一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

考えつづけること

2005-06-17 | よしなしごと
昨日の記事へのHardWaveさんのコメントをいただいて考えた事。

マスコミばかりでなく、受け手側も二次元的構図を受け入れやすい(それしか受け入れない)ところがあるのではないか、というご指摘。

確かにわれわれ自身、身近な問題でも善悪二元論で整理することが多いですね。
必ずしもマスコミの影響、というだけではなく、学校のホームルームで「掃除当番をサボる人はいけないのでやめましょう」というあたりから「何が正しい」「何が悪い」という白黒をつける癖がついてしまっているのかもしれません。

子供の教育(社会の基本的ルールを習得する)には善悪の区別が大事なのですが、大人になって世間とふれるようになると「どちらにもそれなりのいい分がある」というところが多く、それに適応することが求められるわけです。

昔、高度成長期の頃は、既存の権威や既得権益をもつ人の意向を信じてわき目も振らずに働けば皆が豊かになってハッピーだったわけです。
しかしバブル崩壊以降(低成長期、または日本が成熟した?)は、既存の権威がゆらぎ、皆困ってしまったわけです。

特に、低成長期になると、一所懸命働かなければいけないし、同時に自分の一所懸命の方向性が正しいかどうか自体も検証しなければいけなくなってしまいました。
資格取得ブームなどはこの典型ですね。

でも、「常に考えつづける」ということは相当しんどいことで、それが限界に来ると、逆に判断停止をしてしまい、価値基準を他人に依存する局面が出てきがちになります。
(うつにならないためには、脳の防御反応としては正常なのかもしれません)

なので、以前にも増して、なにか躓いた人々に対するバッシング(政治家、官僚、JR、日本航空etc)が激しさを増しているように思えます。

それが若貴問題のようなワイドショーネタならいいのですが、国のあり方にかかわる問題も善悪二元論で議論されているところが、ちょっと心配です。

郵政民営化問題などはその典型で、「人生いろいろ」などと言いながらもYesかNoかという判断を常に迫る小泉首相のスタイルは(ある意味時代の流れに乗っているのかもしれませんが)これからの日本を考えるに当たっては国民がそろそろ卒業すべきなのかもしれません。

さらにもっと悪いのは「悪者」を見つけられないで、しかも何となく具合が悪い状況になると「全員がいい」または「全員が悪い」というところで判断停止してしまう事です。

最近の日中関係、特に歴史認識問題なんかそのものですね。

また、ホリエモンの「金で買えないものはない」発言をめぐる議論にも、そういう原理主義的対立の構図を感じます。
貨幣は何でも買えるから貨幣なんだけど、逆にそれ以上のものではないのに、貨幣価値だけで幸福とか成功を定義できるかどうかという不毛な議論が多すぎるような感じがします(だって、世の中成金と清貧だけしかいないわけじゃないですから・・・)


なんかとりとめがなくなってしまいましたが、多分これからの世の中はもっと複雑になってくるの中で、思考停止をしないこと、考えつづける事が大事になってくると思います。

たとえば「外資外資と言ったって、日本の不動産に投資したら持って逃げるわけに行かないのでお金が落ちて活性化するのは日本なんだから」という星野リゾートの社長さんのような柔軟な考えがこれからは求められるんでしょう


そう言う意味では、blogが普及して、いろいろな人のいろいろな考えに触れることができるよになったことはいいことですね。
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国論二分!?

2005-06-16 | 余計なひとこと
以前フジテレビvsライブドアで盛り上がっていたときに、どなたかのblogで

マスコミは「A対B」という二元対立をあおるのは得意だけど、登場人物が3人になって三次元の世界になると、構造が複雑になって読者がついてこない(自分がうまくかけない?)からいやがる、

という話が載っていました。
(このときはSBIの北尾氏が出てきて、急にマスコミの記事の歯切れが悪くなったというあたりの話でした)


その伝でいくと、今回の若貴騒動はマスコミのもっとも得意とする世界ということになります。

確かにそのとおりで、しかも、若貴双方が週刊誌を使っての代理戦争をしているのか、週刊誌が代理人を買って出ているのか、電車の吊り広告を見るだけでもものすごい盛り上がりを見せていますね。
露出量だけで言ったら、郵政民営化以上の国民的関心事、ということになります。


