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Mikuのブログ

ASEAN諸国と連携して抑止力強化を目指せ

2014-10-14 10:05:54 | 政治・国防・外交・経済

ASEAN諸国と連携して抑止力強化を目指せ
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8561

日本とASEAN諸国の防衛次官級会合がこのほど、横浜で開催された。この会合では、徳地秀士防衛審議官が安倍晋三首相のメッセージを代読し、日本からODA(政府開発援助)供与、能力構築支援、装備協力などを行う方針が示された。

これは安倍政権の「積極的平和主義」を具体化する試みの一つと言える。

すでに安倍首相は、7月にフィリピンでのアキノ大統領との会談時に巡視艇10隻の供与(ODAの円借款を活用)を表明し、岸田文雄外相はすでに8月に、巡視船に転用できる中古船6隻をODAとして無償で供与することをベトナム政府に伝えていた。

こ れを踏まえて、今回の会合では、自衛隊が人道支援・災害救助の分野において、フィリピン軍の人材育成に協力することが決まった。能力構築支援とは、自衛隊 の人材やノウハウなどを活かし、人道支援・災害救助、地雷・不発弾処理、防衛医学、海上安全保障、国連平和維持活動などの分野で、他国軍の能力を構築する ことをいう。能力構築支援は、他国への軍事支援の選択肢が少ない日本にとって重要な意味合いを持っている。

安倍政権は、尖閣諸島沖での領 海侵犯や、南シナ海でベトナムやフィリピンと衝突する中国の拡張主義に対して、武器輸出三原則の見直しや集団的自衛権の解釈変更などを行い、「積極的平和 主義」を前進させてきている。ただ、8事例を念頭に法整備を進める集団的自衛権の行使容認と同じく、アジア諸国と連携を深めるにはまだまだ制限が多い。

ODA大綱には軍への供与禁止規定があるし、能力構築支援においても、非軍事分野が中心となっている。安倍政権は海洋警察のための巡視艇供与など、限界ギリギリの範囲で手を打っている。

6月には有識者懇談会が岸田外相に報告書を出し、これまでODA大綱が禁じてきた軍への支援に関しても、災害救助などの非軍事目的ならば認めるべきという趣旨の提言を行った。今後は、こうした軍へのODA供与が認められる範囲を広げていくべきだ。

ま た、欧米諸国が行っている「対外援助協力/ Foreign Aid 」の枠組みなども参考になる。「対外援助協力」は人道支援、経済援助、軍事援助などを多角的に構成し、友邦となる国々を支援する仕組みなので、民生分野が 中心のODAとは異なり、安全保障分野にまで東南アジア諸国への援助の範囲を広げることができる。

アメリカは今、「世界の警察官」から引いていく流れの中で、「イスラム国」掃討作戦を展開している。この状況下で、もし中国がアジア地域で軍事行動を展開したならば、アメリカがそれを仲裁する可能性は低いのではないか。

集団的自衛権の行使容認は、アメリカ一国に国防を委ねられない切迫した事情が背景にある。日本は、ASEAN諸国と連携して抑止力を高めるべく、その具体策を固めていくことが急務と言える。(遠)

 


【関連記事】
2014年9月10日付本欄 オーストラリアが日本から潜水艦購入を検討 防衛産業の発展と中国封じ込めを進めよ
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8401
2014年6月20日付本欄 防衛装備の海外移転で自国とアジアの平和を守れ
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8007
2014年7月14日付本欄 ビザと資源外交で親日度アップ アジア各国と中国包囲網をつくれ
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8132
2014年6月号記事 自民党が選挙後 幸福実現党を後追いする理由
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7727

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クリミア危機の行動から紐解くロシアに対する適切な「視点」

2014-10-14 09:58:27 | 国際ニュース・国際問題

クリミア危機の行動から紐解くロシアに対する適切な「視点」

[HRPニュースファイル1154]

http://hrp-newsfile.jp/2014/1763/

文/HS政経塾4期生 西邑拓真

◆ロシアの行動原理を知る必要性

クリミア危機における、ロシアの一連の動きについて、以前、アメリカのヒラリー・クリントン前国務長官は、「ロシアの今の行動が当時のナチスの行動と似ている」として、プーチン大統領を「ヒトラーのようだ」と指摘しました。

確かに、ロシアによるクリミア編入は、ウクライナ国内のロシア系住民の保護を理由としており、ナチスがゲルマン民族の保護を理由に周辺国に介入していった動きと軌を一にしていると見えなくもありません。

一方で、クリミア編入やウクライナ東部でのロシアの動きは、ウクライナにおいて、ヤヌコービッチ政権に対する反政府デモが生じる前は確認されていたわけではないことからも、単にそれらを「侵略的行動」と必ずしも断定できないと言うこともできます。

