「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「私」 を主語に用いること

2015年08月02日 20時08分36秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
 前の記事の言い回しは、 2つの共通点があります。
 
1. 全て 「私」 が主語になっています。
 
 自分の感情は、 自分でなら変えることができても、
 
 人が取り除くことや、 善し悪しを決めることはできません。
 
 BPに  「そう感じるべきではない」 と言われたら、
 
 「でも感じるのです。
 
 あなたの感情を尊重するので、 私の感情も尊重してほしい」  と言いましょう。
 
2. BPがどう感じているか、 分かったふりはしません。
 
 BPは 自分の怒りを否認するか、 意識していないかもしれません。
 
 BPの感情の中心に何があるのか、
 
 無条件に関心を寄せることが、 よりよいコミュニケーションにつながります。
 
○ 覚えておくべきこと

・ ひとつの言い回しは、
 
 あるときはうまくいっても、 いつも効果があるとは限りません。
 
 これは 失敗したということではないのです。
 
・ コミュニケーション・テクニックは、 BPDを治癒するものではありません。
 
 適当な状況で適性に用いれば、 プラスになりうる道具なのです。
 
・ 異なる状況に向けて、 多様な対応を用意しておくことは、
 
 あなた方双方を よりよいほうへ導いてくれるでしょう。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