monologue
夜明けに向けて
 



     *赤い月の形としての物語*

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      銀色の娘は、その形をもって判断する。
      血と水を分ける。
      鉛と銀を分ける。
      風を空気から、分ける。
      石を岩から散り出す。
      そして、太陽の下へと帰るだろう。



「判断」は半分に断つこと。
 「血と水を分ける。」
血と水を分ける前の元の語は洫(きょく)(みぞ)田間の水路のこと。
それは水を血の形の水路に通したもののことである。
出雲の種蒔き人の一族はそういう形の水路を通った。

 「鉛と銀を分ける。」
鉛と銀から金だけを溶かすと、八口と艮(ウシトラ)が分かれる。
これは八の数霊の出雲族が呂、艮に押し込められたことを示している。
 
 「風を空気から、分ける。」
「空気」を分解すると空のウカンムリと気の気構えが消えて残った中身の八とエとXが融合して虫という形にまとまって最後の仕上げに愛を一匙かけると「風」の字が…。
 空が母であり、気が父であり、風は、その愛の結晶である子であったのだ。
fumio




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