一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

そうはいってもゆとりのお国柄

2008-11-17 | よしなしごと
今朝のBSでやっていたフランスのテレビの話題。

シャンゼリゼ大通りでは日曜に営業している店舗と営業していない店舗がまだらになっているのを全部営業を認めよう、という動きについて。

フランスでは観光地で日曜営業できるのはスポーツや分化関係の商品を扱っている店だけという法律があって、観光地指定されているシャンゼリゼでもスポーツウエアやスポーティな服を扱っているアパレルの店は営業できるけど高級品の店はだめ、ということになっているのだそうです。

その規制を、パリ、リヨン、マルセイユ、ニース(うろおぼえ)という「国際都市」に限って撤廃しようという動きが起きているとか。
推進派は世界の観光地に比べて魅力がなくなることを心配するとともに、景気刺激策という意味でも意味があると言っています。

一方で反対派は、日曜営業ができるのは大手の店やチェーン店で個人営業の店の競争力を奪うと言っています。

確かに個人商店では休まずに働くわけにはいかないでしょうが、日曜の売上が大きいのなら平日に休めばいいと思うのですが。

そのへんはキリスト教信者の多いお国柄なのでしょうか。


未曾有の経済危機といいながらこういうことが話題になるというあたり、まだまだEU諸国は余裕があるのかもしれないな、と思った話題でした。


日本は好景気のときから「月月火水木金金」でしたからねぇ・・・

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『ハンティング・パーティ』

2008-11-17 | キネマ
※ネタバレ注意


ユーゴ紛争で国際指名手配にな(ってい)たセルビアのカラジッチを追跡したジャーナリストの米国版"Esquire"誌に掲載された実話を基にした映画です。

以前『カルラのリスト』のエントリを書くときに拘束後のカラジッチをめぐるニュースを読み返していた関係で、副題の「CIAの陰謀」を見て「追い詰めたら実はCIAが保護していた」というのが「驚愕の真実」でした、以上終わり。の映画かなと借りた瞬間にちょっと後悔したのですが結果的には楽しめました。

CIAの関与は重要なポイントではあるのですが、戦場ジャーナリストの「情報網と勘と機転とハッタリと出たとこ勝負」という取材スタイルが登場人物の設定や科白回しで生き生きと描かれています。
今年になってカラジッチが逮捕され、現実の方が先行してしまった部分もありますが、それを除いても楽しめますし、実際にどのように匿われていたのかという部分は今でも新鮮です。

エンディングで映画の登場人物の誰が実在し、どこを変えたかのネタばらしがあります。
実際にあそうもない人物が実在したりして「事実は小説より奇なり」と改めて思います。
さらに、結末の創作部分だけがとってつけたような感じになっていることも、事実の力を感じます(それなりによくできているので「創作は無力」と言ってしまっては気の毒でしょう)。


主人公の一人、フリーの戦場ジャーナリスト役のリチャード・ギアは僕は役者としてあまり好きではない(うまいと思わない)のですが、食い詰めたジャーナリストといううさんくさい役ではそこそこいい味を出しています。





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『白い指先の小説』

2008-11-16 | 乱読日記
僕が学生の頃、片岡義男は全盛期で、女性向けファッション雑誌などでは必ず小説やエッセイが連載され、角川文庫のドル箱のひとつにもなってました。
そういうオシャレな世界とは縁のなかった学生であった僕は、「けっ、片岡義男なんざぁ、ちょっと読めば見切れるぜ」などとうそぶこうと、文庫本を5,6冊買って一気読みしたことがあります。

確かにすっと読めるのですが、サーフィンとかハワイとかオートバイとかの自分と縁のない世界が心地よく目の前を通り過ぎていく、という感じでした(「10フィートの波」とか言われたってわからんて(笑))。
未だに覚えているのは、パパのキャデラックを湖に沈めてしまった、という短編くらいです。


