い虫なのです。
なぜ、このような原発が日本のあちこちにあるのでしょうか。不思議としかいえないことです。八場ダムの工事を続行しても、原発は取りやめた方がよいのです。長い目で見れば、水力発電の方が、経費は安いでしょうし、事故のリスクと、必ず起こりうる事故後にかかる経費(当然、被害は想像を絶する規模となるでしょう)を考えれば、原子力以外の発電のほうが、人類にとってよいに決まっているのです。
それなのに何故??????
さらに「プルサーマル計画」(「プルトニウムをウランとの混合酸化物燃料にして、それ用には設計し、つくられていない、ふつうの原発で燃やすことをプルサーマル」文中より引用)というのがあって、こんなことはどこの国でもしていないのだそうです。日本が実験的にやろうとしているようです。
原発の廃棄物にしても厳重に蓋をして、地中に埋めるとか、海中に投棄するとか言っているそうですが、いつ蓋がはずれるかわかりません。地球自体が小さな天体だということを、原発学者は知っているのでしょうか。これ以上地球を汚染してどうしようというのでしょう。
この本は、出版以来五〇万部も出ているそうですから、多くの方が関心を持っていてくれることは有り難いことです。また2006年に増補新版が出ています。内容が増補されていますので、前に購入された方も是非再び手に取ってみてください。
この度、龍國寺様にお伺いして、この本の著者に会うことができました。このお寺の奥様がこの本の著者です。
なにをどうしたら原発を止めることができるのでしょうか。私には分かりません。皆さん、せめて原発は安全だという口車に乗らないようにだけでも致しましょう。
日本はかつて広島、長崎に原爆を落とされただけではなく、自分たちでも原発事故により、放射能をまき散らそうとしているのだということを、認識したほうがよいとあらためて思った次第です。
未来の子ども達に、この日本を、放射能で汚染されない日本の大地を、渡さなくてはならない責任が現代人にはあるのです。勿論現在の子どもたちに、チェルノブイリの子どもたちと同じような目に合わせてはならないでしょう。私も勿論その害を受けたくはありません。しかし、いつそのような目にあうか分からない状況でしょう。今の日本は。
問題山積の日本です。政治家の皆さんにしっかりしてもらいたいですし、私たち一人一人、しっかりしなくてはなりませんね。
『ガイアの園』(小田まゆみ著、現代思潮新社)福岡から帰って、たまたまこの本を読みました。この本の著者も、日本のプルトニウム輸送反対運動をなさり「プルトニウムのない未来」という団体を設立して活動なさったそうです。地球を包み込むような女神たちを描いている世界的な画家です。アメリカのサンフランシスコ禅センターで長く坐禅修行の日々を送ったこともあります。
「私は、自分がなぜ、アメリカやヨーロッパの友人たちとカリフォルニアで仏道を修行しているのか理解できました。日本にいる時の私にとって、仏教は、仏壇ではほこりを被っている経典のようなものでした。ここでは仏の教えが生き生きと新しい形をとって育っています。道元禅師の言葉が生きた言葉になって、私たちの心にひびきます」(『ガイアの園』121頁)
この本の随所に『正法眼蔵』が引用されています。
またこの本には、著者の作品が、多く収録されています。その女神や、自然農法で育った大根や蕪やキャベツなど野菜の絵もたくさん入っています。生きることを教えられる本でした。
たまたま感性の豊かな二人の女性の本から、学ばせて頂いたことの一端を書かせて頂きました。とても紹介しきれませんので、皆さん、是非ご一読くださいませ。