しかも今回の二元対立はそもそもが兄弟喧嘩なので第三者が出てくることもなさそうだし、当分続くんじゃないでしょうか。


以下は僕の勝手な予想です。


今後絶対出てくると思われる記事:「あなたは若派?貴派?有名人(or街頭)インタビュー」

今後誰かのblogでやってもらいたいこと:関係者(各誌、母親、元お手伝いさんetc.)がどっちの陣営に属しているかの一覧表

さすがにここまではないだろう(あったらびっくり)ということ:相続争いが裁判所に持ち込まれて、あの鹿子木裁判官が一刀両断の判決を書く(あ、相続事件は家庭裁判所の管轄ですね残念、残念)
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いい講演を聞きました

2005-06-15 | あきなひ
今日は軽井沢の星野リゾートの社長の話をセミナーで聞きました。

星野リゾートは中軽井沢の老舗旅館星野温泉を母体に、リゾートホテルやエコ・ツーリズムなど斬新な経営で有名。

個人的にも、軽井沢に行くと外来入浴(最近は専用の「トンボの湯」という浴場ができた)などでよく使わせてもらっています。
実はメルマガの読者だったりもします


いろいろ参考になる話が多かったのですが、いちばんなるほど、と思ったのが、日本のリゾートホテル(温泉旅館も含めて)がなぜうまくいかないか、という話。

日本のリゾートホテルは、日本人が同じ時期に休むために、GWと夏休みは過剰需要で、それ以外は供給過多。
そうすると、過剰需要のときは経営努力をしているホテルもそうでないホテルも満室だし、それ以外は経営努力をしてもそれほど稼働率はあがらない(結局通年だと30~50%の稼働率にしかならない)。

一方で「リゾートの活性化のためには人材育成が大事」などと言われるが、結局は「いい人材を集めるには、いい待遇」というのが鉄則。しかし稼働率が60%を越えないと、他業種に対抗できる給料を払えない。

そうすると、ホテルの競争力・魅力を向上させようとしないで、過剰需要のときに稼ぐだけ稼ぐという「刈り取り型」の商売になってしまい、長期的には顧客を失ない続ける(海外旅行との競争に負ける)という悪循環になっているとのこと。


「リゾート運営の達人」を起業ビジョンにかかげ、顧客満足をいかに利益につなげるか(たとえばどの顧客満足の要素がリピーター確保につながるか)をきちんと分析し、また従業員にも顧客満足度の向上を図るインセンティブを与えるなど、すごく真っ当かつ論理的な経営をしている。


たとえば日本の旅行代理店は、国内旅館に対しては部屋を押さえても、売れなければ「返品」できるというとても有利な契約をしているが、それは日本の旅館が送客を依存しているからで、現に日本の旅行代理店も海外のホテルとは部屋の買取をやっているわけだから、きちんとした経営をして国際レベルの競争力をつければ交渉力もまし、有利な条件を勝ち取れるはず、というあたりは説得力があった。


ちなみに、星野リゾートの本館(旧星野温泉)が今年7月にリニューアルオープンすめざし建て替え中だが、10年前に近くに作ったプレストンコートというホテルは通年で75%!(これは今までのリゾートホテルの常識から言うと破格)の稼働率だそうだ。


また、ここ数年は破綻したリゾートの再生事業に乗り出しており、リゾナーレ小淵沢(元マイカル経営、建物はマリオ・ベリーニ設計。人口造波装置つき屋内プールなどもあるバブル期を代表するリゾートホテル)、アルツ磐梯スキー場(地元3セクが900億円かけて開発した有数の規模を誇るスキー場)、アルファ・トマムの運営を受託している。また最近、温泉旅館の再生事業のためにゴールドマン・サックスと提携するなど、その運営力が脚光を浴びつつあります。
ちなみに外資との提携についての質問に対し「外資って言ったって温泉旅館ごと外国に持ってっちゃうわけじゃなく、日本の旅館業が活性化するのだから、外資の金だから云々にはこだわりません」というあたり、非常に気持ちがいいものの考えをする人だな、という印象でした。