また、バランス・オブ・パワーの観点から見て、特に、昨今の中国の軍事的拡大は、日露両国にとって大きな脅威になっているのは周知の通りです。そこで、望ましい日露関係の構築を進めていくためにも、今一度ロシアの行動原理というものを明らかにしていく必要があると思われます。

◆「リアリズム」とは何か

ミアシャイマー(2014)は、「ウクライナ危機は、国際政治では依然としてリアリズムが重要であり、それを無視すれば大きなリスクに直面することを物語っている」と指摘しています。

リアリズムにおける、国の最終目標は「自国の生き残り」です。世界は「無政府状態」の中にありますが、諸国家はこの最終目標を達するために、与えられた情報を駆使して、バランス・オブ・パワーを調整し、それを自分たちに有利な方向へ変化させていきます。これがリアリズムの立場です。

◆地政学上のウクライナの位置づけ

ところで、地政学上、ロシアにとってウクライナは、どのような位置づけにあたるのでしょうか。

1812年のナポレオンのフランスによるロシア遠征、1916年のドイツ帝国などからなる中央同盟諸国軍によるロシア帝国へのブルシーロフ攻勢、1941年のナチス・ドイツによるバルバロッサ作戦など、西欧諸国によるロシアへの攻撃の際、ウクライナは「横切る必要のある国家」として捉えられています。

これらの事柄からも、ウクライナは、ロシアにとって重要な緩衝国家に相当すると述べることができるわけです。

1990年以降、NATOは東方へ拡大し、NATO加盟の布石と位置付けられるEUも拡大を続けています。また、ウクライナに欧米の価値観を浸透させ、同国をロシアから引き離すための民主化促進に対し、欧米が資金援助している実態も指摘されています。

こうした背景の中で、2013年、ヤヌコービッチ前大統領がEUとの間で連合協定の締結を行わないことを機に、ウクライナで反政府デモが生じます。そして、同氏のロシアへの亡命を経て、ロシアはクリミア編入を行うことになったわけです。

ロシアのウクライナ情勢での一連の動きに対し、それらを「侵略的」と捉える向きもある一方、別の観点として、ロシアは、同国にとって重要な緩衝国が欧米から侵害を受けたことに対する、リアクションをとったのにすぎないという見方もできることがわかります。

それに従うと、ロシアの行動は、あくまでもリアリズムに則っている一方、欧米は「民主化」を盾にした外交行動をとる中でリアリズムを軽視し、ロシアの立場を十分に解していなかったと述べることができます(ミアシャイマー,2014 参照)。

◆北方領土問題解決の鍵は、日露間でのwin-win関係の構築

さて、リアリズム論における「パワー」に相当するのが「軍事力」であり、それを担保するのが、人口および経済力からなる「軍事的潜在力」です。

1969年の中ソ国境紛争を機に、中露関係はこじれた状況にありましたが、現在の両国間は「戦略的パートナーシップ」として「長期的で、些細なことでは争わない二国関係」にあるとされています。石郷岡(2013)はこのような状況を、「表面上は笑顔を見せ、しっかりと握手をしながら、裏では、厳しい対立と駆け引きを繰り広げている」関係にあると表現しています。

その中で、双方にとってメリットが享受されることを念頭に、2004年に中露国境協定が結ばれました。これで、1994年の画定分と合わせると、全ての国境が画定したことになり、両国間の懸念事項となっていた国境問題が解決に到りました。

しかし、一方で、軍事的にも経済的にも拡張・拡大を続ける隣国・中国のパワーは大きな脅威として、ロシアに映っているのは間違いありません。

そのため、ロシアは、「バランシング(他国と同盟関係を結んだり、自国の防衛費を向上することによりバランスを保持する戦略)」を行い、自国のバランス・オブ・パワーを維持するために、日本との緊密な関係を築いていきたいという願望を持っていると考えられます。

日露間での懸念事項として「北方領土問題」がありますが、中露国境策定に見られたwin-win関係の構築の原則が、その解決のカギになると考えられます。そして、それがバランス・オブ・パワーの観点からの、日露間の望ましい協力関係の形成につながると期待できるわけです。

日本は、長期的視座から国益を追求していくことを前提とした上で、ロシアの持つ「ニーズ」とは何かを考え、それをロシアに対する外交戦略に落とし込み、プーチン大統領に「柔道技」として仕掛けていく必要があります。その「ニーズ」を探る視点こそ、「リアリズム」から求めることができるのではないでしょうか。


