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Mikuのブログ

長時間労働で揺れるヤマト。実はグローバリズムの「被害者」だった

2017-03-31 13:52:44 | 政治・国防・外交・経済

http://the-liberty.com/article.php?item_id=12798

《本記事のポイント》

  • ヤマトのアマゾンの運賃は平均以下
  • アマゾンの経営は人間機械説?
  • グローバル企業特有の問題も浮き彫りに

 

宅配業界でシェア約5割を誇るヤマト運輸が揺れている――。

 

2月下旬、一部のドライバーが昼食休憩すらとれず、長時間労働が常態化していることが判明した。ヤマトはサービス見直しなどで労働環境を改善させるとしている。 

背景には、インターネット通販の急成長を受け、宅配業者が「送料無料」「即日配達」などのサービスを展開し、競争が激しくなっていることがある。 

 

アマゾンの運賃は平均以下

ドライバーの負担が大きくなった一因は、米通販大手アマゾンの配送だ。ヤマトは年17億個(2015年度)を超える荷物を配達している。うちアマゾンは約3億個で全体の2割弱を占め、増加傾向にある。 

アマゾンは最大の顧客であるが、運賃は適正価格とは言えない水準である。1個当たりの単価は約250円で、ヤマトの平均単価約570円を大きく下回る。 

あまりの安さに、佐川急便は13年にアマゾンの宅配から撤退した。その後、佐川の売上は少し下がったものの、逆に本業での利益は大幅に増加。一方のヤマトは、アマゾンの配送で売上が伸びたが、利益は減っている(下図)。

 

 

つまり、アマゾンにとって、ヤマトは「安上がりの下請け」と言える。問題発覚を受け、ヤマトは大口顧客と運賃交渉を行う予定だが、労働問題の改善につなげるためにも、適正な価格にすべきであろう。 

 

人間機械説の経営か?

アマゾンは1994年に創業した若い企業で、”効率至上主義”の経営で急拡大している。 

同社のアメリカの倉庫では、極端なまでに効率性を求めている。従業員は、巨大な倉庫を歩いて商品を収集・配送する作業を行う。商品の地点を示す端末には、取りに行くまでの制限時間がカウントダウンされ、食事時間も「29分59秒」という形で定められている。 

あらゆる作業が秒刻みで管理される従業員に考える暇はなく、精神的に追い詰められてしまうわけだ。これを見ると、英作家ジョージ・オーウェルが警告したように、人間性より効率性を優先する「人間の機械化」に立脚した経営を想起してしまう。 

 

グローバル企業特有の問題も

さらにアマゾンは、グローバル企業特有の問題も抱えている。各国の税制の違いを利用し、進出した国に税金をほとんど納めていない。 

オーストリアのケルン首相は、アマゾンなどの自国への納税額は、ソーセージを売る屋台1軒分より少ないと批判している。 

日本でも、国税庁が2009年に、課税漏れに対して罰則を課そうとしたところ、アマゾンは「アメリカで納税している」と言い張り、結局、課税はできずじまいに終わった。日本で約1兆円の売上をあげているのに、税金をまともに納めないのは異常である。 

グローバリズムの先には何がくるのか。ヤマトのドライバーの”犠牲”はそのしわ寄せが具体化したものと言える。

(山本慧)

 

【関連記事】

2017年3月20日付本欄 働き方改革に見る「共産主義化」の嫌な流れhttps://the-liberty.com/article.php?item_id=12730 

2017年1月31日付本欄 安倍首相「勤務間インターバル規制」に前向き 規制よりも生産性を高める業務改善をhttps://the-liberty.com/article.php?item_id=12541

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清水富美加さん主演映画「暗黒女子」公開 暗黒すぎて観て後悔? あまりに気の毒

2017-03-31 13:39:15 | 映画・ドラマ・芸能・スポーツ

http://the-liberty.com/article.php?item_id=12799

《本記事のポイント》

  • 映画「暗黒女子」は清水富美加さんが主演していることで知られる
  • 同作は「イヤミス」(嫌な気持ちになるミステリー)の典型
  • 演じる俳優が苦しみ、社会を暗くする映画をもてはやすべきではない

 