そのほかにも、個々の顧客満足の要素と顧客行動との関係の分析とか、リゾート再生のための各リゾートにおけるコンセプト作りの話とかも面白かったのですが、長くなってしまうのでまたの機会にします。


しかし、(専門用語とか妙な造語・概念図を使わずに)平易な言葉と(複雑な数式を振り回さずに)簡潔なデータを用いて、かつ論理的にわかりやすく経営について説明できる人って、経営者や経営コンサルも含めて少ないよなぁ、と改めて思いました。



リゾナーレとアルツは破綻前に行ったことがあるので、また今度ぜひ行ってみようと思います。
また、星野温泉はオープン当初は大人気(自由な時間を過ごせる新コンセプトの温泉旅館にするらしい)でしょうから、しばらくたってからにしたほうがよさそうですね。

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あしびきの

2005-06-14 | あきなひ
あしびきの山鳥の尾のしだり尾の長々し夜をひとりかも寝む
               柿本人麻呂

「あしびき」は「山」の枕詞、「山鳥の尾のしだり尾の」は「長」の序詞と解説されていますが、個人的には、会議でやたら長い前振りをする人(または発言時間の割に中身のない人)を「あしびき系」などと陰口をたたいています。


ところでこの句は母音で整理すると
A9 I9 U1 E1 O11
と圧倒的に後舌母音(硬母音)が多く、音韻的には明るいトーンであることがわかります。

「ひとりかも寝む」といっても、相手を想う気持ちはわかるが、切なさとかわびしさは今ひとつ伝わってこないのもそのせいでしょうか。
何となく「君を想って寂しい」と言いながら言外に「君も寂しいだろう?」と言っているような気がしませんか?(単に技巧的過ぎるのが鼻につくだけかもしれませんが)


一方で「あしびき作戦」は、取引先との交渉において、過去の友好的な歴史とか、ここにいたる経緯とかを縷々述べながら、事態の収拾をはかる手段としては有効なときもあります。

そういうときはやはり明るいトーンの台詞回しが重要ですね。
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クール・ビズ

2005-06-13 | 余計なひとこと

本当はbusinessの中身が"cool"であることの方が大事なんですけどね・・・

自戒をこめて。
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ゆびきりげんまん

2005-06-12 | あきなひ
♪指きりげんまん、うそついたら針千本飲ます♪

の話をしようとして、ふと、この「針千本」は
魚の「ハリセンボン」

のことじゃないよなぁ、とちょっと心配になってしまいました。


そこで調べてみると、そもそも「指きり」は、昔の遊女が、好きな男に指を切ったり、髪を切ったり、入れ墨を彫ったりして愛情の証を立てるところから来ているようです。

そして「げんまん」は「拳万」で、約束を破ったときは拳で一万回たたくぞ、ということ。
(「バカバカバカバカ!」とかいって拳で叩くイメージでしょうか・・・?)

「針千本」は「拳万」と対句(「鶴は千年、亀は万年」のように)になっているんですね。


で、やっと本題

※このあと、小難しい話がちょっと続くので、面倒な方は****の間を飛ばして読んでください

*********************

最近の「訴えてやる!」系のTV番組にも見られるように、最近はちょっと何かあるとすぐ「損害賠償請求するぞ」という人(会社)が多くなりました。

それも理屈があればいいんだけど、とにかく何か約束違反や(ひどいものだと)自分の思っていたように物事が運ばないだけですぐ「損害賠償」ということになります。

それが契約にも反映して、「なんでもかんでも一切合財損害賠償請求するぞ」というような文言を入れたがる人も多くなってます。

ただ、こういう契約は実は有利でも何でもないことが多いです。

裁判になった場合、契約違反と損害の因果関係や損害額を立証するのは訴える側であるのが原則なので、不愉快だからといって自分の考えた金額満額を裁判所がみ認めてくれることはありません。
周到に条項を書けば、立証責任を相手に転嫁したり賠償の範囲を拡大することもできますが、あまりガチガチの条項では相手がウンと言いません。