今回たまたま新聞の書評欄にこの本が紹介されていたので、気まぐれで買ってしまいました。
4つの短編が入っている書き下ろしで、いずれも小説を書く女性が主人公や中心になり、どこかに写真家が登場する、という共通点があります。
カバーの著者紹介によると、片岡義男自身写真家としても活躍したらしく、小説でも「カメラ・バッグ」とはいうものの「カメラ」とは言わずに「写真機」というあたりなどにこだわりが感じられます(深読みしすぎ?)。

いずれも昔の印象と同じ心地よさを感じさせる小説ですが、その分自分の中に入ってこないのも事実です。
ちょうどスケートが氷とエッジの間にできた薄い水の膜に乗って滑っているような感じです。

さらにスケートに例えると、決してエッジで氷を傷つけるようなジャンプやスピンはしない滑りです。そして技術点としては評価されないけれども「お約束」で演目に入れると観客に受けるというあたりはイナバウアーに似ています。


そうだ、「片岡義男の小説はイナバウアーである」ということで、二十数年来の課題の結論とすることにしよう(笑)


PS
片岡義男は1940年生まれだそうで、70近くになってもこういう透明感のあるものが書けるというのは一つの技術であり、作家としてスタイルとして立派だと思います。



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「経済の麻生」だったんだ

2008-11-14 | まつりごと

せっかくのチャンスなのでがんばっていただきたいと思うのですが。

14日から金融サミット 政権浮揚へ試金石、「外交・経済の麻生」アピール
(2008年11月14日(金)08:05 産経新聞)  

首相は13日夜、首相官邸で記者団に、これまでアジア欧州会議(ASEM)首脳会合や電話で各国首脳と会談を重ねたことに触れた上で、「日本への期待が大きい。日本の経験を示し、みんなのお役に立てるようにしたい。金融危機を脱出しないと実物経済の影響がさらに大きくなるので、これは避けたい」と語った。  
首相は9月の就任とともに直面した米国発の金融危機対応で、主導的役割を果たすことに強い意欲をみせてきた。周辺は「日本が比較的安定しているうえ、日本が不良債権処理で金融危機を克服したことが首相の自信になっている」という。「失われた10年」を経験したからこそ、責任も資格もあるという自負だ。首相がサミットで表明する国際通貨基金(IMF)への最大1000億ドル(約9兆6000億円)規模の資金拠出は象徴的意味合いを持つ。

「不良債権処理で金融危機を克服したこと」以上に「不良債権処理や金融危機克服に手間取った経験からの教訓」とストレートに言ったほうが話に説得力があるのではないかと思います。
さらにIMFに資金拠出するだけでなく政策的提言までしないと「金は出すけど汗はかかない」というどこかで聞いたようなことを言われるのがオチではないかと。

汗をかくなら戦闘支援でではなく、金融支援でかくべきだと思います。
ただ、そのための人材の方が少ないのかもしれません。

それに、金融危機克服が最優先といいながら、国内では給付金を進めるような人に国際経済の運営で指導的役割が期待されるのでしょうか。
お金の供給元である金融機関が滞って経済全体に回らなくなっているときに、出口である個人にお金をまくのは、用水路を整備する代わりに一回だけ畑に水をまきましょう、というようなものだと思うのですが。


最悪でも「比較的安定している」日本がそんなことでどうする、などと言われないようにしていただければと思います。


 

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ババ抜き

2008-11-14 | あきなひ

8月のエントリで取り上げていた話の後日談のニュースがありました。

旧グッドウィル老人ホーム、耐震強度不足 都が是正指導
(2008年11月12日(水)19:00朝日新聞)

旧グッドウィル・グループ=GWG(現・ラディアホールディングス)=が東京都世田谷区に開設した有料老人ホーム・バーリントンハウス馬事公苑の耐震強度が不足していることが都の調査で分かった。

国土交通省のリリースはこちら参照。
これは2007年当時、まだ元気だったマンションデベロッパーのゼクスが多角化のために取得したものの、設計との食い違いが発覚し耐震性に疑義が生じて売主のグッドウィルと協議していました。
しかし一方で、ゼクスも本業の業績不信から経営改善の一環として有料老人ホーム事業をリストラせざるを得なくなり、資本提携を前提に分社化しすることを計画しているという苦しい状況に陥っていました。  