参考文献
石郷岡建著『ウラジミール・プーチン-現実主義者の対中・対日戦略』(2013年, 東洋書店)
奥山真司著『地政学-アメリカの世界戦略地図,』(2004年, 五月書房)
ジョン・ミアシャイマー著『大国政治の悲劇』(2008年, 五木書房)
ジョン・ミアシャイマー著『悪いのはロシアではなく欧米だ』(2014年, Foreign Affairs Report 2014 NO.9所蔵)


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「ドラえもんに親しみ持つな」 中国共産党の機関紙が警告

2014-10-14 09:56:09 | 中国・北朝鮮・共産党・尖閣国防問題

「ドラえもんに親しみ持つな」 中国共産党の機関紙が警告
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8560

中国・四川省成都市の共産党委員会の機関紙が、日本の人気漫画「ドラえもん」には「政治的な意図が隠されている」ため、親しみを持たないよう警告する論評を掲載したことが話題となっている。

だが記事では、「政治的意図」が、どのような内容を指すのかは明確にしていない。さすがに中国国内からも批判が起こり、中国共産党の思想統制を疑問視する人は多いようだ。

日本人なら誰もが感じるだろうが、「ドラえもん」に政治的な意図があるとは思えない。仮にあったとしても、その内容に目くじらをたてる中国共産党のほうが問題である。しかしよく考えてみると、「ドラえもん」は、今の中国に必要な考え方を提示している漫画と言えるかもしれない。

例えば、漫画『ドラえもん』15巻には、「どくさいスイッチ」という秘密道具が登場する。「ジャイアンなんかいなくなってほしい」と言うのび太に対し、ドラえもんは「どくさい者というのはね、自分ひとりの考えで世の中を動かそうとする人のことだよ」と話し、自分にとって邪魔な人間を消すことのできるスイッチをのび太に与える。果たして、のび太はどうするのか……という話だ。

この話は、独裁主義がいかに危険なものであるか、という教訓を含んでいる。

また、映画にもなった大長編ドラえもんシリーズ『のび太と雲の王国』は、「天国」の存在を信じるのび太が学校でクラスメイトにからかわれ、ドラえもんと協力して天国をつくろうとしていたところ、本当に天上世界の住人たちに遭遇し、彼らのある「計画」を知ってしまうというエピソードだ。

確かに、こうしたドラえもんのストーリーは、独裁体制や唯物論・無神論を信奉する中国共産党にとっては、都合の悪い話かもしれない。

最近では、中国共産党中央宣伝部が中国国内の報道機関に対して、香港のデモを「不良情報」とし、報道しないよう通達していたことが明らかになっている。中国の人々には、むしろ積極的に「ドラえもん」の漫画やアニメを観てもらい、自由や民主主義を大切にする国へと生まれ変わってほしい。(賀)

 

【関連記事】
2014年8月19日付本欄 「あんなこといいな」をやってみる ドラえもんの「ひみつ道具」を作る企業連携プロジェクト
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8294
2014年11月号記事 そもそも解説 中国バブルはなぜ潰れない!? 恐ろしい「習近平の経済学」
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8463
2014年3月号記事 中国・新疆ウイグル自治区の実態に迫る - 態勢のカシュガル潜入レポート
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7262

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10月13日(月)のつぶやき

2014-10-14 01:29:37 | ツィートまとめ

ブログを更新しました。 『GHQの呪縛、プレスコードは生きている』
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2 件 リツイートされました

四季報『業界地図』に「宗教」欄が出現 「宗教はビジネス」という論調には警戒が必要 | ザ・リバティweb goo.gl/pa1214
宗教はビジネスではない。利益追求のみを目的とした事業ではなく
「尊い仕事を支えたいという信者からの「お布施」は対価性がないもの」


中国資本の土地買収に2つの意図 アメリカの超一流ホテル・ウォルドルフ・アストリアが中国資本に売却 | ザ・リバティweb the-liberty.com/article.php?it… @thelibertywebさんから


パラオ共和国に今でも残る「大和魂」 | HRPニュースファイル hrp-newsfile.jp/2014/1761/


ブログを更新しました。 『2015年大河ドラマ、吉田松陰先生!・・・だけど・・・』
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@today_hokkori_: 今時の台風で日本中のソーラーパネルがどういう末路を辿ったかキチンと報道すべき。 
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生徒に正義も示せないなら、教師の資格はないよ。RT @herobridge: みんな素直に「あいつは俺の話を聞かない」と言えばいいのに。この世には、正義も客観的な事実も存在しない。存在してもそれを見極める事ができる人間は君でも僕でもない。僕らは、自分の目を通して見た物を…#英雄橋

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「金正恩は平壌の別荘でリハビリ中、1カ月前に両足首を手術」(中央日報日本語版) - Y!ニュース headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141013-…


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