ちょっとひっかかったのでリツイートしたこちら
何で引っかかったのかと思ったら引用先で参照されている本を読んだことがあったんですね。買おうと思って商品説明を見て気がつきました(苦笑)
そのときのエントリはこちら。
この本では飛躍的に向上したコンピューターの記憶容量と計算速度を利用して極めて大量のデータを回帰分析にかけて、有意な因果関係を探る「絶対計算」がマーケティングに威力を発揮していることが実例を挙げて説明されています。
Tweetの引用先ソーシャルゲームが大流行する「薄気味悪さ」ではこの本から「痛みポイント」という概念を取り上げています。
例えばカジノ経営の米ハラーズは、「顧客を逃がさずにどこまでお金を搾り取れるかについて、実に高度な予測を使っている」という。スロットマシンなどの使用状況や勝ち負けなどをリアルタイムで監視し、その顧客の年齢や居住地の平均年収といったデータと組み合わせて分析する。これにより、顧客がお金をすっても楽しんでまた来店するのはいくらまでかを予測し、「この魔法の損失額数値を『痛みポイント』と呼んでいる」(46ページ)という。
このカジノでは、顧客が痛みポイントに近づくと、店のおごりでレストランに案内するといったこともしているそうだ。(中略)
ジンガがこうした統計手法をCity Ville(注:本稿で取り上げている米の人気ソーシャルゲーム)で使っているかどうかは不明だが、ユーザー行動を追跡して予測に利用する技術がエンターテインメント分野に広がっているのは間違いない。
僕はソーシャルゲームはやらないのですが、はまっている友人の話を聞くと雰囲気はわかります(新規客を誘うとポイントになるのか知らんが、たまに誘いが来ます)。
そこにつぎのTweetにあったのがペニーオークションめぐるトラブル増加、弁護士会など実態把握へ
これは記事を見る限りでは詐欺っぽいのですが、これを真っ当な商品を提供しサクラのいないオークションにしたうえで上の「痛みポイント」を利用して、たとえば「落札できなかったら入札に使った○○以上のポイントは戻ってくる」とかのサービスをつければ、実質的には○○ポイントは損なのですが、けっこう繰り返して参加する人も増えるかもしれません。
そういう合法ではあるものの射幸心をギリギリのところまで煽るビジネスが増えるのがいいのかどうかは別ですけど。
その意味ではパチンコの出球制限は「射幸心を刺激して『痛みポイント』のハードルを上げる」ビジネスへの規制とも考えられます。
パチンコは人口が膨大なので、景品交換比率とか来店客のプロフィールだけでなく遊興費の出所(絶対額・可処分所得に占める割合、調達金利)などのデータも入手できるなら非常に興味深い統計データになりそうです。