その後の経緯を見ると、資本提携についてはこのような物件の中途半端さにもかかわらず、無事8月29日に第三者割当増資による資本提携が実現したようです。
株式会社ジェイ・ウィル・パートナーズとの資本提携に関する覚書締結の件当社孫会社の第三者割当増資完了に関するお知らせ
 

ところでその後、肝心の物件は耐震問題を抱えたまま売主との間でトラブルになってしまいます。
固定資産の譲渡契約の解除に関するお知らせ
(2008年10月21日 ラディアホールディングス株式会社)  

当社が保有するバーリントンハウスの固定資産(住宅型有料老人ホーム2 施設)は、2007 年 9 月21 日にゼクスと不動産売買契約を締結後、諸手続きが整うまでの間、物件の引渡しを延期し、ゼクスの子会社であります株式会社ゼクスアクティブ・シニアと定期建物賃貸借契約を締結し、同社にて施設運営を行ってまいりました。 
しかしながら、2008 年7 月26 日以降の期間については、定期建物賃貸借契約の締結、賃料の支払がなされなかったことから、・・・不動産売買契約は解除されました。  
施設運営に関しては十分配慮し、現在運営を行なっておりますゼクスアクティブ・シニアと協議してまいります。  
また、当該物件バーリントンハウスの現状建物と図面等に一部不整合と思われる箇所が見つかりました件につきましては、現在検証中です。結果が分かり次第速やかに開示いたします。  

これに対して 
「ラディアホールディングス(旧、グッドウィル・グループ)の固定資産の譲渡契約解除に関するリリースに対する当社見解」
(2008年10月21日 株式会社ゼクス)

・・・平成19 年11 月になってBH馬事公苑及びBH吉祥寺の双方に耐震性に関する重大な疑義が発生致しました・・・が、ラディア側からの強い要望に基づき、・・・予定通り・・・BH馬事公苑・BH吉祥寺の所有権はラディアへ残したまま、㈱コムスンから事業の承継を実行いたしました。 
・・・事業主体とBHの所有が異なることに対応するため、事業を承継した株式会社ゼクスアクティブ・シニア(「ZAS」)は、・・・BHをラディアから賃借しました。  
・・・弊社は、当初2~3 ヶ月程度で耐震性に関する疑義が解消されると想定しておりました。しかしながら、実際は現在に至るまで11 ヶ月間にも及ぶ長期間、必要な資金を負担してBH事業の運営を継続し、その間の損失金額は現時点で累計金 12 億円を上回っており・・・ます。 
以上の背景により、損失のすべてを耐震疑惑に関し何の落ち度も無い弊社のみが負担するという不公平を是正すべく、同社に対し賃借料の支払い条件の変更等を踏まえた賃貸借契約の締結を要求してまいりましたが、それが拒絶されたため、賃貸借契約の不締結という事態が生じてしまいました。  
BHの建物のいずれかに耐震性に関する建築基準法第20 条違反が明らかになった場合、弊社が売買契約を解除することが出来ること、及び事業の承継に弊社が要した費用の一切を償還請求できる旨、当事者間で平成19 年11 月30 日に合意されています。ラディアの解除通知は行政判断が出る直前の段階でなされたもので、行政判断による抜本的解決を回避しようとする不当なものであります。
・・・しかしながら、弊社はこの問題で入居者の方々に御迷惑をお掛けすることは全く本意ではありませんので、固定資産譲渡契約の解除の問題とは別に、ラディアとBHに関する賃貸借契約を一刻も早く締結する所存でございます。  

要するに耐震の瑕疵担保リスクを押し付けあってのケンカということですね。 

お互いに本業が大変なのでこんなことで手間暇かけて争っている場合ではないようにも思いますし、争い方も大人げないですが(まあ、紛争になるのは大体大人げない対応がこじれることが多いですけど)、逆にそれだけお互い少しの損も出せないという徳俵に足のかかった状態なのかもしれません。  

ゼクスとしてはBHの2物件の介護事業(賃貸借契約)自体も締結せずに足抜けしてしまえばいいようにも思いますが、高級物は事業としてはドル箱なので捨てるわけにはいかないとかジェイ・ウィル・パートナーズとの提携の前提となった事業計画にも織り込んであるので捨てるわけにはいかない、という事情があるのかもしれません。  