しかし担当者(または上司)の情感処理のために、実効性のない契約条項を入れることがたまに起きます(こういうときは相手の事情とはいえちょっと哀しくなりますね)。


では、こちらが契約違反されると困る側のときはどうするか、というと、「損害賠償額の予定」というのを使うことがあります。
これは、民法420条に「当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。この場合において、裁判所は、その額を増減することができない。 」とあって、損害賠償額について、あらかじめ双方で合意していれば、損害額の立証は不要になります。

ただ、これも悔しいからといって「1兆円」などと言っても(取引の規模が1兆円クラスならさておき)公序良俗違反として条項自体が無効とされてしまいます。
また、公序良俗違反でなくても相手が明らかに支払えない金額を書いても、相手は「いざとなったら払ったら会社が潰れるのであなたも困るでしょう、と開き直ればいいや」と高をくくられる可能性があります。

結局契約をまじめに守ってもらうのが目的なので、こういう場合は(取引や相手の規模にもよりますが)「5千万円」などと「払えなくはないがイタい金額」を設定するのがポイントです。
これくらいの金額だと、相手も「開き直ったら確実に訴えてくるだろうな」と考えます。

*********************

前振りがとても長くなりましたが、これを

♪指きりげんまんうそついたら針1本飲ます♪作戦

などと言っています(って、言ってるのは僕だけですが)。

「針1本」だと、約束を破ったときに、にっこり笑って「はい、飲んで」と針を差し出されるかもしれない、という現実感がポイントですね。


これは「約束を破ったら〇〇だぞ」という約束事一般に使えます。

「約束を破ったら別れるから!」というのは、2人の関係によっては現実味のない脅しにしかなりません。
また
「約束を破ったらヨーロッパ旅行につれていけ」というのは、相手の財政状況やスケジュールから実現可能性が低いことがあります。
なので
「約束を破ったら△△買え」とか「約束破ったら□□でご馳走しろ」とかの、それも数万円程度(相手の財政状況によってはそれ以上でも)のペナルティが一番実効性があります。


これは皆さん、既に経験からご存知の事と思います。


なので、「指きりげんまん」をするとき(ほとんどしませんかねw)にも、ちょっと思い出していただければと思います。

※ ただし、子供相手にこんな事を言うと、変なオジサン(オバサン)と思われるだけかもしれませんのでお気をつけ下さい。
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「成果目標」になじむか?

2005-06-11 | 余計なひとこと
うつによる自殺、予防策研究 厚労省、20%減目標

働き盛りの男性を中心に自殺者が増え、7年連続で3万人台が続く状況を受けて、厚生労働省はうつ病による自殺を減らすための初の大規模研究に着手する。自殺率削減の成果目標を設定、全国の先駆的な取り組みを参考に、うつ病で自殺未遂をした人を退院後もIT(情報技術)などを使って相談に応じるなどの対策をして、自殺予防策を示す。
(asahi.com 2005.6.11)

ということだ。

「成果目標」とは、3年半で
〇 自殺率20%削減
〇 うつ病の再発を30%減らす
ことだそうだ。

でも、数値目標が一人歩きしちゃうと、うつ病自体が「好ましからざる病気」として排斥されたり、患者にプレッシャーになったりしないだろうかと、ちょっと気になりました。

冗談でなく、関係者でうつになる人が出ちゃったりして・・・


問題意識をもつことは大事ですが、うつへの対応には「ゆるさ」も必要(「がんばって治しなさい」と言っちゃいけない)らしいので、「成果目標」ということばとなじむのかな、と直感的に思ってしまいました。
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「起業」と「独立」

2005-06-10 | あきなひ
今日はITベンチャーの社長と音楽屋さんと弁護士と食事


社長は童顔で(アメリカに行くといたるところでIDを出せ、と言われるらしい)弁護士はフケ顔なので、並ぶと10歳くらい年齢差があるように見えるが、実は同い年ということがわかり、大いに盛り上がる。


