「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

治療方法 (3) (精神分析的療法)

2008年06月23日 19時48分13秒 | 「BPDを生きる七つの物語」より
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/54779892.html からの続き)

 BPDの治療の根本は 精神療法で、薬物療法を補助とします。

 精神療法には、精神分析的 (精神力動的) 療法と

 弁証法的行動療法 (DBT) が、効果があるとされています。

 週1回の 個人療法と集団療法、それを 少なくとも1年間続けます。

 どんな組み合わせの 治療がいいかは、ケースバイケースです。

 ただし、安全を維持すること,強い治療関係を築くこと,

 衝動的な行動を自制して、思慮深く考えるよう 導くことが求められます。
 

○精神力動的 精神療法

 治療者のサポートを得ながら、患者自身が 自己洞察する方法です。

 無意識の不適切な言動を 認知して、それを意識的に修正し、

 辛い感情に 耐えることを学び、衝動的行動を 避けることが目標です。

 治療者は、患者が問題に苦悶する 時間を与え、おおむね 受け身の態度を取ります。

 患者は 自分を見つめて理解し、自分を信用して 受容できるようになります。

 治療者は 励ましやアドバイスをしながら、

 徐々に 受け身的態度から 能動的になっていきます。

 患者の自尊心が高まり、感情に価値があるのだと 確認し、

 対応能力が強まっていけば ゴールです。

 この治療を 1年間受けた結果、BPDの基準を 満たさなくなった患者は

 3割に達したという、オーストラリアの研究があります。

 75%の人が改善し、2年後には 95%の人が改善したと 報告されています。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/54866086.html

〔 「BPDを生きる七つの物語」 (星和書店) より 〕
 
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