一方で資本提携をしたジェイ・ウィル・パートナーズも既にわかっていたBH2物件の耐震リスクは織り込んで増資に応じたはずですが、ゼクス側はけっこう後手に回っています。
ジェイ・ウィル・パートナーズは、上のリリースによれば「日本政策投資銀行を含む本邦国内機関投資家および年金基金などが出資する合計約2,000 億円のファンドを運営し、シニア事業・ヘルスケア事業への豊富な投資実績を通じて培われた幅広い知見とネットワークを有している」会社だそうです。
この資料を見ると、ジェイ・ウィル・パートナーズは「地域再生ファンド」と銘打って地方銀行の不良債権の飛ばしオフバランス化(による外部の力を使った再生)をやっているようで、政策投資銀行、地方銀行、年金基金など比較的緩め鷹揚な投資家が多そうです。


実は最後にババ(Joker)を引いてしまっているのは彼らなのかもしれません。


※ タイトルはこのオチのためで、老人や介護施設を揶揄する意図はありませんので念のため。


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ああいう番組とこういうお偉方

2008-11-13 | よしなしごと

放言というか素直というか・・・

トヨタ奥田氏「厚労省たたきは異常。マスコミに報復も」
(2008年11月12日(水)21:07 朝日新聞)

トヨタ自動車の奥田碩取締役相談役は12日、首相官邸で開かれた「厚生労働行政の在り方に関する懇談会」で、テレビの厚労省に関する批判報道について、「あれだけ厚労省がたたかれるのは、ちょっと異常な話。正直言って、私はマスコミに対して報復でもしてやろうかと(思う)。スポンサー引くとか」と発言した。

さらに「正直言って、ああいう番組のテレビに出さないですよ。特に大企業は。皆さんテレビを見て分かる通り、ああいう番組に出てくるスポンサーは大きな会社じゃない。いわゆる地方の中小。流れとしてはそういうのがある」と話した。  

他の委員から「けなしたらスポンサーを降りるというのは言い過ぎ」と指摘されたが、奥田氏は「現実にそれは起こっている」と応じた。

これに対して「権力・影響力を持っている人物は発言にも配慮すべきだ」とスポンサーに遠慮せず、また自らの行いに恥じずに言えるマスコミがどこまでいるかということにも興味があります。


ちなみにトヨタの奥田相談役の言う「地方」というのはどこをさすのでしょうか。
名古屋が中心で、それ以外は地方なのかな?(三河が中心で尾張が地方とか・・・)


 

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『ストレスとはなんだろう』

2008-11-12 | 乱読日記

1930年代にハンス・セリエという科学者によって提唱されたストレス学説の誕生の経緯からその後の発展を解説した部分と、ストレス学説が医学界に受け入れられさらにストレス反応を伝達するホルモンの発見競争などの科学者たちの人間模様を描いた部分が半々の本です。

著者は生理学の科学者で著者の父親がセリエの学説を日本に紹介したという経緯もあり、また、留学先で新物質の発見・特定に寄与した著者の父親やその前の世代の日本の研究者達への思いもあり、後者の人間ドラマの方により力が入っているので、科学教養書(講談社ブルーバックスです)というよりは読み物として楽しめます。

細菌学全盛で感染症以外は病気とみなされなかった頃に発熱や胃腸障害、痛みなど(それらはありふれた症状で「休んでいれば治まる」と治療や研究の対象でなかった)をまさに病気であるとしてストレス学説を打ち立てたセリエの独創性を高く評価しています。

セリエが著書で科学の進歩には新たな研究分野を切り開く「課題発見者」と新たに開拓された研究分野で研究を進めていく「課題解明者」が必要であると論じたことを引用し、著者は「課題発見者」が稀にしか現われないだけでなく、最近の学問の発展に伴う再分化で「課題解明者」 の研究スケールの矮小化を嘆いています。

