monologue
夜明けに向けて
 



   ***

 月の娘は、皿を割った
 木星王は嘆いた
 赤い目をした大地の子供は笑った

 夢魔は去った
 だが夢も去った

 鎖で繋がれた巨人は
 大地の重みに堪えかねて
 自らの踵を噛んだ

「SOUNDとこの部屋の仲間へ」より

 

 「鎖で繋がれた巨人は」
  
  これから連想するのは世界の西の端で天空を背負う大西洋の語源であるアトラス。つまりヨーロッパのことである。
「大地の重みに堪えかねて 自らの踵を噛んだ」

EU(欧州連合)諸国は自らの踵の部分となるイタリア政治に移民排斥など過激な言動をする「北部同盟」が参加していることに批判的な目を向けている。
イタリアが現在のEUの主流となっている人道的社会民主主義政権と対立する事態になればEUがイタリアを噛むことになるのだろう。
fumio



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