「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

治療方法 (5) (コミュニケーション技法)

2008年06月27日 20時51分02秒 | 「BPDを生きる七つの物語」より
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/54866086.html からの続き)

 BPDの人と コミュニケーションするときの、一般的なアプローチを挙げてみます。

・自分自身の境界を維持する

 BPDの人は、二人の世界に没頭する 誘惑に駆られますが、

 お互いがそれぞれ 別個の存在であり続けることが 必須です。

 BPDの人に、自分自身の興味と才能を 追い求めるよう勧めましょう。

・責任を取りすぎない

 BPDの人が苦しんでいるとき、かたわらの人は 責任を感じるかもしれません。

 BPDの人を変えようとしたり、保護しようとしたりすることが、

 しばしば共依存と言われる 罠なのです。

・安全を確保する

 全ての人の安全を 最優先するべきです。

 もしBPDの人に 自傷・他害の恐れがある場合は、

 家を出る,警察を呼ぶ手段を 実行するということを、

 冷静かつ穏やかに 伝えなければなりません。

 道理を説いても無駄で、危険な行動に 対処することの方が大事です。

・矛盾を明らかにする

 BPDの人から 矛盾した要求を突きつけられ、

 全く “勝ち目のない” 状態に 追い込まれることがあります。

 理不尽な要求に対して、BPDの人に ボールを打ち返すことで、

 問題が解決することがあります。

 例えば 相手の矛盾を指し示し、その混乱をどうすべきかと 尋ねてみます。

 矛盾を解決する 責任を持たせるのです。

 または、どちらに転んでも恨まれる ( “してもダメ、しなくてもダメ ”)

 という予測を 示した上で、相手のために 自分が正しいと思うことを 決行します。

・予想できることを準備する

 次にどんなことが起こるか 予測できるようになれば、

 不適切な反応を 避けることができます。

 BPDの人の 不適切な言動について、こちらが予想できることを 穏やかに話します。

 BPDの人は 自分の言動が とんでもないものだと気付いても、

 理解や予想が可能であることに 心づもりができます。

 または 張り合う気持ちから、予測とは反対の行動を 取るかもしれません。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/54935234.html

〔 「BPDを生きる七つの物語」 (星和書店) より 〕
 
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