近年のノーベル賞受賞者の選定は、あらかじめ選定開始時点での学問の動向(悪く言えば流行)に基づいてまず受賞分野を決め、次に決定した受賞分野から受賞者を選定するらしい。実際にノーベル賞受賞者選定委員会は「ノーベル賞は研究分野に対して与えるのである」と公言している。

こういわれると、近年の日本人科学者のノーベル賞受賞は素直に喜んでいいのかわからなくなります。
まあ、少なくとも学問の動向の中心にいることは悪いことではないですかね。

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どんなジタイになるのでしょうか

2008-11-12 | まつりごと

まだまだ二転三転ありそうですが。

高額所得者は自主的辞退促す 定額給付金、大枠固まる
(2008年11月11日(火)22:46 共同通信)

政府、与党は11日、追加経済対策に盛り込んだ総額2兆円の定額給付金の大枠を固めた。所得制限は設けないが、高額所得者には受け取りを辞退するよう促す。「高額所得」の目安として「年間1800万円以上」を提示する方向だ。

そもそも定額給付金というのはどこからどうやって送られてくるものなのでしょうか。
現金書留で来るのか、郵便小為替とか日銀小切手でくるのでしょうか。
定額給付金を振込むので銀行口座を登録しろ、という振り込め詐欺が出そうですね。

ニュースによると事務手続きの簡素化のために「辞退方式」を考えた といってますが、そうだとすると辞退する人はあらかじめ届け出る、ということなのでしょうか。(どこに届け出るのでしょう?)


わからないことだらけの上に、多分高額所得者もたいして辞退しないんじゃないかと思います。
辞退したら証明書とかバッジをくれる、というのなら見栄を張って辞退する人も出るかもしれませんが。

「辞退しましたか?」という取材だけでしばらくネタが持つマスコミくらいしか喜ばないしくみのように思います。

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鮭の日

2008-11-11 | よしなしごと
今日は鮭の日
「鮭」のつくりの「圭」の部分が十一十一だから、という語呂合わせとか。




でも今朝の朝食は、明太子。
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モンクある?

2008-11-11 | よしなしごと
先週はブログネタが豊富だったのですが、どうも調子が出ません。

田母神前航空幕僚長の論文問題については会議の弁当で昔ときどき出た「田母神」というおこわ屋が頭をよぎってしまい、小室哲也氏の詐欺事件については今の奥さんのKEICOこと小室桂子さんと同姓同音の知り合いの「コムロケイコ」さんはどうしているだろうかと気にかかり、さらにtoshiさんのところで取り上げられているシャルレのMBO問題については仕事にも関係してくるのでちょっと見てみるかと思い会社のPCでシャルレのサイトにアクセスしようとしたら「Gravure & Soft nudity;Sexual contentカテゴリに属しているのでアクセス禁止です」という画面が出てきてずっこけてしまいました(女性用下着を扱っているからなのでしょうか)。

ということで昨日の朝のBSでやっていた海外ニュースからのネタでお茶を濁すことにします。


Monks brawl at Jerusalem shrine
(14:37 GMT, Sunday, 9 November 2008 BBC News)

エルサレムにあるイエス・キリストが磔になったときに使われた布が置かれているという教会で、アルメニア教会とギリシャ正教の修道士たちが殴り合いのケンカをしてけが人がでて2人逮捕された、という話です。
(BBCのサイトでは乱闘場面を含むニュース動画も見られます。(最初のCMが邪魔ですが))

もともとこの教会は6つの宗派の共同管理になっていて、以前から小さなトラブルはよく起こっていたそうです。
皆「自分が一番正統」と思っているのでもめ事も多いのでしょう。
エルサレムでは「嘆きの壁」をめぐるイスラム教徒とユダヤ教徒の小競り合いもたまに報道されますが、出動したイスラエル警察のユダヤ教徒の警官は「キリスト教徒はしょうがねぇなぁ」などと思いながら制止にはいっていたのでしょうか。

動画を見ると、本気で殴りあいをしているさまは、乱闘で有名な台湾の国会とよく似ています。
結局人間の本性というのは国籍や宗教を問わず似たようなものなのかもしれません。