社長曰く「ITベンチャー」とひとくくりにされても、中身はかなり違うので、自分は「インターネット屋」と称している。
ソフトバンク(もはやベンチャーではないか)やライブドアや楽天はもはや投資業だし、サイバーエージェントは広告業、と何をやってるかの区分が大事、という話は納得。

業界各社の社風の話なども聞けて面白かった。


また、音楽のネット配信については、著作権の帰属と収益の配分のバランス(アーチストとレコード会社と日本音楽著作権協会)が適当なのかとかレンタル市場との関係とかについて、各人各様の意見が興味深かった。


ところで、社長の起業の話をしていて、ふと話題になったのは、昔は勤め先を辞めて会社を興すのを「独立」といってたが、いつから「起業」と言うようになったのだろうか、という疑問。


僕のガキの頃は「脱サラ」とかいって話題になったのは、いきなり田舎でペンションを始めたり、ラーメン屋を始めたりという人だったり、サラリーマンの頃の得意先との関係を維持しながら「独立」するというのが基本パターンだったように記憶している。
つまり、既存のビジネスのフレームの中で、雇用される立場から自営業者になる、というので「独立」と言ったんだろう。

ところがIT特にインターネットが発達してくると、いままでにないサービスが新たにビジネスとして成立したりするわけで、そう言う意味からも「起業」ということばがなじむのだろう、という一応の結論になった。

※ ひょっとして雑誌とかでひところ流行った「アントルプレナー」の訳語の「起業家」が流行り言葉になっただけかもしれないけど・・・


何かビジネスを始めるときに、そのビジネスが「起業」=新しい枠組み、と「独立」=既存の枠組み、がどれくらいの割合で構成されているかを考えてみるのも頭の整理としては面白いかもしれませんね。

でも「脱サラ」=雇われ人の立場がいやだから、だけが動機だと、うまくいかないでしょう


それやこれやと話が尽きず、結局2時まで飲んでしまいました。
(なのでこれは翌日に書いてます
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四黄

2005-06-09 | 余計なひとこと
今日、都内某所のホテルのロビーを歩いていたら、4人がけのテーブルの男性が4人ともスキンヘッドというグループを見かけました。

遠目で見てもかなりインパクトがある・・・

季節柄、総会屋さんかな、とも思ったが、皆20代後半から30代前半と、ちょっと若すぎる感じ。
それに、全体的にこぎれいな身なりで、光り物とかもなく、頭部以外は威圧的なところもない。

水泳部の会合か何かでしょうか?
最近若い人で髪の毛が辛くなってくると、五分刈りとかスキンヘッドにしてしまう人も多いですしね。


あまりジロジロみるわけにもいかないので、横目で見ながら通り過ぎました。


そこで思い出したのが、季節はずれですが「月餅」


以前、香港の知り合いに聞いたところによると、伝統的な月餅は蓮の実の具の中に、満月に見立てた塩漬けのアヒルの卵黄が入っているのだそうです。
この卵黄の数が多いほど高級品、ということで、「双黄」(=2つ入り、これがポピュラーらしい)「三黄」などと競っています。

もっとも僕にはちょっと味がしつこい感じがして、季節のお付き合い以外に積極的に食べたいという代物ではありまえんでした


月餅の例えで言うと、さしずめ今日の集団は「四黄」

そう考えると、相当濃ゆいですね

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北朝鮮戦

2005-06-08 | 余計なひとこと
今日は早く帰ってきて、北朝鮮戦観戦。

今ハーフタイムです。
前半は0対0

ところで、北朝鮮もテレビで実況中継しているんだろうか?
アナウンサーによると、報道陣はほとんど日本人(400人!)のようだけど

金正日はNHKのBSを見てたりして・・・

だったら受信料を払って欲しいものだ


では後半!


********************

2対0で勝利

結局最後まで危なげない試合でした。

北朝鮮はコンディション調整に失敗したのか、序盤から選手交代させたり、全般的に動きが鈍い感じでした。
イラン戦のトラブルで前回の日本戦で得点したFWが出場停止になったのが大きかったのかな?