近年、観たり読んだりすると、後味が悪く、結末が悲惨で、イヤな気持ちになるが、何だかクセになるというミステリーを「イヤミス」と呼び、もてはやす風潮がある。 

4月1日、全国で公開される映画「暗黒女子」は、その象徴と言える作品だろう。 

映画の宣伝文句には、「イヤミスの新たな傑作!」「”裏切り”エンターテインメント」「全員悪女で嘘つきがダマしダマされる!」などと、過激な言葉が並ぶ。 

幸福の科学に出家した、清水富美加(法名・千眼美子)さんが主演していることで、多くのテレビや新聞が取り上げたため、公開前から多くの人の知るところになった。 

 

女子高で起きた謎の死をめぐる物語

物語の舞台は、セレブな女子高生たちが通う、私立の女子高。ある日、この学校の経営者の娘・白石いつみ(飯豊まりえ)が、校舎の屋上から落下し、謎の死を遂げる。 

やがて、いつみが会長を務めていた文学サークルの部員の誰かが彼女を殺したという噂が流れる。 

サークルの会長を引き継いだ、いつみの親友・澄川小百合(清水富美加)は、「いつみの死」をテーマに、部員5人で順番に自作の物語を朗読する定例会を開く。 

朗読の中で、それぞれが異なる”犯人”を告発するため、誰が本当の犯人か部員たちは疑心暗鬼になるが、最後に衝撃的な真相が明らかになる――。 

 

グロテスクな映画を観続け、金縛り、憑依現象に襲われる

清水さんは昨年の夏、この「暗黒女子」と、今年夏に公開される映画「東京グール」の撮影の時期が重なっていた。この頃のことを、清水さんは自著『全部、言っちゃうね。』で、こう明かしている。 

「ある映画の撮影に入る前の役作りとして、恐怖感や殺人などを日常的な感覚として身につけるために、ホラー映画とか、血がいっぱい出るグロい映画をたくさん観てたんです。やるんだったらしっかり、ぬかりなくやりたいし。……俳優ならそのくらいあたりまえだと言われてしまえば、その通りなんですけどね。 

最初はつらかったんですけど、何本か観ているうちにだんだん、人を殺して、死体を分解して、内臓を捨ててっていうのを観ても、マヒして、全然、何も感じなくなってきて。」 

その後、清水さんは、毎晩金縛りにあって眠れない日々が続いた。また、体から意識が追い出され、自分の意思とは関係なく、口が勝手に「われわれはお前たちを絶対に許さない」と言い続けて止まらなくなる現象に襲われた。これは、宗教的には「憑依」と言える。 

 

映画の影響で小学生が同級生を殺害

憑依とは、本人の心と霊が同通(波長同通)することで、霊を引き寄せ、肉体に宿っている魂が影響を受ける現象のこと。簡単に言えば、テレビのチャンネルを合わせることで、飛び交っている電波をキャッチするようなものだ。 

2004年に長崎県佐世保市で、小学6年の女子児童が校内で同級生を殺害するという事件が起きたが、加害者の女児は、国家の命令で中学生同士が殺し合う映画「バトル・ロワイアル」のDVDを繰り返し鑑賞していたという。 

ちなみに、同映画のキャッチコピーは、『ねえ、友達殺したことある?』だ。 

この事件を受けて、社会的な影響の大きさから、当時、同映画の続編DVDの発売が延期された。 

「暗黒女子」も、観る人に、一体どんな影響を及ぼすのだろうか。 

 

気の毒な状況に追い込まれていた清水さん

清水さんは、何とか与えられた仕事をやり遂げようと、グロテスクな映画の撮影にも歯を食いしばって臨んだ。 

結局、体力的にも、精神的にも追い込まれ、仕事ができなくなり、従来から信仰していた幸福の科学に救いを求めた、というのが一連の騒動の実態。あまりにも気の毒である。 

どんな映画を観るかは一人ひとりの自由だろう。しかし、それを演じている俳優たちが、画面の裏で人知れず苦しんだり、観ている人々に「人を殺してみたい」「だまされる方がバカだ」などという気持ちを持たせ、社会を暗いものにしたりするのであれば、「イヤミス」などと言って、もてはやす気にはなれないのではないか。

 

【関連記事】

2017年2月21日付本欄 清水富美加さん「月給25万、その他はボーナス」の構造自体が奴隷契約 ――事務所は「年収1500万」を主張するがhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=12612 

2017年2月13日付本欄 ドクターストップがかかった清水富美加さんに「仕事してから辞めろ」と言えるのかhttp://the-liberty.com/article.php?item_id=12581 

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2017年4月号 第二の「清水富美加」を救う7つの方法 - テレビが言えない 芸能人の「奴隷労働」http://the-liberty.com/article.php?item_id=12644

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