日本なら「坊主ケガなく」というところでしょうが、向こうの聖職者は髪の毛だけでなく立派な髭もたくわえているのでそうもいかなかったようです。


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『地球と一緒に頭も冷やせ!』

2008-11-10 | 乱読日記
『正しく知る地球温暖化』と一緒に買った本。

こちらの方が網羅的に現在の地球温暖化議論や京都議定書の問題点を論じています。

上の本が科学者の著者が京都議定書のもとになり温暖化問題の旗振り役を務めているIPCCの議論の前提に異議をさしはさむものであるのに対し、本書の著者ビョルン・ロンボルグは統計学者で、広範なデータをもとに、地球温暖化のリスクとCO2排出削減を主とする対策の問題点について論じています。

著者はコペンハーゲンコンセンサスという会議を主催し、世界の大問題に対する解決策の優先付けを試みるなど、主に費用対効果から温暖化対策を分析します。

そもそも温暖化のリスクといわれているものは温暖化が原因でなかったり(洪水の被害の増加はもっぱら危険流域に居住者や財産が増えたことによる)、逆にメリットの方が大きかったり(世界的には高温での死者より低温での死者のほうが多い)するうえに、温暖化対策として唯一の切り札のように言われているCO2削減は、費用対効果の点からいえば今のまま何もしないでいるよりもデメリットの方が大きい、ということを膨大なデータから論証します(何しろ主に出典を記載した注が1116個もあります)。

著者のロンボルグ自身、母国デンマークでデンマークアカデミーの科学的不誠実委員会(そういうのがあるんですね)に訴えられ、委員会で「主観的には誠実だが客観的には不誠実」という妙な表決を下されました(もっともこの表決はロンボルグの異議を受けた所管官庁によって取り消され、審査のやり直しを命じられた結果、結局訴えが取り消されて終了しています。この話は『正しく知る地球温暖化』でっもちょっと触れられていました。)。
本書はそういう「魔女狩り」をもたらしているメディア(誇張や犯人探しをする習性がある。つい30年前は地球寒冷化・氷河期の再来がブームだった)・政治家(壮大な話+長期的な約束+当面の予算が要らないという点でCO2削減は恰好のテーマ)・経済学者(冷静な費用便益の比較のない目立ちたがりのトンデモ論文が跋扈している)・科学者(議論が政治化してしまう)の関係者たちの立場も断罪しています。


翻訳は山形浩生氏でいつもの文体です。
これは好き嫌いが分かれるかもしれませんが、議論が広範囲で引用も多い本書では頭に入りやすいのであっているように思います。


2段組300ページ弱とけっこうボリュームはありますが、温暖化問題の論点を幅広くカバーしているので関心のある方は一読をお勧めします。



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西武ライオンズ日本一

2008-11-09 | よしなしごと
西武、4年ぶり日本一=巨人に4勝3敗-プロ野球・日本シリーズ(時事通信)

タイガースがレギュラーシーズンで優勝を逃した時点で今シーズンのプロ野球は個人的には終わっていたのでテレビ観戦もしていなかったのですが、外出から帰ってテレビをつけたら(タイガース出身の)平尾がタイムリーを打って西武が逆転したところでした。


ライオンズとタイガースのトレードって、けっこう効果的なことが多いんですよね。
そういえばタイガースの真弓新監督もライオンズからトレードで来た選手です。

来年はあやかりたいものです。


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「今までが甘かっただけです」

2008-11-07 | あきなひ

SFCGの「貸しはがし」が問題になっています。

きょう相談電話、商工ローン大手「SFCG」対応
(2008年10月29日(水)10:48 神戸新聞)

商工ローン大手「SFCG」(東京)が、担保価値の低下を理由に一括返済を迫る文書を送付し、動揺する債務者が増えているとして、兵庫県弁護士会は二十九日午前十時-午後四時、無料相談電話(078・341・9001)を開設する。  
弁護士会によると、同社は九月上旬から子会社名で、債務者に元金の一括返済を求める通知を発送。債務者から「担保がないのに『担保評価割れが生じた』と書かれた文書が届いた」などの相談が多数寄せられた。「法的手続き着手のお知らせ」という文書も送られてきたという。