日本は出場が危ぶまれた中澤がフル出場できて、ディフェンスが安定していたのが大きかったですね。

中田、中村俊介、アレックスというあたりがいなくても、全般的にレベルが底上げされている、ということなんでしょう。中盤でのプレッシャーがもっときつい相手でも同じメンバーで対応できたら本物だと思います。

何はともあれ、よかったよかった
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サーモン題です

2005-06-07 | 飲んだり食べたり
今日は昼食時に丸の内にいたので、丸の内OAZOで昼食ということになりました。

「オアゾ」と聞いていたから"oiseau"(鳥)だとばっかり思っていたらちがうんですね・・・
(結局由来はわからずじまいでした)

6Fの鮨 竹山でランチ

前の打ち合わせが長引いた関係で1時近くに入店したので、すぐに入れたけれど、入り口に椅子が並んでいたので、早い時間は結構待つようです。

店内は椅子席とブース(天井までの間仕切り)がいくつかとカウンター。
ブースではガイジンさんがビジネスランチ、というのが丸の内のお約束か

OAZOは丸ビルよりは安いとはいえ、1000円以下のランチはなかなかないなかで、1,000円の「梅にぎり」はなかなかお得
(オフィスワーカーはB1Fのtakeoutか新丸の内センタービルの2,3階で食べろということのようです)

10貫で、ネタもちゃんといていて、味噌汁も美味しかったです。

確かに椅子が並んでいるのもうなづけます。


ところで、この「竹山」は寿司清グループの店舗なんですね。

築地玉寿司も数年前から東銀座でちょっとおしゃれな新業態店「太老樹」を始めたし、だんだん大衆店もフル・ラインアップ化をしてくるのでしょうか。
※寿司屋は板前さんのポスト確保のためにも拡張しないといけないような事情があるのかもしれませんね。


前置きが長かったけど、ここで本題。

最近はどこでも握り寿司のセットに平気でサーモンが入っているんですが、「トロサーモン」と称するのは妙に脂がきついし、やはり鮭は塩鮭を焼いて熱いご飯で食べるものだ、という意識があります。

なので「握り寿司でござい」と出されると、僕はどうも違和感があるのですが・・・

鮭って川を上るわけだから、寿司ネタとしては邪道ですよね。
やはりネタは近海+マグロというのが基本ではないでしょうか
(これって守旧派的考えかしら・・・)


PS OAZOの丸善は品揃えが圧巻で、長居してしまいます。

PS2 今回の表題は、もう15年程度前ですが、どこかのハンバーガーチェーンの「サーモンフライバーガー」かなにかのキャンペーンのキャッチコピーでした。あまりにベタなので、妙に記憶に残ってます。
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ディープ・スロート

2005-06-06 | よしなしごと
元FBI副長官がウォーターゲート事件の「ディープ・スロート」だったと名乗り出たことが話題になってますが、本家「ディ-プ・スロート」といえば、リンダ・ラブレイス。

とはいうものの、アメリカで一世を風靡したポルノ映画、ということは知っていましたが、日本公開のときも「18禁」のはるか手前にいたので名前だけは聞いていたものの、見たことはありませんでした。
※僕にとっては映画もウォーター・ゲイト事件も、後から知った事の方が多い出来事です。


ググッてみると、さすがにヒットするサイトが多いのに驚きます(特に"Linda Lovelace"でhitする英語のサイトは相当多いです)。

あらすじ等は控えさせていただきますがアメリカでもポルノ映画としては記録的な大ヒットだったようで、社会現象に近いものがあったそうです。
※フランク・シナトラは原盤を入手して、自宅で上映会を開いたとか、いろんなエピソードがあるようです。


本人はこんな人だったんですね




普通っぽいとこんな感じです。



「ディープ・スロート」は6億ドル(1972年当時!)の収入を記録したが、リンダ・ラブレイス自身には1円も入らず、出演を強要した(最初の)夫が1250ドルを手にしただけだったとか。
※確かに芸名も安っぽいし、製作者もこんなに当たるとは思わなかったんでしょう。それにしても昔は今以上に搾取がひどかったんでしょうね・・・


