読売新聞にも、無期懲役囚に関する 記事が出ていました。
(6月1日)
昨年は無期懲役囚が、新たに89人 入所して、
戦後最多の1670人に なったということです。
それに対して、仮釈放はわずか3人のみ。
厳罰を求める世論や、仮釈放者の再犯を恐れる 社会不安が背景にあると見られ、
終身刑創設の議論にも 影響を与えそうだといいます。
無期懲役囚は 1998年に968人でしたが、昨年はそれが 7割以上の増加です。
戦後混乱期に 1279人まで増えた後、
84年に713人まで 減少していたのに比べ、急増しているのが分かります。
新たに入所する 無期懲役囚の数も、90年代は 年間20~40人でしたが、
03年には100人を超え、昨年は89人。
一方、仮釈放は 98年に18人だったのに、その後は平均して 年9.5人、
昨年は3人にまで 落ち込みました。
仮釈放までの平均期間も、20年ほど前は 15年程度でしたが、’98年は約20年、
その後 次第に長くなり、昨年は 31年10ヶ月まで延びました。
今年4月時点での 入所期間を見ると、
40年以上の受刑者が24人、55年以上も1人います。
’06年、仮釈放中に 事件を起こした元受刑者 (有期刑・無期刑を含む) は、
殺人4人,強盗13人,傷害25人に上りました。
厳罰化や再犯防止のために 仮釈放が認められにくくなり、
事実上の終身刑化が 進んでいるといいます。
死刑と無期懲役の間の ギャップが大きすぎるという批判が 常にありますが、
現実にはその溝は 埋められきているようです。
9日の日記に書いた 坂本敏夫氏の、
運営面の改善は すでに行なわれているということですね。