「売上金譲渡受けた」通知で横取り回収…商工ローン「SFCG」
(2008年11月7日(金)03:05 読売新聞)

商工ローン大手「SFCG」(旧・商工ファンド)グループが、融資先の中小企業からの返済が滞っていないのに、その取引先に対して「売上金(債権)の譲渡を受けた」とする通知書を送り付け、融資先に支払われるはずの代金をSFCGに払うよう求めていることが分かった。

これに対するSFCGの言い分をダイレクトメールについて(平成20年10月29日)から抜粋します。

契約上の義務履行その他のお客様および保証人(以下、両者を併せて「お客様等」といいます)の信用状態の検証については、長らく懸案事項ではあったものの、ずっと後回しにされて来てしまいました。  

一方、当社は昨今のサブプライム問題に端を発した世界的な金融収縮の中、これを機に本格的に債権の良質化に取り組むことと致しました。 

まずは期限の利益の喪失状態にないことの徹底把握に努めました。
特に、今回の債権の良質化について、とくに重点的に再審査したのは以下の点です。
(1) 債権者との約定に基づく元利金の支払を一度でも怠ったとき
(2)債権者に対し住所変更の届出を怠り、主債務者又は連帯保証人の中一人でも所在が不明になったとき。
(3) 契約締結後に他の金融業者より借り入れて、それにより資産状況が著しく悪化したとき。
(4)その他、原契約の契約書の各条項に違約したとき

次に、これまで、お客様等の信用状態が変化あるいは物的担保の評価減など、およそ信用力が低下するような事情があった場合(これを当社では、人的・物的担保を併せて「担保割れ」と表現しております)であっても、そのまま放置されてきた不良債権予備軍を全社および子会社で再審査させ、再度お客様等との話し合いによって、信用力と融資額が釣り合うように改善させることとしたのであります。  

DMの内容につきましては、まずは、あくまでお話し合いの場を持ちたいというものであります。そのDMについて、全く返答が頂けない、あるいは誠意のある回答をいただけなかったお客様等につきましては、第二段階として法的手続着手の予告のDMを送っております。しかしながら、その予告DMについても直ちに着手するものではなく、お客様等からの連絡を待つための、相当な期間を置いております。

なかなか堂々としてますね。
要するに
①今までずさんだった与信管理をきっちり始めただけで、今まで安住していた債務者に文句を言われる筋合いはない
②「担保割れ」というのは人的担保も含めた信用力悪化全般についての表現だ
③DMはコミュニケーションのためのツールであって、そこに警告的文言を入れたからと言って文句を言われる筋合いはない
ということですね。

最後に弁護士意見書が原文のまま添付されていますが、「弁護士意見書があるぞ」などと対外的に言うときは、ちょっと後ろめたい気持ちの裏返しであることも多いので、逆にここは弱気の部分を見せたといえるかもしれません。


今回DMを受けた債務者がどの程度の信用悪化をしているのかにもよりますが、SFCG側は一歩も譲るつもりはないようです(これくらいでひるんでいては商工ローンはやってられないのでしょう)。

他の金融機関としては、これで訴訟になって期限の利益喪失約款について妙な判例が出ないようにどきどきしながら見守っているのかもしれません。

しばし注目したいと思います。

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大阪ひき逃げ事件

2008-11-06 | よしなしごと

アメリカ大統領にオバマ氏が当選、という方がニュースとしては大きいのですが、それについてコメントする知識もないので、やっと容疑者が逮捕された大阪のひき逃げ事件について。

ひき逃げ殺人、飲酒無免許のホスト逮捕「死ぬのわかっていた」
(2008年11月5日(水)13:58 読売新聞)  

大阪市北区梅田の交差点で先月21日未明、会社員鈴木源太郎さん(30)が車に約3キロ引きずられて死亡したひき逃げ事件で、大阪府警曽根崎署の捜査本部は5日午前、住所不定、元建築会社従業員でホストの吉田圭吾容疑者(22)を殺人、自動車運転過失傷害、道路交通法違反(無免許運転)の容疑で逮捕した。  