その後リンダは1980年代に入り、最初の夫の暴力からポルノ女優までを語った自伝を発表し、ポルノ廃絶運動に取り組んだそうです。

その頃の写真



しかし残念ながら2002年に自動車事故で亡くなりました。享年53歳


本家の方は、FBI副長官以上にタフな人生だったようです。

本当は本人も存命で、反ポルノ活動家としてふたたび脚光を浴びたりしたらよかったのに、と思います。


※リンダ・ラブレイスの経歴について詳しくはこちらをご参照ください。
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目の上のタンコブ

2005-06-05 | よしなしごと
竹島、尖閣諸島、ミサイル発射実験、漁船の不法操業と最近日本海を巡ってきな臭い話題が続いています。

それで思い出したのが網野善彦「日本社会の歴史」(上・中・下)岩波新書

この冒頭に「環日本海諸国図」という、日本海の周辺の地図を大陸側から眺めた形で南北を逆転した地図が載っています。

こんな感じです



本の内容自体は、
日本列島は約200万年前の第四洪積世(氷河期と間氷期が交互に訪れた頃、ホモ・サピエンス)の時代には千島列島と琉球列島が陸地として日本海という大きな湖を囲んでいた。
その後、気候が温暖化するにつれ、1万8000年から1万2000年前(後期旧石器時代)にかけて、今の日本列島が形成されてきた。
約1万年前頃から縄文文化が発達する。縄文文化は日本独自の文化と言われるが、遺跡の出土品からは、旧石器時代から海上交通を通じての交流があったことがうかがえる。

と、その後、従来の陸路・領土を中心とした歴史にかわって、海上交通を通じての文化・通商の交流を軸にした「網野史観」が展開されるわけです。

僕自身、網野善彦氏の著書は好きなのですが、この地図を見て真っ先に思ったのは、歴史とは関係なく

大陸から見ると日本は邪魔だなぁ

ということでした。


ロシアがウラジオストクにバルチック艦隊を回航しようとしても
中国東北部から太平洋航路や東南アジアに輸出しようとしても
韓国の漁船が「遠洋漁業」をしようとしても
北朝鮮が長距離ミサイルを海に着弾させようとしても(!)

日本の近く(領海や経済水域)を通らないといけないことがわかります
※画像ではよくわかりませんが、琉球諸島まで含めるとほぼ完全にブロックしています(それに南端には台湾があります)


つまり、彼らから見ると、日本は何をするにも関係してくる(関係せざるを得ない)、とても目障りな存在なわけです。
※「地政学的に重要な位置」といえば簡単なのでしょうが、「地政学」という言葉の定義や意味合いが一定していないように思えるので、ここでは使いません

一方、日本から見ると、人の領海を侵犯したり、領土でケンカ売ってきたり、外交活動にいちいち文句を言ってきたり、経済水域で不法操業したり、ミサイル実験や核実験をしたり、偏西風の風上で大気汚染を撒き散らしたり、老朽化した原子力潜水艦を放置したりと、何でいちいちつっかかって来るんだよ、といいたくなる部分もあります。


上の地図の事を思い出して、最近の揉め事の背景には、過去の歴史だけではなく、地理的な(近さ以上の)密接さから、(特に中国・朝鮮半島側が)相手を「目の上のタンコブ」と思っている、という事情もあるんだなぁ、と、改めて考えました。

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犬を洗う

2005-06-04 | おイヌさま
ここのところしばらくシャンプーをサボっていたら、本人もちょっと居心地悪そうに、身体をこすりつけたりするようになり、これはまずいとシャンプーをした。

お湯をかけていたり、ゴシゴシ洗っている分にはおとなしくしているが、手を離すとブルブルッと身震いする。

※写真か動画を撮ろうとしましたが、手が1本足りない勘定だったので次回以降工夫して挑戦します

もともと体重が2.5kgくらいしかないので、毛がペタッと身体にくっつくと、針金みたいな本体があらわになって、ちょっと情けない。
体温調節が難しそうだな、と妙に同情をしてしまう。

水をふき取って、ドライヤーとブラッシングをして出来上がり。

パピヨンは直毛なので、とても簡単。(トイプードルのような巻き毛は大変だろうな・・・)

