monologue
夜明けに向けて
 




昔、ミッキー・カーティスが率いてヨーロッパをツアーした「サムライ」というバンドがあった。そのバンドが京都のデパートの屋上でショーをやるというので見に行ったことがあった。バンドがやってきてセッティングしているうちにトラブルが発生した。オルガンが鳴らないのだ。ミッキーがマイクで説明するには関東と関西の周波数の違いで音が出ないからオルガン抜きでやるという。それでショーはふつうのエレクトリックギターを中心にしたロックバンドの形で行われた。わたしはせっかくのオルガン入りのサウンドが聴けなくて残念だった。
今朝のNHK BS1「ワールドWAVEモーニングは今回の原発事故以来同じ国内で関東50ヘルツ、関西60ヘルツとサイクル数が違うために電力を融通できないなどということが現実に起きてしまった日本の電力業界の実態に焦点を当てていた。周波数の統一は、コストと時間がかかりすぎてきわめてむづかしいと東西の電力会社の独占による巨大な利権を維持するために言いくるめ、やればできることを国民の利便性を犠牲にして統一してこなかっただけということであった。世界中の国ができたことを技術を誇る日本だけができなかったのは不思議だがその裏にはいつものように政財官の癒着構造があったのだろう。
fumio

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