吉田容疑者は免許失効中で、「酒を飲んで無免許で運転していたので、警察に捕まると困ると思い、必死に逃げた。引きずったまま走れば、死んでしまうことぐらいはわかっていた」と容疑を認めている。  

後段の発表が「殺人」容疑を裏付ける「未必の故意」があったという警察のアピールなのでしょうが、事件の悪質さが今までの報道の通りだったとすると殺人罪の適用もあるのかな、という感じもします。

この事件の刑事裁判が裁判員制度の下で行われた場合、事前の報道の影響を排除するというのは実際問題としては不可能なのではないでしょうか。
今までの殺人罪の量刑の相場としては、初犯で一人しか殺していない場合は死刑にはならないのではないかと思うのですが、裁判員制度の下ではこの手の事件は厳罰化の方向に進むのではないかと思います。
それが「市民感覚の反映」だからいい、というのが制度の趣旨なのかもしれませんが。


あと気になったのが民事上の損害賠償責任

府警は目撃情報などから犯行車両を「黒いワゴン車」とみて捜査。今月1日、大阪市此花区内の民間駐車場で、トヨタ・イプサムを発見、押収。所有者は建築会社経営者で、車は、元従業員の吉田容疑者が、業務用として日常的に使い、事件直後に「会社を辞める」と手紙を残して、所在不明となっていることがわかり、行方を捜していた。

所有者は容疑者が勤務していた建築会社経営者だったということなので、被用者に有効な免許のあることの確認を怠って日常的に貸与していたのであれば、運行供用者責任が問題になります。
しかも被害者の死亡が容疑者の故意によるものであった場合には自賠責保険を超えた部分について任意保険もおりないのではなかったかなと。

こちらのほうもけっこう厳しいことになりそうです。

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食の安全と国の威信

2008-11-05 | よしなしごと

中国で食品検査体制が強化されたようで、その目的が食の安全の確保であれば歓迎すべきことことです。
安全に関することについては、相手を引きおろしても自分が浮かび上がるわけではないことくらいは十分承知しているはずだと期待します。


日本産しょうゆからヒ素検出=中国
(2008年11月5日(水)02:30時事通信)

中国の国家品質監督検査検疫総局は4日、日本から輸入されたしょうゆから中国での許容基準の5倍を超えるヒ素が検出されたほか、日本産のコーヒー粉末に最高で規定の2倍以上の銅が含まれていたと発表した。いずれも天津の検疫当局が廃棄処分にし、市場には流通しなかった。  
検疫総局は10月末にも、日本産しょうゆからトルエンと酢酸エチルが見つかったと発表している。

トルエンしょうゆ3社公表 メーカー「該当商品名なし」
(2008年11月1日(土)00:28 朝日新聞)  

中国に輸入された日本製しょうゆなどからトルエンと酢酸エチルが検出された問題で、北京の日本大使館は10月31日、中国国家品質監督検査検疫総局から通報を受けた製造元の会社と製品名を公表した。  
ヤマサ醤油の「NH小包日式醤油」、キッコーマンの「公務小醤油」、万城食品の「NH小包わさびペースト」の3品で、トルエンが0.0053~0.00064ppm、酢酸エチルが0.537~0.0796ppmそれぞれ検出されたという。  

キッコーマンは31日、「『公務小醤油』という名前の商品はない。ただ(発表された検出量は)微量であり、人の健康に影響を及ぼすものではない」(広報)とのコメントを出した。  
業界団体の日本醤油協会と日本醤油技術センターも同日、ホームページ上で見解を発表し、トルエンについては「しょうゆの原料の麦に天然成分としてもともと含まれており、検出濃度は日本の水道水の管理目標値より十分に低い」、酢酸エチルについては「醸造中に生成される物質で、醸造酒などに一般に含まれる量に比べ、十分に低い」とした。

日本製だから安全だとか中国製だからダメだというつもりはないのですが、検査対象は何で、そのうちどれくらいの割合で有害物質が検出されたのでしょうか。

こういう指摘や見解の表明を通じて安全性についての相互理解がより深まっていくのが理想なのですが・・・

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