「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

BPを変えるための 過去の努力

2015年06月04日 22時05分28秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
 自分以外は 誰をも変えることができません。
 
 でもまだ、 BPを変えたいと 責任を感じているでしょう。
 
 その気持ちは正常です。
 
 BPを変える努力に 効果があったか、 見てみましょう。
 
※ アクション・ステップ 20
 
 まず、 BPに変えてほしいと望んだことの、 全てのリストを作ってください。
 
 小さいことから大きなことへ という順で。
 
 次に、 それぞれの場合に、 BPを変えるためにしたことを 書き出してください。
 
 褒美や罰や 最後通牒を与えたことも。
 
 それから、 それらの努力の結果を ひとつずつ書いてください。
 
 BPは変化したか,したのならどのくらいの期間? 
 
 予期しない結果は? 
 
 あなたがBPを変えたのか、 BPが自分で変わろうと思ったのか、
 
 よく考えてください。
 
・ 望んだ変化
 
 ______________________________________
 
・ 試みた方法
 
 ______________________________________
 
・ 結果
 
 ______________________________________
 
 
 BPを治したり、 救い出したりする 責任を感じることは、
 
 あなたに コントロールの感覚を与えます。
 
 しかし それは錯覚です。
 
 誰のことも 根本的に変えることはできません。
 
 褒美や罰によって 短期間ならBPを操作できますが、
 
 褒美や罰をやめた途端に、 BPの思考や行動が舞い戻ってきます。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 
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関係の成果

2015年06月03日 19時54分55秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
 BPDを理解したあと、 以下のうちの ひとつが起こるでしょう。
 
・ あなたは BPDが問題であることを否認し、 何もしません。
 
  現状がそのまま君臨します。
 
・ BPは BPDが問題であることを否認します。
 
  あなたがおかしくなることを除いて、 現状が続きます。
 
・ あなたは BPをありのままに受け入れて、
 
  あなたとBPから 幸福が剥奪されることを許してしまいます。
 
・ あなたは BPをありのままに受け入れようとしますが、
 
  色々なスキルを用いて 自分を守ります。
 
  セラピストにかかることもあるでしょう。
 
・ あなたとBP, あるいは 二人のうちの一方が、 知的レベルでBPDを学びます。
 
  その結果、 変化があるかもしれませんし、 ないかもしれません。
 
・ BPは、 BPDを抱えているのは あなただと責め立てます。
 
  あなたは、 共依存の問題を 見つめるのを避けるため、
 
  BPDに意識を集中します。
 
・ BPは、 問題は認識しますが、 変化する努力はほとんどしないでしょう。
 
  経験の浅いセラピストに かかるかもしれません。
 
・ BPは問題を認め、 障害を克服するために 精神科スタッフと努力するでしょう。
 
  (数年かかるでしょう。)
 
  non-BPは治療を補強し、 自分自身の問題に向き合うことが 期待されます。
 
 
 あなたが BPをどれほど愛していようと、
 
 BPに自分自身を愛するよう 強要することはできません。
 
 BPは 専門家の援助を受けながら、
 
 自分自身の悪魔を 征服しなければならないのです。
 
 変化は容易ではありませんが、 non-BPも変化する必要があります。
 
 それぞれが自分の問題に対しては、 完全に責任を負うべきなのです。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 
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否認を超えて : 変えられないものを受け入れること (そして、 変えられるものを変えるということ)

2015年06月01日 21時21分49秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
 難しいことですが、 変化は可能です。
 
 けれども、 ボーダーラインの人 (BP) にとって、
 
 変化は あなたにとってよりも厳しいのです。
 
 ボーダーライン (BPD) の 9つの特徴を示す人は、
 
 自分の障害を否定しながら、 他の人の中には その障害を見出すのです。
 
 ノン・ボーダーラインの人 (non-BP) は、
 
 BPDの診断が付くと 安堵する人がいる一方で、
 
 障害を一時的なつまずきと 考える人もいます。
 
 時間の経過, 愛情, セラピーによって、 消滅すると考えるのです。
 
 多くのnon-BPは、 BPを変化させようとします。
 
 あるいは、 BPの要求に応えるため、 自分を変化させようとします。
 
 しかし 課題を達成したときには、
 
 また別の 不可能な課題の実現を 求められるのです。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 
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