一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

政治家脳

2011-05-13 | まつりごと

数日前のネタですが、菅総理の浜岡原発停止要請について、「小幡績PhDの行動ファイナンス日記」の慧眼

天才 菅直人 浜岡事件  

彼ほど徹底したポピュリズムを目指し、かつ人気が上がらない総理は歴史上存在しないが、政治家としての面目躍如だ。  
中部電力が抵抗すればするほど、経済界の重鎮が反発すればするほど、自民党や民主党内の良識派が玄人的な批判をすればするほど、彼は英雄になる。既成勢力と戦う革命的運動家として。小泉の手法を野党的に反社会活動家として応用したらこうなる。  

浜岡原発を止めることにも一定の意味はあると思うのですが、問題は止めた後の電力事業のありかたや原発政策で、「止める」ことで思考停止に陥らないことが大事だと思います。

一方で浜岡原発のある御前崎の西の浜松は(現在は参議院比例区ですがかつて静岡7区から初当選した)片山さつき氏のお膝元です。朝生などにもよく登場される氏が黙っているわけはないと思い、ブログを見てみました。  

浜岡原発、4、5号機、津波堤防ができる約三年後まで停止要請、石井、那谷屋、フィリピン遊興出張がバレた日に?  

なぜ、今、54の原発の中で、しかも、3月30日の菅政権による緊急安全対策は、浜岡もクリアした、と自ら発表した後で、停止要請? 原発比率四割超の関西電力に無理させ、中電にも、すでに夏乗り越えが苦しいのが見えている東電にも提供させる??そのためには、福井県知事が難色を示している美浜を再開する?  
東電エリアは、真夏に備えて、Gウィーク連日操業など、3月から覚悟して自主計画をやり始めてます。
しかし、自動車はじめ、主要製造業がみっちり立地し、雇用も支えている東海、中部では、今回の根回しなしの、突然の停止は、織り込んでいません。 
どうせ、超法規的にやらせるなら、そのめどをつけてから発表しないと。

浜岡原発停止理由の資料から意図的にぬけていた?今年初めの福島第一第二の地震確率、0、0%!!?  

残念ながら、論点としてはマスコミや評論家と同じで、独自の切り口や語り口がなく迫力が欠けています。 
ゴルフや委員会資料は「野党議員の揚げ足取り」になってしまっている感じがします。  
片山氏の言っていることは「間違ってはいない」と思うのですが、政治家的またはポピュリズム的な発言としては、菅総理の方がはるかにインパクトがあります。  

菅総理のやり方の是非は置くとしても、片山氏が浜岡原発問題で埋没しないためには、正論だけでなくを政治的にインパクトのある切り口をかぎつける「政治家脳」を磨く必要があるように思います。
具体的には、浜岡原発の停止以降に焦点を当て、将来に向かってどのような意味を持たせるのか--再開の基準、他の原発との関係、電力の安定供給についての考え方の整理など--という将来に向けての議論の中で新しい戦線を構築すべきだと思います。

それは政治的な注目を集めるためだけでなく、現実的にも意味があると思うのですが。


余談ですが、櫻井よしこ氏も同じハマり方をしているみたいです。(孫引きですが以下参照)
浜岡原発停止をめぐる櫻井よしこ氏の詭弁
しかも、中身が上で紹介した2つのブログに似ている(元ネタにしたのかな?)ので、オリジナリティという点でもいまいちなところが残念です。

コメント
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