本人もどことなく気分よさそうにしている。

やはりこまめに洗ってやった方がいいな、と悦に入っていた。


しかし、しばらくして浴室乾燥機をかけたら、

風呂場が犬臭い

暖まった空気と湿気で増幅されたにしろ、そんなに臭うものか?、と思いながらも風呂掃除をする羽目になる。
おそらく排水口の入り口にたまった抜け毛が臭いの原因で、それを取り除いたら解決したけど、風呂は結局大掃除してしまった。

まあ、風呂場もきれいになったから、結果的にはいいんですけど、思いがけず半日仕事になってしまいました。

*********************************
(若干の訂正)

その後、臭いの原因は、僕自身がシャンプーしたときに「ブルブル」の飛沫を浴びて、身体は流したのですが顔をちゃんと洗っていなかったことにも原因があった(要は臭いのは僕だった?)ということが判明しました。
犬の名誉のために訂正しておきます
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橋梁談合事件について

2005-06-03 | あきなひ
今更ながら、という感じでもあるのですが、橋梁談合事件について、ちょっと考えてみました。
人の噂も最近では7.5日程度しかもたないようで、既に過去の話になりつつありますが、企業の担当の逮捕で終わり、というのでは問題は改善しないように思うのでちょっと拘ってみました。


公共工事が(自由競争でなく)指名競争入札制度をとっているのは、技術力の劣る「安かろう悪かろう」の業者を排除して、一定の施工水準を確保する目的があると思います。

自由競争にした場合は、発注側(官公庁)が見積の妥当性や工事の内容のチェックをきちんとしなければいけません。
しかしこのために専門の要員を貼り付けるのは、確かに税金の使い方として効率性に欠ける一方で橋はその性格上万が一にも落ちたりすると困るので、指名競争入札制度を採用しているのでしょう。

しかし、橋梁工事のようにそもそもの業者数が限られている場合は「指名」の範囲も限られるでしょうし、高度成長期のように受注量がコンスタントに見込めるとい羽状今日でない今日、1社で何物件も受注するだけの要員を抱えるわけにもいかないので、そもそも(談合がなくても)競争状態が生じにくいという問題があるように思います。

そうであるとすると、発注者側でいかに適切な入札予定価格が積算できるか、が一番のポイントになるのではないでしょうか。

入札予定価格が適正であれば、たとえ談合があったとしても税金の無駄遣いにはならないわけですし、逆に安すぎて橋梁工事業界(技術)を苦境に追いやる事もないはずです。


つまり、寡占状態でしかも市場規模が小さい業界においては、競争入札制度を維持することよりも、発注者側でいかに適正な入札予定価格の積算ができるかが重要なのではないでしょうか?

我流で優先順位をつけるとすれば
①安全な橋を作る
②税金の無駄遣いをしない(受注者側に過剰な利益をもたらさない)
③国産技術を根絶やしにしてしまうほどの過酷な安価での発注もしない
④適正な自由競争原理を働かせる
というあたりではないでしょうか。


なので、談合の摘発で終わるのではなく、橋梁工事の発注の仕組み自体も見直すべきなのではないか、と思います。



最後に、今回の談合事件で一番悪いのは誰か、について考えてみます。

工事業者もルール違反は当然いけないのですが、一番厳罰に処すべきは、入札予定価格を漏らした発注者側の人間だと思います。
金庫破りの手引きをした銀行員のようなものですから。

また、裏設計(発注者から入札用に設計を請負った設計会社が実際の設計をせず工事業者が裏で設計をし、自分に有利な工法を採用する)があったとすれば、それを受けた設計会社の方をより厳しく処罰すべきだと思います。
入札予定価格の適正な積算という根幹を揺るがす行為は許してはいけないと思います。



JR西日本の事故で安全性とダイヤの遵守、コストの優先順位について(利用者としての反省も含め)せっかく議論が盛り上がっているわけですから、橋梁談合事件についても「談合した企業がけしからん」という議論だけでなく、公共工事の発注の仕組み自体も議論されるといいと思います。
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