ネタは降る星の如く

とりとめもなく、2匹の愛猫(黒・勘九郎と黒白・七之助)やレシピなど日々の暮らしのあれこれを呟くブログ

『幕末バトル・ロワイヤル』野口武彦

2007-03-23 13:15:41 | 読書
 昨日まで読んでいた『未完の明治維新』坂野潤治(ちくま新書、リンク先はamazon.co.jp)は途中で脱落。明治10年頃まで、木戸孝允と大久保利通と西郷隆盛と板垣退助がどのような国家構想を持っていて、誰と誰がどういう面で共感できてどういう面で合わないかを説明する序章は面白かったのだけど。

 「富国強兵」は最初から四文字熟語でなくて、「富国」は殖産興業を進める大久保の持論、「強兵」は海外出兵を推進しようとする黒田など薩摩出身の政治家たちの持論(ただし西郷は「征韓論」で知られているものの台湾・中国をターゲットにしている薩摩派を押さえるために征韓論を言い出しただけだ、という解説)。中央政府の権限を明確にするため(結果的に立法府である議会の力を制限しようとした)に憲法を準備しようとしたのが木戸、中央政府の権限を監視するために議会の設立を先行させようとしたのが板垣。

 その辺りまでは理解できたけど、個々の史実については幕末のようにうまく頭に入ってこないで脱落……うーん、たった10年ほど時間軸が下がっただけで、関心の度合いの違いからか、自分の頭に残らない……。

 で、頭に入ってきやすい(苦笑)幕末中心の本に乗り換え。

『幕末バトル・ロワイヤル』野口武彦(ちくま新書) リンク先はamazon.co.jp

 まだ読み始めたばかりだが、第11代将軍家斉の子女55人(汗)を大名家に嫁がせたり養子に取らせたりするための数々のインセンティブ(苦笑)、幕末のお家騒動「仙石騒動」を巡る関係者と幕府要人との結びつきや事件の取調べ・関係者処分の顛末(幕末の開明派で有能官僚のひとり川路聖謨のデビュー)、大奥を揺るがした怪僧のセックススキャンダル、と、ゴシップ記事満載だな^^;。面白いから、さくさく読めちゃう。