monologue
夜明けに向けて
 





  いましいます、ありとしありて 
  ゆめ を はむ もの 
  かいなる もの は、かい として 
 さらなる うまち を あつめむとす 
 かすたりて みすみ を しょうく し
 ほしみ は、ほし を
  ちもり は、ち を
  くうなる そは、くうへ
  あやまてる、れきし
  あやまてる、たみ を うむ

  かくや、すきさりし えいか
  なに を もとめむ

 
    **

 流河に何を見出すや?
 崩石に何を思わんや?

 轟く大地は何を生む?
 囁く風は何を置く?
 
 溶ける、溶けてゆく。
 流血の歴史。
 涙の歴史。


   ***

 月の娘は、皿を割った
 木星王は嘆いた
 赤い目をした大地の子供は笑った

 夢魔は去った
 だが夢も去った

 鎖で繋がれた巨人は
 大地の重みに堪えかねて
 自らの踵を噛んだ
 
  灰色の陰は大鷲の老いを示す
  飛び石の向こうには、
  約束された緑の大地は無い
 
  私は言葉を切り揃えはしない。
  私は音を大事にする。
  私は木の葉擦れの間で息をしよう。

  人よ、人であれ。
  他人の水晶を覗いて、
  嘆くのは止めよ。

「SOUNDとこの部屋の仲間へ」

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  サカワの「いましめ」が解かれて「はじかみ」が中央で統治するという現在、2008年に採り上げ「この次またこの詩を見直すときにはどのように時代が変化しているのだろうか。」と結んだ、この詩編をふたたび見直す時が来たようだ。
元SOUNDことfumio

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