母が老人施設へ入って7年 空き家になった実家に 毎年春のお彼岸前後に
葉わさびが 柔らかい緑の葉を 水路に揺らします。
何十年も前 父が1-2株水路に植えたものが 水の流れとともに増えていき
今の時期には花が咲き 葉わさびは 父の形見となりました。
葉を洗ってざるに広げ 熱湯を回しかけた後ザクザク切って瓶に入れ スーパーの
ラッキョウ酢を注ぎ 固く蓋をしたら 瓶を上下に振ります。
すぐにクッタリし ものすごく量が減りますが 一日置いたらもう ツンと鼻に抜ける
辛みが出て それでいてまろやかな味の 葉わさび甘酢漬けが出来ています。
食べるときは まず瓶を振って辛みを増し 食べる量だけ小皿に取ったら すぐに
瓶の蓋をします 長く空気にさらすと せっかくの辛みが飛びますので。
葉わさびは産直にも出ますが 美味しく味わえるのは ほんの短い間しかなくて
茎がすぐ硬くなり 口の中にカスが残るようになれば 葉わさびの季節は終わります。