( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/54779892.html からの続き)
BPDの治療の根本は 精神療法で、薬物療法を補助とします。
精神療法には、精神分析的 (精神力動的) 療法と
弁証法的行動療法 (DBT) が、効果があるとされています。
週1回の 個人療法と集団療法、それを 少なくとも1年間続けます。
どんな組み合わせの 治療がいいかは、ケースバイケースです。
ただし、安全を維持すること,強い治療関係を築くこと,
衝動的な行動を自制して、思慮深く考えるよう 導くことが求められます。
○精神力動的 精神療法
治療者のサポートを得ながら、患者自身が 自己洞察する方法です。
無意識の不適切な言動を 認知して、それを意識的に修正し、
辛い感情に 耐えることを学び、衝動的行動を 避けることが目標です。
治療者は、患者が問題に苦悶する 時間を与え、おおむね 受け身の態度を取ります。
患者は 自分を見つめて理解し、自分を信用して 受容できるようになります。
治療者は 励ましやアドバイスをしながら、
徐々に 受け身的態度から 能動的になっていきます。
患者の自尊心が高まり、感情に価値があるのだと 確認し、
対応能力が強まっていけば ゴールです。
この治療を 1年間受けた結果、BPDの基準を 満たさなくなった患者は
3割に達したという、オーストラリアの研究があります。
75%の人が改善し、2年後には 95%の人が改善したと 報告されています。
(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/54866086.html
〔 「BPDを生きる七つの物語」 (星和書店) より 〕